明晰夢は危険? 明晰夢について知っておきたい7つのコト

明晰夢 危険

『ああ、いい夢だったなあ』

そんな朝を迎えられたら、一日気分良く過ごせる感じがしますよね?

ところで、そのいい夢の感覚がとてつもなくリアルだったら、どうしますか?

確かに自分で見た感じや、聞いた感じ、味やにおいや触り心地に至るまでわかっている。

おまけに、その時『これは夢だ! 』と気が付いていた・・・

もしかしたら、それは『明晰夢』という特別な夢かもしれません。

今回は、この明晰夢について、詳しく見ていきます。

明晰夢が危険といわれるわけも説明していきますよ。

 

明晰夢は危険? 明晰夢について知っておきたい7つのコト

 



 

明晰夢とは?


 

明晰夢(めいせきむ)とは、夢の中でそれが夢と気づき、夢を意図的にコントロールできる夢のことです。

英語では、Lucid Dream(ルシッド・ドリーム)と呼ばれています。

他に日本語では、「自覚夢」「覚醒夢」ともいわれています。

夢を見ている状態なのも関わらず、見ている人は『これは夢だ』とわかります。しかも、五感の感じ方も、起きて活動しているときと変わらないのです。

目が見え、耳が聞こえ、味もにおいもあるし、触った感触もそのまま。

この夢が見られるようになると、夢のコントロールが可能になるようです。つまり、恐い夢を自分で楽しい夢に変えてしまったり、空を飛んだり、壁を通り抜けたりなど、実生活でやってみたいのに絶対できないような、どんなことでもできるようになるといわれています。

 

明晰夢を見ている時の状態


 

そんな素晴らしい明晰夢ですが、いったい明晰夢を見ている時、見ている人はどんな状態になっているのでしょうか? 危険はないのでしょうか?

段々と研究が進んできて

『明晰夢は、脳内において思考・意識・長期記憶などに関わる前頭葉などが、海馬などと連携して、覚醒時に入力された情報を整理する前段階(夢)において、前頭葉が半覚醒状態のために起こる』

といわれています。

要するに、夢は眠っている間に通常行われる『起きている時にインプットされた考えや意識、記憶などの整理』をする準備をする役割を担っているのですが、その夢をみている状態の時に前頭葉が半分覚醒しているから起きる、ということです。

『明晰夢は、レム睡眠と覚醒の性質を併せ持つ』状態ということになります。

本来、夢を見ている時に休むはずの前頭葉が、半分とはいえ動いている状態という事ですので、ちゃんと休めているでしょうか・・・

 

どんな人が見るの?


 

明晰夢は誰でも見ることが可能だと考えられています。

ある調査によると、人は平均して死ぬまでに一度は偶然に明晰夢を見るとのことです。

また、たとえ起きた時に覚えていなくても、誰でも夢はみているといわれています。

その中で夢だと気づくことができれば、明晰夢になる確率が高くなります。

年齢にかかわらず、比較的頻繁に明晰夢を見ることができる人もいれば、見たくて仕方なくていろいろ努力しているのに願いがかなわない人もいるようです。

 

人工的にみることはできる?


 

明晰夢を良く見る人の共通点を調べていくと、どうやら「洞察力が人一倍高い」という特徴があるようです。

英国リンカーン大学心理学部バーク博士の研究チームは、明晰夢を見る人は問題解決能力に長けていると報告しています。

洞察力、認知能力が高く、覚醒時には隠れた関連性や矛盾を見抜く力として発揮され、問題の解決策を導き出すのが得意だというのです。

この研究チームでは、以下の実験が行われました。

① 被験者18~25歳の68人を3つのグループに分ける
A:明晰夢を1回も見たことがない
B:月に2回以上見る
C:過去に2回以上見たことがある

② 3つの単語から、そのそれぞれと結びつく共通の単語は何か?と導き出すテストを行う。たとえば、「sand」「mile」「age」の場合、正解は「stone」。(sand stone=砂岩、milestone=一里塚、節目、stone age=石器時代)

 

このテストを30問行ったところ、明晰夢を頻繁に見る人は、まったく見ない人と比べて、正解率が25%高いことが分かったそうです。

バーク博士はこの結果を受け

『夢を見ているときに意識が明晰になる人は、夢に備わる圧倒的リアリティの向こうにあるものが見えていると考えられる。この認知能力は覚醒時に何らかの問題を解決する際、”違った考え方をする能力”として発揮されることがわかった』

 

と述べています。

 

どうすれば見られるの?


 

明晰夢、怖いけど見てみたい・・・というのが多くの人の本音ですよね。

では、どうすれば見られるのでしょうか?

ドイツのヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学ウルスラ・ヴォス博士の率いるチームの実験が、人工的に明晰夢を見るための重要な発見をしています。

この研究チームでは、以下の実験が行われました。

① 27人の被験者に対し睡眠中に脳への電気刺激を行う
② 実験者も被験者もどれだけの電気刺激が与えられたかは把握せずに実験を行った
③ しかし脳波スキャンの結果、40ヘルツ程度の電流で、睡眠中でも前頭葉と側頭葉の活動が活性化することが示された

 

なんと、これはヴォス博士が過去の実験で明晰夢を捉えたのと同じ周波数だったのです。

つまり、40ヘルツ程度の電流は、「脳活動に影響する」だけでなく「夢で自分自身を意識させられる」作用も併せ持つことがわかったのです。電気刺激によって明晰夢を引き起こすことが可能になると判明した画期的な実験でした。

この結果を踏まえ、これから、より確実に明晰夢をおこすグッズや手法が作られることになる可能性が出てきました。

 

明晰夢は危険?


 

明晰夢の実現化に心が躍りますが、やはり忘れてはいけないのがその危険性。

現在、明晰夢とはどんなものか、どうするとおこるのか、がわかってきたところなので、その危険性の全貌が明確になっていないことは、お分かりいただけるでしょう。

今考えられる大きな危険としては、休むべき時に脳が休んでいない状態だということです。

明晰夢は、半覚醒状態の浅い眠りの時に見る夢のため、睡眠の質が悪く、脳に充分な休養を与えていません。

脳は、身体的な疲れも精神的な疲れも同じく『疲れ』と認識します。

睡眠をとることで、その疲れを癒し、翌日の活動に備えるというサイクルを持っていますから、きちんと休養ができなければ、身体機能を著しく低下させる上に、仕事の質までも大きく下げてしまう危険性があります。

また、明晰夢の内容まで考えてみると、コントロールできるはずの明晰夢の中でうまく制御ができなかった場合、精神に多大な恐怖心を生んでしまい、『もう眠りたくない』と夢だけでなく睡眠までも忌避してしまう危険もありえます。

手離しで喜んで毎晩明晰夢で遊ぶ・・・というわけにはいかない感じですね。

 

研究者が考える明晰夢の可能性


 

明晰夢にまだわからない危険が潜んでいるかもしれないことは置いておいて、専門家たちは、この明晰夢をどのように考えているでしょうか?

先述のウルスラ・ヴォス博士の共同執筆者であるハーバード大学医学部のアラン・ホブソン氏は、この研究の精神治療の分野での可能性を説いています。

精神疾患者の幻覚の治療に対して効果を上げられるのではないか、というのです。

具体的には、心的外傷後ストレス障害=PTSDの人々を苦しめる悪夢を、微弱電流をながすことで明晰夢に変え、夢の中にいることを自覚させ、自らの夢をコントロールしてもらい、夢の中で恐怖を克服させるという方法です。

研究が進んで、効果的な治療法になるといいですね。

 

おわりに


 

いかがでしたか?

明晰夢、図らずも専門家たちが研究を重ねる最先端のものでしたね。

脳の働きについても、科学の解明を待っている部分が多いのですから当然かもしれません。

危険かもしれないけれど・・・、明日の朝ものすごく疲れてしまうかもしれないけれど・・・明晰夢で空を飛んでみたい!

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