遅刻癖がある人は
・信用できない
・人間として基本がなっていない
・いい加減である
・社会のマナーすら守れていない
と、周囲からの評価はさんざんなようです。
しかし、それでもどうにも遅刻癖が抜けない人っていますよね?
自分でも反省し「どうにかしなくては」と努力しているならまだ良いのですが、残念ながら、なかには全く自覚がない人もいます。
社会人としても、人間としても、関係をぶち壊しかねない遅刻癖。
わかっているのに繰り返してしまうのは、いったい、なぜなのでしょうか?
その疑問を解決すべく、今回は遅刻癖が直らない理由や心理状況についてまとめました。
遅刻する人、と聞いてあなたが思い浮かべたのは、いったい誰だったでしょうか?
遅刻癖のある人の心の中を、ちょっと覗いてみちゃいましょう。
相手との関係を軽んじていると遅刻します
遅刻癖がある人は、基本的に相手との関係を重要視していません。
「時間に遅れれば相手に迷惑がかかる」という当然の事実や、遅刻された時に相手がどう思うかというところに思考がまわらないのです。それどころか「多少遅刻しても許してくれるだろう」という軽い気持ちすら垣間見えます。
例えば
あなたは、あなたのその後の出世や進退問題すら左右しかねない重役やクライアントとの待ち合わせに遅刻しても平気ですか?
「脈ナシかも」と不安に駆られつつも、一生懸命アタックしていた大好きな人から、ついにデートに誘われた! といった時に「まぁ多少待ち合わせに遅れても大丈夫だよね」なんて思うでしょうか?
自分にとって重要度が高いほど、相手が不快になると思われる言動は慎むはずです。
遅刻癖を直したいと考えるなら、どんな人との待ち合わせの時に遅刻しているのか(友人知人関係のみなのか、誰に対してもそうなのかなど)を一度分析してみましょう。
それにより、相手との関係を見直すべきなのか、精神面などにおいて別のアプローチをしていくべきなのか、見極めることができるでしょう。
思考が楽観的だと遅刻します
遅刻癖がある人は、基本的に楽観的です。ゆえに「万が一」に対する予測ができません。
たとえば、自宅を出てから目的地に着くまで、渋滞には巻き込まれず電車が遅れる事もなく、道に迷うこともなければ信号などで足止めをくらう事もない……と、これが当たり前だと思っています。だから、目的地にスムーズにつくのが当然なのです。
ところが、現実世界ではそういかない場合が往々にしてあります。
信号で足止めをくらう事もあるし、諸事情で交通機関に影響があるかもしれない。突発的なトラブルなんてそこらじゅうに転がっているのに、想像がつかないのが特徴です。
遅刻癖を直したいと考えるなら、「トラブルありき」と仮定し、それに対してどのような対策を行うべきかをシュミレーションする癖をつけましょう。
用心しておいて、事が起こらないならそれに越したことはありません。人間の本質とは、何の用心もしていないところに降りかかるトラブルに、実に脆いものです。
時間に対する危機感が薄いと遅刻します
遅刻癖がある人は、そもそも「約束の時間に遅れる」という危機感に欠けています。
「間に合わなかったら予定していた交通機関が利用できない」「遅れたら○○に入れない」といった危機的状況や結果が想像できないため、間に合わせなくてはいけないという焦りも生まれないのです。
遅刻癖を直したいと考えるなら……この場合は、一度痛い目を見ないとダメかもしれません。「身体で覚える」というヤツですね。
遅刻が多いという認識がないのですから、追い込まれた状況をいくら考えようとしても実感はわかないでしょう。それこそ「遅刻したゆえに飛行機に乗れなかった」「試験に遅れて冷や汗をかいた」レベルの経験をする事で、荒療治になるかもしれません。
しかし……できれば味わいたくないシチュエーションではありますよね。
意識していても、詰めが甘いと遅刻します
遅刻癖がある人のなかには、ちゃんと遅刻しないようにと考えている人もたくさんいます。
きちんと「大体何時くらいに起きるかを計画し、自宅から最寄り駅・待ち合わせ場所までの時間を調べ、それに合わせて出かける」という意識はあり、計画にのっとって行動しています。
ところが、悲しいかな、遅刻癖が直らない人のシュミレーションには「当日出発前の、準備に要する時間」が含まれていません。
ゆえに、朝起きるまでは完璧でも、その後の着替えや身だしなみ、持ち物の準備に時間を取られ、出発前にさんざん慌てたあげく、やっぱり今回も間に合わなかったという事になってしまうのです。
遅刻癖を直したいと考えるなら、準備の時間までをあらかじめきちんと確保する事です。
もしくは、早々に準備し、外出予定の時間まで玄関先で待機しておくくらいの気持ちがあってもいいかもしれません。
それこそ、前日に持ち物から服の準備までを整えておくのも良いでしょう。
劣等感や自虐心に支配されていると、遅刻する状況を引き寄せます
遅刻癖がある人のなかには、遅刻を悪い事だときちんと認識している人もいます。
ところが、それでも遅刻を繰り返してしまいます。迷惑をかけた人に真摯に頭を下げ、心から反省し「次こそは」と思っていても同じ事を繰り返してしまう人がいるのです。
いったい、なぜなのでしょうか?
この手のタイプの人の潜在意識には「自分は罰せられるべき人間だ」という罪悪感や劣等感、自虐心などが渦巻いています。
潜在意識に根づいているこれらの認識が、知らず知らず、他人に頭を下げなければならない状況を引き寄せるのです。
遅刻癖を直したいと考えるなら……の前に、この手のタイプの人は、遅刻に限らず「自分が誤らなくてはならない状況」を無意識のうちに自分で作り上げているはずです。
もしも思い当たる節がある場合は、遅刻を防ぐ小手先の予防法を考える以前に、自分自身の過去やトラウマと向き合う必要があります。自覚がなくても、人生をたどって振り返ってみたら原因がわかるかもしれません。
心理カウンセラーに分析をお願いしてみるのも1つの手ですが、カウンセラー自体もピンキリです。本当に信頼できると感じた人のカウンセリングを受けるようにしましょう。
心身にストレスを抱えていると遅刻します
遅刻癖がある人をじっくり観察してみると、性格の問題というよりメンタル面や環境面が影響している場合があります。
ストレスが溜まりすぎていると、どうしても睡眠は浅くなりがちです。悩み事が思考を占めていると、注意力も散漫になるでしょう。肉体に疲労が蓄積し、回復しきれていなければ、思ったように動けないということもありえます。ついつい頑張りすぎてしまう人や繊細な人に多いパターンです。
遅刻癖を直したいと考えるなら、とにかく一度しっかり心身を休める事です。
ちょっとした遅刻ですんでいるうちは良いかもしれませんが(本当は良くありませんが)、いつ大きな事故やミスに繋がるか、可能性は否定できません。
できるなら、少しまとまった休みを取りましょう。
できないなら、栄養と睡眠の確保だけは最優先にしましょう。
それすら厳しい場合には、ちょっとした間に目を閉じてゆったりとした腹式呼吸を行うだけでも違います。
まずは、自身の身体を労わるところから始めてください。
待つ事が苦手な人は遅刻します
遅刻癖がある人は、余裕を持つ事が苦手です。
準備を完了してから実際に外に出るまでの時間や、予定の時間より早く着いてから相手が到着するまでの時間など、ちょっとした空き時間が我慢ならないため、できるだけその無駄をなくそうと、わざとのんびり時間を潰すのです。
結局のんびりしすぎて遅刻するのですが、ここでも「待たされるくらいなら待たせてやれ」という上から目線がちらちら顔をのぞかせています。
遅刻癖を直したいと考えるなら、現地で有意義に時間を潰しましょう。
待たされるかもしれない時間を有効活用できるツールを携帯すると良いでしょう。
ゲームやSNSだって構いません。読書もショートショートやオムニバスだったら、短いうえ1話読み終わった満足感や区切りもつけられます。
無駄が嫌なら、無駄にならない時間の使い方を考えましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
遅刻癖を見直すヒントは見つかったでしょうか。
ちなみに「実際に遅刻癖に悩んでいたけれど直った」という人たちが、口を揃えて言っていたのは「意識が強ければ絶対に直る」と「痛い目を見て始めて目が覚めた。それ以来、力を入れて気をつけている」という意見でした。
やはり「経験する事」が何より大事なのかもしれません。
といっても、経験が後悔になる前に直したいところですよね?
今ここで体験したつもりになって、大切な友人知人を失う前に意識改革をしてみてはいかがでしょうか?