セロトニンとは脳内神経が放出する脳内物質の一つです。
セロトニンが不足すると身体的にも精神的にもいろいろと不都合が生じてくるのです。
たとえば、夜ぐっすりと熟睡できない、体の不定愁訴が多い、うつ状態になる、イライラしたり、キレやすくなる、便秘や下痢になるなど自律神経も乱れてきます。
知らないうちに、あなたもストレスが多い生活でセロトニン不足になっていませんか。セロトニンが不足すると起こる問題点と、その解決策をお伝えします。
熟睡できない
これと言って、大きな心配事や悩みもないのだけれど、睡眠障害に悩んでいる人は案外多いものです。
睡眠と言えば、関係のあるのがメラトニンという脳内物質です。このメラトニンはセロトニンととても関係が深く、セロトニンが減るとメラトニンはセロトニンから作られているので、メラトニンも減るのです。そのために、セロトニンが減ると夜眠れないということが起きてしまいます。
セロトニンは大脳に働きかけて覚醒の状態を調整しているのです。
体がしんどい
熟睡できないとなると、日中は体がしんどい状態になります。朝起きられなかったり、集中力が無くなったり、肩がこったり、便秘になったり、逆に下痢になったり過敏性腸症候群になったりということが起きてきます。
セロトニンは自律神経への働きに関係しています。緊張への働きで血圧や代謝を上げています。
偏頭痛
セロトニンは発見された時に、偏頭痛との関係が指摘されています。セロトニンが不足すると、血管を収縮させる作用があるセロトニンですが、逆に血管を拡張させて、偏頭痛を引き起こします。
偏頭痛がある人は、セロトニン不足とも言えます。セロトニンが多いと偏頭痛だけでは無く、痛みの調整をするということが言われています。
うつ病
セロトニンが不足すると、意欲が無くなったり、やる気が起きずに、イライラしたり、キレやすくなったりもします。
うつ病との関係も指摘されています。他にもパニック障害と関係があるとも言われています。
姿勢が悪くなる
セロトニンは、姿勢筋に働きかけて、姿勢を保つ効果があります。下肢や背骨の周辺の筋肉や顔面の筋肉にも関係してきます。
姿勢が悪いと、内臓の調子も悪くなり、表情も垂れ下がったような顔面の筋肉になって老け顔になってしまいます。
このように、セロトニンはアドレナリンノルアドレナリンと共にとても大切な３大脳内伝達物質なのです。
セロトニンが不足すると、問題は多く、それから関係してさらにいろいろな不調が体や心に生じてくるのです。
では、その大切なセロトニンを増やすにはどうしたら良いのでしょうか。
１：日光を浴びる。
日光を浴びるとセロトニンが増えるということが分かっています。朝日光を浴びて早起きするということは、理にかなったことなのです。
昼夜逆転の生活やインターネットばかりの生活をしていると、セロトニンは減少してしまいます。
２：呼吸運動をする。
ウォーキングや歌を歌うことや太極拳やヨガなど、呼吸と関係した運動をすることでセロトニンが増やせます。さらに、リズム運動が良いとも言われています。
たとえば、スクワットなど繰り返し行う運動がセロトニンを増やします。
３：グルーミングをする。
グルーミングとは、動物がその種同士で毛づくろいをすることを指します。夫婦や親子でスキンシップを図ることで、セロトニンは増えます。
セロトニンは癒しのホルモンとも言われる所以です。
４：笑顔を作る。
笑いが健康にはいいといわれています。口角を上げて笑顔を作ってみましょう。笑顔を作ると、脳が勝手に今楽しいのだと察知して、セロトニンが増えるとも言われています。
鶏が先か卵が先かということになりますが、どちらも関連しているということなのです。なるべくストレスを溜めないようにして、笑顔を増やすようにしましょう。
ストレスを溜めすぎると、セロトニンが減少してしまいます。
５：食事で摂る。
セロトニンの原料はトリプトファンです。
良質なたんぱく質に含まれています。その代謝を助けるのが、ビタミンＣやビタミンＢ群などです。カツオのたたきにさらし玉ねぎをスライスしてのせてニンニクをすって三杯酢で食べる等は、必要な栄養素が揃う一品です。
他にも、セロトニンを増やす食品は多いです。バナナやごはんそばやお肉にも含まれます。
動物性の物よりも、植物性の食品の方がセロトニンを増やすには良いというセオリーもあります。
サプリメントや薬剤で摂ることも出来るのでしょうが、摂りすぎは、セロトニンが増えすぎてセロトニン症候群等と言って、頭痛や吐き気やその他の障害が出ることがあるので、バランスの良い食事を心がけてセロトニンを増やすことができると一番安全でしょう。
まとめ
いかがでしたか？
こうしてみると、セロトニン不足が招く症状は幅広く、セロトニンがとても大切な物質ということが分かります。そして、セロトニンを増やすには、基本的な生活リズムや生活習慣を送るということが大切だということがわかります。
しかし、この基本的な生活習慣やリズムが現代人は崩れやすかったり、いろいろなストレスや誘惑が多いということが分かります。
ちょっと自分の生活や家族の生活を見直してみて、ぜひセロトニンを増やして、健康な生活を送りたいものです。
