恋人つなぎとは、2人の人物が、お互いの指と指を絡ませあうように手を握っているさまを指す俗称です。
仲睦まじい恋人同士が、このような形で手を握っている事が多いことから、いつしかこの呼び名が定着していくようになりました。
『恋人握り』『ラブ握り』などと呼ばれることもあります。
そういうわけで、気になる人と恋人つなぎができたら脈ありサイン!? 関係発展のチャンス!? という話が巷でささやかれるようになりました。
今回の記事は、恋人つなぎに関係する人間の心理についてお伝えします。
恋人つなぎは信頼の証であるということ
人間において、手は自分の身を守るために、きわめて重要な役割を果たします。
欧米諸国における握手という習慣は、お互いに武器を持っていないことを示すためのサインとして始まったことをご存知でしょうか?
また、日本でも、物事の最初の基礎を教わることを『手ほどきを受ける』と言いますが、手ほどきという言葉は、柔術から由来するものです。
人間が自分の身を守るために重要な役割を果たす『手』を、知らないひとに掴まれたら、何をされるのかわかりません。そこで、柔術では手をつかまれた場合に、振りほどく方法を最初に学ぶべき基礎とするのです。
人間が自分の身を守るために重要な役割を果たす手を相手にあずけるということは、その相手のことを信頼していなければできません。
『手をつなぐ』というのは、信頼を示す行為なのです。
特に、恋人つなぎの場合、細かい骨が多く、間接のもろい指まで相手にあずけてしまうことになります。
自分に対して悪意や敵意をもっている危険がある疑わしい相手とは、恋人つなぎは怖くて絶対にできません。
異性のパーソナルスペースに入り込みたい心理
パーソナルスペースとは、人間の周囲にある見えない円状の個人的空間、テリトリーです。この心理的空間をラインとして、異性を意識し始めたり、緊張や不快感をおぼえたりします。
手をつなぐという行為は、一般的に多くの場合、相手のパーソナルスペースに入り込むことになります(ただし、例外として、冬の自然の寒さの厳しい地域に育ったひとは、手をつなぐという行為でも、パーソナルスペースを侵したことにならないケースが見られます)。
相手のパーソナルスペースに入り込むということは、異性として意識されるということでもあります。心理テクニックの知識がなくても、多くの人々は無意識にそのことを感じています。
ですから、意図的に異性のパーソナルスペースに入るということは『異性として意識されたい』という愛情のメッセージが伴っていることが多いのです。
また、さらに言えば、異性のパーソナルスペースに入り込むことは、相手に緊張感や不快感をおぼえさせるリスクがあります。
指と指を絡ませる恋人つなぎを、それほど親密な仲ではない異性にしようとした場合、相手から嫌われてしまうリスクが高いです。
そういうリスクを承知の上で、恋人つなぎをしようとする異性は、よほどに自分たちの仲の親密さに自信がある、相手に特別な異性として強く認識されたいという気持ちがある、と解釈することができます。
指と指を絡ませ合う恋人つなぎは、感情を高めるということ
人間の指は、細かい器用な動作が要求されますので、指先には、他の部位に比べて知覚神経の密度が高くなっています。
指を蚊に刺されると痒みはひどいものになり、指を怪我すると他の部位より痛く感じるのも知覚神経が集中しているためです。
指先が感じた刺激は、指先に集中する知覚神経によって、大量の情報として脳に伝えられるわけですが、その大量の情報を処理するために、脳の中の指の動きを司る領域は、極めて広範囲になっています。
そのため、手や手の指を積極的に使えば使うほど、脳の血流が増え、神経細胞も発達し、脳の働きが活発になることがわかっています。また、ホルモンの分泌が促されるとも言われています。
そのような脳内のプロセスによって、指と指を絡ませ合うと恋人つなぎを行うと、それを行っている人々の感情が高められるのです。
その感情が良い種類のものであれ、悪い種類のものであれ、です。
本当に不快な相手と恋人つなぎをした場合、不快感を強烈に高める事になりますので、なかなかできるものではないということが言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
手をつなぐ行為は単純で、てのひらとてのひらをあわせるだけですが、気になる異性から恋人つなぎをされたら確かに脈アリかなと気になりますよね?
そんなあなたにとって、今回の恋人つなぎについての記事の内容が少しでも参考になれば幸いです。