催眠療法とは、ヒプノセラピーとも言われる心理療法の一つです。
催眠誘導という手法を用い、普段は顕在意識下に隠れている潜在意識から、自覚していない記憶を引き出し、問題解決や自己成長をうながすものとして知られています。
顕在意識とは、通常自覚できる意識のことで、日常生活では私たちは顕在意識下で生活をしています。それに対し、潜在意識とは、自覚していない意識、いわゆる、無意識の領域になります。
また、潜在意識は、意識領域全体の90~95%の領域を占めていると言われています。つまり、潜在意識をどれだけ活用できるかによって、引き出せる能力に差が出てくることになります。
催眠療法は、通常は封印されているこの潜在意識を意識的に活用するものです。
では、催眠療法を活用すると、どんな効果が得られるのでしょうか?
トラウマの解消
- 『人前で話すのが苦手』
- 『大声を出す人に恐怖を感じる』
- 『暗い所が怖い』
などの原因不明のトラウマは、幼い頃に受けた心の傷が癒えないまま、潜在意識の中に隠れている可能性があります。
催眠療法の効果により、そのトラウマを受けた時の感情を思い出し、解放することで、トラウマがすっきりと解消します。
ネガティブな思考・習慣の改善
『どうせ私なんて・・・』
『いつも批判されているような気がする』
『何もしないほうがいい』
などのネガティブな思い込みは、子供の頃からの親や周囲の環境による刷り込みが原因です。
これらの刷り込みは、潜在意識の中に根強く残り、私たちが顕在意識下で生活する際に大きく影響を与えます。
催眠療法の効果により、これらの否定的な刷り込みを肯定的な暗示へと切り替えることで、前向きでポジティブな思考へと変化させることができます。
モチベーションの向上
目標に向かって何かを進めて行くときに、少しつまづいたり、状況が停滞してしまった場合、どうしても『うまくいかないのではないか』、『この道は間違っているのではないか』と不安になったり、逃げたくなったりします。
催眠療法の効果により、潜在意識からのメッセージを受け取り、本来の自分の力を認識することができるため、自分の意志を信じて前に進む力を得ることができます。
自分自身への理解と信頼を深める
顕在意識で『こうあるべきだ』と思っていることは、本来の自分の考えではなく、周囲の人や環境の影響を強く受けていることがあります。
催眠療法の効果により、潜在意識下にある『本当の自分の価値観』を認識することにより、今まで縛られてきた『こうあるべきだ』という呪縛から解き放たれ、本来の自分自身を取り戻すことができます。
身体の不調の軽減
現代社会では、日常生活の中でさらされるストレスにより、交感神経、副交感神経のバランスが崩れやすくなっています。その影響で、ストレスから生じる体の不調を訴える人が、近年増加しています。
催眠療法の効果で深いリラックス状態になることができるため、免疫機能の正常化が促され、自立神経系の調整機能の回復へとつながります。
自分を信じる力の回復
人間関係によるトラブルや、仕事の失敗などで『人が怖い』、『自分はだめな人間だ』といった自信喪失状態に陥ってしまう場合があります。
催眠療法の効果により、潜在意識にアクセスし、過去の成功体験を追体験したり、自分自身への肯定的な暗示を与えることができるため、自信を回復し、新たな一歩を踏み出すことができます。
集中力UPによる能力向上
多くの人が『自分には集中力がない』と思い込んでいますが、集中力は人によってそれほど差のあるものではなく、その力が発揮できる状態にあるかどうかで差が出てきます。
催眠状態では、心理的な緊張がほぐれ、不必要な思い込みや抵抗がなるため、普段より自分の内面に集中した状態になることができます。
催眠療法の効果により、この集中した状態を日常的にコントロールできるよう暗示をかけることもできますので、自身の中に眠っている潜在的な能力を効率よく伸ばすことができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私たちが顕在意識で認識している『自分の力』は『本来の自分の力』の10%にも満たない、と言われています。
素晴らしい力が、すべての人の中に眠っているのに、『自分の人生はうまくいかない』とか『自分はダメな人間なんだ』なんて思って生活していたらもったいないですよね?
もし、自分の人生を変えたいと思っているなら、催眠療法を活用し、潜在意識の中に隠れている『本来の自分の力』に気づき、その力を日常生活で発揮することも考えて良いのではないでしょうか?
行動すれば、あなたの人生が、より幸福で素晴らしいものに変容していくはずです。