よく言われていることですが、ストレスで人間は太ります。
まず、人間の脳がストレスを感じると、危機的状況で食料が不足する状態を無意識に予期し、コルチゾールというホルモンが分泌され、体内に脂肪を積極的に蓄えようとします(太りやすい体質になります)。
次に、危機的状態に対処するため、脳を活発に動かすべく、脳を動かすエネルギーとなるブドウ糖と、脳内の情報伝達物質の原料となるコレステロールを積極的に確保しようとします(食事量の増加につながります)。
こういった理由で、ストレス太りが発生するのです。
では、どうすれば、ストレス太りを解消する事ができるのでしょうか?
ストレスの原因を知って対処する
案外、自分のストレスの原因を明確に意識することなく、もやもやした気持ちを心に抱えたまま、過食に走ってしまう人が多いです。
ストレスの原因が、配偶者・子ども・両親・義両親・友人といった自分にとって大切な人であった場合、それを自分のストレスの原因と明確に名指しで特定するには、心理的な抵抗が強烈に働くことがあります。
結果的に、そのもやもやしたストレスを発散するために、食事の量が増えていくことになるのです。
無意識の心理的な抵抗であるがゆえに、自分ひとりでは、ストレスの原因を特定できないこともあります。ストレスの原因が特定できない場合、信頼できる知人やカウンセラーといった専門家の手を借りるというのもよいでしょう。
ストレスの原因が、案外つまらないことで、対処しようと思えば、すぐにでも対処できるものだったとわかるようなケースもあります。
ストレスを他の方法で発散する
ストレスの原因が明確であっても、仕事や学業といった長期の努力がなければ改善できない種類のものの場合は、厄介で、一朝一夕にストレスの原因を排除できません。
こういった場合、食事以外の他の手段でストレスを発散するということを考えましょう。
もちろん、身体の新陳代謝をよくするスポーツが最良の手段であることは言うまでもありません。特に、長時間にわたって全身運動ができる水泳がよいでしょう。
でも、仕事や学業などが忙しくて、ストレス発散のために、長い時間をとることができないという方も多いでしょう。時間の合間を縫って、ストレス発散できる趣味としては、音楽鑑賞、占い、風水あたりが良いですね。
例えば、風水にだと、「この日に家を掃除するとラッキーがくる」といったようなものは、本当にラッキーが来なくても、少なくとも、生活にリズムがつきますので、効果適でしょう。
脳のエネルギー源となるブドウ糖を欠かさない
ストレスを食事以外の方法で発散させるためには、脳のエネルギーであるブドウ糖は欠かせません。
ブドウ糖を取らなければ、肝臓が従来にある体内脂肪を分解してくれるとして、ブドウ糖のもとになる炭水化物を口にしないダイエット方法を主張する方もいらっしゃいます。
でも、肝臓で糖新生を繰り返し行うため、肝臓に大きな負担を与えます。また、肝臓が体内脂肪を分解して、ブドウ糖を脳に供給するのは、緊急事態が継続することを想定してのものなので、量を抑えて供給されます。
医薬品やサプリメントを利用する
ストレスによって発生し、人間を太りやすい体質にするホルモンであるコルチゾールに対しては、近年の研究によれば、ビタミンA・ビタミンC・亜鉛・リン脂質といった成分が抑制効果を持つと言われています。コルチゾール抑制用のサプリメントが市販されていますので、利用なさるのもよいでしょう。
また、鬱と脳内の神経伝達物質(アセチルコリン、セロトニンなど)の減少は強い相関関係があるので、医薬品による神経伝達物質の供給によってもストレスを軽減できます(ただし、コリン系の過剰な投与は危険と言われています)。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ストレスの多い現代社会において、ストレス太りに悩む方が多いです。
もちろん、それを放置しておけば、身体の健康を害するだけではなく、精神の方もストレスの蓄積に耐え切れなくなってしまうおそれがあります。
今回の記事をあなたの人生において少しでもお役に立てていただければ幸いです。