初めての妊娠、初めての出産、初めての育児……
未知の体験にワクワクし
「赤ちゃんに早く会いたいな」
「うちのお母さんみたいに子育てしよう」
と、良いイメージを持って望む人がいる一方で、先に不安が募る人もいます。
「赤ちゃんが泣き止まなかったら、どうしよう……」
「あんな風に、私は育児と家事の両立はできないかも」
「私に子どもを育てること、できるのかな」
この違いは、なぜでしょうか?
人は、他人と比べるときに、その人の容姿や才能、環境を自分と比べて判断しています。
「あの人は、こういう才能があるから」
「あの人は、恵まれているから」
「あの人はこれを持っているけど、私にはないから」
相手は持っているけど、自分には「ない」と感じるところから、自分の方が劣っている気がして、なんで私にはできないんだろう……と感じるようになります。
その結果、初めての子育てに良いイメージを持てず、そのことに気づかずに、イメージのまま過ごしてしまうのです。
ココロの奥で不安を持ち続けると、それはやがて現実になり、初めての育児に「ほら、やっぱり」という出来事を作り出してしまいます。
これは、ココロの奥で持ち続けたことなので、こんなはずじゃなかったという思いが強いほど、まわりにイライラして、自分を責めてしまい、中には育児ノイローゼになってしまうママもいるのです。
ですが、これは、脳のしくみなのです。
この現象と思考のしくみを、フラクタル心理学では、「思考が現実化する、100%例外なく」という言葉で伝えています。
このしくみを知って、ココロを軽くしてみませんか?
子どもが思い通りにならず、イライラしてしまう
今、3歳の男の子と0歳の女の子の子育てをしています。
魔の3歳児でイヤイヤ期が続いていて、保育園に連れていく毎朝が戦争です。
0歳の赤ちゃんがいるので、上の子には自分でできることは自分でしようねと声をかけるのですが、自分でしようとせず、朝の準備に手がかかります。
そんな姿を見ると、無性にイライラしてしまいます。
小さなお子さんが2人もいらっしゃるので、子育ては大変ですよね。
大人相手や、もう少し子どもが大きくなると、言葉の意味が分かるようになって、お互いに我慢を覚えるので、イライラも減ってきます。
しかし、言葉の意味を知らない子どものうちは、こちらが何を言っても意味が分かっていないので、直接子どもに向かって言っても通じていないのです。
こんな時には、直接子どもに言うのではなく、お母さん自身の子どもココロに向かって、意味を伝えてあげましょう。
方法は簡単です。
目を閉じて、6歳までの幼い自分をイメージして、大人の自分から伝えてあげるのです。
「あなたは、いつまでも0歳の赤ちゃんじゃないんだよ。もう3歳だから、自分でできることが増えたんだよ。自分で新しいことができるって素敵だね。ワクワクするよね。0歳の赤ちゃんにはできないことができるんだよ。スゴイね」
そして、幼い自分が「うん、わかった。やってみる」というような反応をした後に、進んで自分ができることをやっていくイメージができれば完了です。
伝える言葉には、それをやると「どんなメリットがあるのか」を含めます。
この「メリット」が十分でないと、幼い子どもは納得しないので、「うん、やってみる」という反応は返ってきません。
今回のケースは、新しいことをしたくない、出来れば0歳の赤ちゃんのように何もしないでいたい、成長したくないという思考のパターンがありました。
いつまでも、その思いをもっていると成長することがイヤなことになり、自分から新しいことにチャレンジしない子になってしまいます。
言われたことをやらないと怒られるので、いつも「やらされた感」があり、自己評価も低いでしょう。
実は、このパターンは相談者のお母さんがココロの奥に持っている思考パターンなのです。
ココロの奥にある「成長したくない」が、3歳のお子さんに投影されているので、その姿を見ると、わけもなくイライラしてしまうのです。
夜泣きが激しくて、夜寝れません。
6ヶ月の赤ちゃんの子育てをしています。
初めての育児なので自信がなく、いつも戸惑っています。
ほかのお子さんもそうなのかもしれませんが、夜泣きが激しくて、夜寝て朝までぐっすり寝てくれるという日がありません。短い時には2時間置きに泣くので、つらいです。
育児書に書かれているように、朝と晩の区別はして過ごしています。
日中ご機嫌で過ごしているのに、夜になると泣くので、あやすことに疲れてしまい、一緒に泣いてしまいます。
このままでは、育児ノイローゼになりそうで、怖いです。
初めての子育ては、本当に戸惑いますよね。
何もかもが初めてなので、とても大切にしようという気持ちが大きくなるので、自信がなく、いつも不安がつきまといます。
また、夜泣きが激しくて眠れないので、人間の根本的な欲求を奪われているので、とてもつらく感じます。
ここに隠れている子どもココロは「満たされない」です。
十分に世話をしてもらっているのに、「まだ足りない」と感じているのです。
これも、相談者のお母さんが持っている思考パターンなので、言葉が通じない赤ちゃんでも、6歳までの幼い自分に伝えることで、解決するでしょう。
「十分に世話をしてもらっているのに、まだ足りない、もっとして! と思っているんだね。でもね、それは勘違いだよ。あなたは十分に世話をしてもらっているし、両親からとても愛されているよ。十分に世話してもらうことが当たり前になっているから、してもらっていないと感じているだけだよ。忘れてしまっただけなんだよ。今までやってもらったことを一つ一つ感じてごらん。思い出した、その一つ一つから愛情を感じるよ。大丈夫。あなたはとても愛されているよ。あなたは、とても満たされているよ。」
子どもの発育が遅いのが気になる
今、1歳半になる子どもがいます。
ハイハイもして、つかまり立ちもするのですが、自分から歩こうとしません。
保育園で、他のお子さんが歩いているのを見ると、なぜうちの子だけ出来ないのか、とても不安になります。
保育園の先生や、病院の先生からも、いずれは歩くようになるから、と言われるので気長に待っているのですが、比べられることも多く、とても気になります。
歩こうとしない態度にイライラしてしまいます。
お子さんの発育は、母親として、とても気になる部分ですよね?
初めての育児なら、なおさらですが、発育の遅れは個人差があるので「いずれ出来るようになるから」といわれるケースも多いと思います。
ですが、「思考が現実化する、100%例外なく」と考えるフラクタル心理学では、その方の現状から、問題となっている思考を読み解きます。
子どもは成長するものです。
では、なぜ相談者さまのお子さんは、発育が遅いのでしょうか?
このような問題を感じる時、相談者さまの中にある、成長を望まない子どもココロと、成長を望む大人ココロの2つが、反対の方向を向いていることが原因の一つとして考えられます。
子どもココロは
「だって○○なんだもん! 」
「どうせ○○でしょ! 」
と言いたくなる気持ちのことです。
日々の生活の中で、この「だって」や「どうせ」を繰り返していないか、考えてみましょう。
この「だって」や「どうせ」は、無意識にやっているので、初めはなかなか気づきにくいかもしれません。
だからといって、見つからなかったからと、それで終わりにするのではなく、もっと注意深く、自分の思考に意識を向けてみるのです。
そうすると、自然と見つかるようになります。
こうしていくコツは、今の状態を変える! と自分で宣言することです。
この決意がなければ、また「だって」や「どうせ」に負けてしまうでしょう。それは、大人ココロが子どもココロに負けていることを意味します。
人生の舵取りを、このまま子どもココロに渡していて良いのでしょうか?
子どもココロは成長したくないという気持ちなので、このままお子さんの発育も遅くなり、子どもを成長に導く育児もスムーズにはいかないでしょう。
だからこそ、この状態が間違っていることを認め、自分から出ている「だって」や「どうせ」を見つけ出し、この状態を変えると本気で決めることが大切なのです。
決めると、行動が変わります。
今までは、子どもココロが舵取りをしていたので、大人ココロが振り回されていましたが、今度は大人ココロが舵取りをするのです。
それは、自らの成長を望むということになります。
引き寄せの法則や、類は友を呼ぶという言葉にあるように、自分が発信したものに同調すると、自然と周りに同じような人や出来事が集まってくることがあります。
大人ココロが舵取りをして成長を望めば、一番近くにいるお子さんも、同じように成長に向かうのです。
でも、年齢的に大人になっているんだから、成長は止まっているはずでしょ!
そう思われる人もいるでしょう。
大人ココロが望む成長とは、自分の身体が大きくなることではなく、心の成長です。自分の可能性を広げることです。
成長すると、どんな良いことがあるかメリットを書き出していきましょう。思いつくままに書いていきます。
頭に浮かんだだけで終わると、それはすぐに消えてしまうので、紙とペンを用意して書き出していきましょう。
最初に浮かぶメリットは、大人ココロで考えるメリットですが、次第に子どもココロがウキウキしてくるようなメリットが浮かんできます。
次に成長しないと、どうなるかを考えましょう。こちらもメリットを書き出していきます。
今の状態を問題と感じているので、メリットはないように感じますが
「成長したら、○○なんだもん」
「成長すると、どうせ◯◯になるんだ」
というように言葉に当てはめて考えてみると、浮かんできます。
よくあるのが
「成長したら可愛がってもらえない」
「成長すると、どうせ放っておかれるんだ」
などです。
成長しないメリットが見つかったら、今度はイメージをしてみましょう。
問題を感じている相手が
「成長したら可愛がってもらえない」
や
「成長すると、どうせ放っておかれるんだ」
と言っているとイメージして下さい。
今回のケースなら、相談者さまのお子さんが、相談者さまに向けて、こう言っているとしたら……
あなたは何と、お子さんに伝えますか?
伝える言葉には、先ほど書き出してもらった成長するメリットの中で、自分の子どもココロがワクワクしたメリットを加えて伝えるのが、一番効果的です。
「成長すると、可愛がってもらえないって思っていたんだね。放っておかれて1人になると思っていたんだね。でもね、それは勘違いなんだよ。成長すると、自分でできる範囲が広がって、どんどん新しいものが見えてくるんだよ。この新しいものたちは、あなたを成長させてくれるものだよ。それを自分で動いて手に入れてごらん。あなたなら、きっと出来るよ。」
そうお子さんに伝えて、ギュッと抱きしめてあげてください。
これをイメージして、夜、寝る前に繰り返し行うと効果的です。
すると、成長する大人ココロが舵取りをしていくので、歩こうとしないお子さんを見ても、その後、きちんと歩いているお子さんがイメージできるようになり、イライラしなくなるでしょう。
成長に向かっているんだと、相談者さまが自分自身を信じることで、お子さんも成長へと向かうのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、ご紹介したフラクタル心理学では、周りの現象から自分が持つ問題となっている思考パターンを読み解くので、ほかのだれかを必要としません。
イライラする相手に言わないので、子育てして子どもを責めてしまったと、お母さん自身が自分を責めることがなくなります。
育児をしていると、周りのせい、子どものせい、夫のせい、家族のせい、環境のせい……と何かを責めていないと、自分を保てない時だってあるでしょう。
どうすれば良いのか分からず、育児を放棄したくなることだってあるでしょう。
自分が何をやっているのか分からず、育児ノイローゼになっていることもあるでしょう。
何もかも試したけど、何も変わらなかったと感じたとき、この記事があなたのココロが少しでも軽くなる、そのお役に立てれば幸いです。