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うつ病の人への接し方で気を配る7つのポイント

うつ病の人への接し方

心の風邪とも言われ、芸能人が患っていたと告白することも多いうつ病。それゆえ、名前だけは聞いたことがあるという人も多いでしょう。

しかし、うつ病になるとどんなふうになるのか、

「元気がなくなるんでしょ? 」
「死にたくなるんだよね」

など、漠然としかわかっておらず、身近な人に「うつ病かもしれない」と言う人がいても、どのようにうつ病の人に接したらいいのかわからず、困惑する人も多いのではないでしょうか?

何とかしてあげたい
元気を出してもらいたい

というあなたの善意はとても素晴らしいものです。

しかし、その善意も伝え方によっては、うつ病の人を苦しめてしまうことにもなりかねません。

そこで今回は、ある一人のうつ病の女性を例に、どのようにうつ病が発症し、うつ病の人がどのように物事をとらえているかを知ってもらい、うつ病の人への接し方で気を配るポイントをお伝えします。

うつ病かもしれない、そんなときに声をかけるには

A子さんは30代独身の女性です。

企業のOLをしています。大学卒業後から勤務態度もまじめで後輩からの信頼も厚かったため、今年の春には主任として昇進しました。仕事内容も若干新しいものが増えましたが、朝は誰よりも早く来て、夜は誰よりも遅く帰り持ち前のまじめさで、しっかりと仕事も覚え、順風満帆に行ってるように見えました。

しかし、半年ほどたったころ、A子さんの仕事に徐々にミスが目立ち始めるようになりました。

初めは小さなミスが週に1、2回だったのですが、徐々にほぼ毎日、時には取引先に謝罪に出向かなくてはいけないほどの大きなミスも増えてきたのです。だんだん身なりにも気を使えなくなり、デスクでぼんやりしていることも見られだしたA子さん。体つきも痩せたように感じます。さすがに心配になった上司はA子さんを呼び出し、声をかけます。

「どうしたんだねA子君、最近の君は君らしくないじゃないか、昔のようにもっと頑張っくれたまえ」

あたたかい激励のように見えるこの言葉。しかし、うつ病の人への接し方を考えると、この言葉はさらに追い詰めるものとなります。

最大の禁句、頑張って

このころのA子さんは、もう頑張りきっているのです。

もとよりまじめな性格のA子さん。うつ病になる人は、几帳面、仕事熱心、強い責任感や義務感が性格的な傾向としてあります。

それに加え、昇進という環境変化は大きなストレスとなります。一般的にストレスと聞くと、悪いことが思い浮かぶかもしれませんが、結婚、出産、昇進など良いことも大きなストレスとなります。

A子さんは主任になった時から、がむしゃらに頑張ってきたんです。

これまでは自分一人が仕事をきっちり行えばよかったのですが、管理職になるとそうはいきません。部下の仕事もチェックし、間違いなどがあれば一人で抱え込み何とかしてきたのかもしれません。朝早く出社し、夜遅く退社。夜も寝れていたのでしょうか。そんな風に頑張りすぎた結果、うつ病という病を引き起こしてしまった。

一概には言えませんが、典型的なうつ病の方は、このようにもとからの性格の生真面目さに加え、環境的要因でうつ病を発症してしまうことがままあります。そんな方に「頑張れ」は、とても言えたものではありません。

これ以上頑張れないから、ミスが増え、寝れなくなり、食事ものどを通らないので痩せ始めているのです。

いきなり「うつ病じゃない? 」は受け入れられにくい

そんなA子さんに、適切に声をかけるには、どうすれば良かったのでしょうか?

一概にこうとは言えませんが、こういった状況のうつ病の方は、たいてい体の不調を感じています。「頭痛がひどい」「背中が痛い」「おなかの調子が悪い」など、いろいろありますが、こういった症状を扱う内科医がうつ病を発見することも珍しくありません。

生真面目な性格の方でも、体調不良などを理由にした病院受診は、割と受け入れられやすいようです。

産業医がいれば、その方に気づいた方が相談することが一番ですが、本人に病院受診を促す場合には

「最近ちょっと顔色も悪いし、不調を感じることはない? 」

などと声をかけ、本人から不調を聞き出すと良いでしょう。それでも「大丈夫です」と心を開かないようであれば、業務命令として病院受診を勧めるというのも手かもしれません。その際、できることなら会社での様子を先生に伝えられるよう手を打つこともお勧めします。

うつ病だと確定したら。本人の決断をうのみにしてはいけない

何とか病院受診し、うつ病と診断されたA子さん。

ここ1か月ほどろくに睡眠もとれていなかったとのこと。体重も10キロほど痩せていました。医者からは「とりあえず休息が必要です」と言われ、会社を休むよう説得されました。

A子さんは、休んで迷惑をかけるくらいなら、いっそ辞めてしまいたいと上司に相談しました。

このA子さんの行動にも、うつ病の人の特徴があります。

うつ病中は、脳の機能がうまくいっていない状態なので、適切に物事が考えられません。そのため、自信を無くし、将来に関しても悲観的にとらえがちです。これも症状の一つなのです。

こういった状況であることを前提として、この場合のうつ病の人への接し方は

「君がそう感じているのはわかったよ。けど、仕事を辞めることはいつでもできるから、ちょっと休んで時間をおいてから、一緒に考えてみよう」

本人の気持ちも受け止めつつ、今は決断の時ではないと伝えてあげましょう。

家で寝てばかり。寝かしてあげましょう

なんとか会社を休むことにしたA子さん。一人でいるのは危険なので、実家に帰ることにしました。

てっきり頑張って元気に仕事をしているものだと思っていた両親は、変わり果てたA子さんの姿に戸惑います。家に帰ってからも、A子さんは病院でもらった薬を飲みながら寝ます。ひたすら寝ます。起きてもぼんやりして何もしていません。どうしていいのかわかりません。

うつ病の家族を持った方の苦労は、一言では言い表せません。

寝てばかりいて、心配だと思いますが、それまでにA子さんは1か月も寝ていません。この状態は、体にとって非常にダメージとなっています。

うつ病の人のほぼ9割に現れるこの「睡眠障害」を侮ってはいけません。

寝られるのなら、寝かせてあげるべきなのです。

うつ病の診断がつき、薬を飲み始めた状態では、まだ薬の効果は出ていません。

人にもよりますが、大体3か月ほどたつと、徐々に具体的に何かしてみようかという関心が起きだします。それまでは休息期といって、特に何も課さず、主治医の意見を聞きながら見守ってあげることが一番です。この時期のうつ病の人への接し方は大切になってきます。

過去に得意だったことほど避けるのが無難

少し起きておく時間が長くなってきたA子さん。時々「こんなことでいいのかな」などと自分を卑下するような発言をしています。

心配になった両親は、以前A子さんが得意だったお菓子作りを一緒に行おうとします。しかし「前はもっと上手に作れたのに」という言葉ばかり。元気づけようとすればするほど落ち込むA子さんに、どうしたら良いかわかりません。

気を紛らわすために行った「得意だった行為」。

しかし、徐々に薬が効いてくると、現状について考えだし、不安定になります。過去の自分の能力と今の自分を比較し、落ち込むということがままあるからです。得意だったことほど、「前はもっと短時間で作れた」「小麦粉が散った。前はこんなことなかったのに」など、いろいろと比較しやすいのです。

また、過去も実際のことより美化し、現状もより卑下する傾向にあります。

この時期のうつ病の人への接し方としては、何かを進めるのであれば、あまりなじみがなかった作業で簡単なものをオススメします。

女性ならば、タオルをたたむなど、明快に終わりがある家事を1つ頼むこともオススメです。そうすることで自分でも少しは役に立っている実感を得ることができたり、今の能力を客観的にとらえる一つの目安にもなります。

少し良くなってきたときほど、自殺に注意

うつ病の一番怖い症状は、自殺念慮「死について考えてしまうこと」です。

何を見ても死について連想してしまうこの症状は、一番やっかいです。

うつが一番ひどいときは、死のうとも考えられないくらい、疲れ切っていますが、少し良くなって、今の自分の現状を冷静に見ることができるようなったときほど注意が必要です。

この時期のうつ病の人への接し方で、一番気をつけなければいけないことは、「そんなこと言わないで」と、うつ病の人の死にたいという気持ちを抑えつけようとする行為です。

これは症状の一つです。そのため「そう思うのも病気が思わせてるんだよ」と教えてあげることが重要なのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

普通の人にならやっても良いようなことも、うつの人にとっては、そうではないことがわかったのではないでしょうか?

うつ病は、人によって回復の仕方も様々です。

この記事を参考に、うつの人と接するときには、真摯に向き合ってください。

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