あなたは、自分のことが嫌になった経験がありますか?
気をつけていたのに同じ失敗を繰り返してしまったり、ダメだと思いながらも衝動を抑えきれなくてやってしまったり・・・そんな時に「自分が嫌になる」ことがあるはずです。
自分のことが嫌になると、なにをしていても憂鬱で、周囲の人たちと楽しく過ごすことができません。
また、こうした「自分が嫌になる」気持ちを放っておくと、日増しにその気持ちが強くなり、どんどん沈んでいきます。
そして、自分に自信を持つことができずに「自分はダメな人間だ」と思うようになってしまい、毎日の生活や対人コミュニケーションが困難になるケースもあります。
ですから、できるだけ「自分が嫌になる」ことなく「自分のことが好き」な状態でいた方が良いわけです。
そこでここでは、自分が嫌になる気持ちが生まれてしまう原因と、そうなってしまった時の対処法をお伝えします。
自分が嫌になる原因や自己嫌悪に関する心理的な影響を理解すれば、その気持ちにどう対処すれば良いかがおのずと分かってきます。
あなたの毎日の生活に役立つ対処法を探っていきますので、じっくりご覧ください。
自分が嫌になる瞬間ってどんなとき
どんな人にも「自分が嫌になる」瞬間というものがあります。
失敗が続いたり、周囲の人たちとのコミュニケーションが上手く取れないことなどが続くと、自分を責めてしまい「自分が嫌」だと感じるものです。
しかし、そうした気持ちがいつまでも続くと心に大きな影響を及ぼしてしまうこともあるので、このような気持ちとはできるだけ早くお別れするべきです。
そのためには、どんな対処法が効果的なのでしょうか?
自分が嫌になる気持ちに対処していくためには、まず具体的にどんな瞬間に「自分が嫌」だと感じてしまうものなのかを考えていきましょう。
自分よりも他人ばかりが評価される瞬間
少しずつ社会の仕組みは変わってきてはいるものの、やはり現代社会は「競争社会」の様相が強いのが現状です。
そのため、子どもの頃から周囲よりも「優れた人間になるように努力しなくてはならない」と言われて、育ってきた人も多いのではないでしょうか。
学生時代は勉強やスポーツが評価の対象であり、これらのことに優れていると、親や先生から褒められ、友達からは羨望のまなざしで見られたものでした。
しかし、誰もがこうしたものを得意としているわけではありません。
ですから、勉強やスポーツが苦手な学生時代を過ごした人は、常に他人ばかりが評価される経験をして大人になります。
つまり、自分が評価されずに他人ばかりが評価されて育ってしまうため、自信を無くしてしまいます。
社会に出て働くようになっても、当然、「成果」や「評価」というものがありますので、常に自分と他人を比べてしまいます。
そして、他人ばかりが評価を受けるような場面に直面した時、自分のことが嫌になってしまうのです。
自分が他人からバカにされた瞬間
世の中には、悪意はないものの他人を面白おかしくからかうことが好きな人が存在します。
このようなタイプの人は、自分より優れている人や強い人をからかうことはしません。
からかわれても言い返せないような、少し気の弱い人に対して、そうした言動や行動を取ります。
気の弱い人は、他人からからかわれたり、バカにされた時に何も言い返せず「どうして自分は何も言い返すことができない、弱い人間なんだ」と思い、自分を責めてしまいます。
また、自分に対して自信がなく、強いコンプレックスを抱えているような人も、バカにされても言い返すことができない傾向にあります。
他人からバカにされても、自分に自信があれば言い返すことができるでしょうが、コンプレックスの部分を指摘されたくないので、黙ってしまうのです。
このような瞬間に「自分が嫌になる」と感じてしまいます。
他人から自分を否定された瞬間
例えば、好きな人に振られてしまったり、友達から絶好されてしまった時など、相手から自分の存在を「否定」されたように感じることがあります。
人間関係を築いていく中で、自分の気持ちが一方通行でしかないと分かってしまうと、拒絶された自分に自信を持てなくなってしまい、「他の人も自分のことを嫌っているのではないか? 」と不安になることもあります。
自分が「否定」されたというネガティブな経験から、その後に起こることを拡大解釈してしまうのです。
なぜ、このような心理になってしまうのでしょうか?
一度ネガティブな経験をすると、人間はこれ以上自分が傷つかないように「防衛本能」を働かせます。
ここでいう「防衛」は、自分自身で「私は誰からも好かれない」と思うことで、他人から受ける傷を最小限にとどめようとすることです。
最初から自分が誰からも好かれない人間だと思っておけば、他人からの好意を期待することがなく、そうすることで他人から自分が否定されても、その傷を最小限に留めることができるからです。
しかし、人間には、少なからず「自尊心」というものがあります。
先程のような心の防衛本能は、自分で自分の自尊心を傷つけてしまう、いわば「諸刃の剣」。
他人の攻撃から自分を守れても、自分自身からの攻撃は守りようがありません。
そのため、他人から自分を否定された瞬間には、どうしても自分が嫌になってしまうものなのです。
自分の嫌なところに気付いてしまった瞬間
どんなにいい人でも、時には自分の都合で人を利用してしまったり、自分を良く見せるためにずるい行動を取ってしまうことがあります。
そうした自分の性格や言動・行動を自分自身が認めて受け入れることができれば良いのですが、誰もがそのようにできるわけではありません。
自分に対して自信がない人は、こうした自分の性格や言動・行動を目の当りにした時に「自分が嫌になる」と感じてしまいます。
特に、日頃から自己中心的な考えで行動することに批判的な人は、後ろめたさから自分が嫌になってしまいます。
こうしたタイプの人に多いのが、「理想が高い人」です。
理想が高い人というのは、常に完璧な自分でいたいと思いがちです。
自分はいつも他人のために行動し、そうした性格が他人から評価されている考える人は、その理想の姿から外れた行動を取った自分のことが受け入れられません。
このような理想と現実のギャップから、自分のこと嫌になってしまうのです。
自分が嫌になる原因
このように「自分が嫌になる」と感じる瞬間には、必ず、自分に対する自信の有無や自尊心の高さ、他人から受ける否定感などが関係しています。
そうした心の動きが、どのように自分が嫌になる原因や理由につながるのでしょうか?
自分が嫌になる気持ちの原因を更に詳しく探ってみましょう。
いつも他人と自分を比較しているから
子どもの頃から周囲の評価を気にしてばかりの状態で成長してしまった人は、大人になった今でも常に自分を他人と比較してしまう傾向にあります。
他人と自分を比べて優劣をつけることが当たり前の生活を送ってきたので、自分が他人より劣っているところを目の当たりにした時に落ち込んでしまうのです。
いつも物事に優劣をつけようとしてしまう人は、ありのままの自分で生きていくことができない…いつも背伸びした自分で生きている人です。
そのため、失敗ばかりしてしまう自分に直面すると、劣る自分を直視せざるを得なくなってしまうため、自分のことを好きになることができません。
周囲の評価を気にして他人と自分を比較しすぎると、自分が嫌になるのです。
コンプレックスが強いから
どんな人にでも、他人には言えない弱みや隠したいコンプレックスがあります。
例えば、額が人より狭いことが自分にとってのコンプレックスであれば、いつも前髪を下したヘアスタイルを作るなど、人に知られたくないという思いから、それを隠そうとする傾向があります。
そして、そのコンプレックスが強ければ強いほど、この「隠したい」という思いは強くなっていきます。
その結果、ついには、コンプレックスを隠さないと「自分は人から嫌われる」という固定概念にとらわれるようになってしまうのです。
このように、コンプレックスが強い人ほど、それが他人に知られた時に、自分が嫌になるのです。
理想が高過ぎるから
人というのは、自分に対しても他人に対しても「このような人でなくては素晴らしい人とは言えない」という理想を持っているものです。
しかし、その理想があまりにも高く、完璧を求めてしまう傾向が強いと、理想と現実の自分にギャップを感じてしまい、それが良くない方向へ思考を誘導していくことになります。
こういうタイプの人は、完璧な理想の自分像から今の自分がいかに劣っているかを自分自身で評価し、減点し始めます。
減点方式でしか自分を見れない人は、いつも自分の悪いところにしか目が向かないので、いつまでも自分を好きになることができません。
そのため、理想と現実の自分のギャップに苦しみ、いつしか自分が嫌になってしまうのです。
できない自分が「ダメな自分」だと思っているから
また先程のように理想が高過ぎる人は、できない自分が「ダメな自分」だと思っています。
この思考を持っている人は、理想が高い一方で、いつも他人からの「否定」を受けて育ってきた人に多い傾向だと言われています。
いつも人から否定されて生きてきた人は、自分自身でも自分を肯定することができなくなってしまっています。
こうした「自己肯定感」が低下した状態にいる人は、何事にも頑張って取り組むのですが、できない自分に直面した時に不安や否定感を感じます。
この感情の積み重ねから自分のことが嫌になってしまうのです。
自分に自信がないから
ここまで色々な原因を述べてきましたが、これらの根本には「自分に自信がない」という気持ちがあります。
自信のなさを自覚できているなら改善は早いですが、自覚(意識)できていないと、これまでの原因のように様々な形で表れてきます。
普通であれば、「自分を好きになってもらうことは良いこと」とポジティブに考えますが、自分に自信がない人は、更に思考をマイナスに進めて「もしかしたら、いつか嫌われてしまうかもしれない」と、他人から否定される恐怖に思考が支配されます。
そうすると、自分の心を守るためには他人から否定されないように「自分は人から好かれない方がいい」と思うようになるのです。
こうした思考の根底にも「自分に自信がない」という思いがあります。
この無意識の気持ちに気付くことができないと、いつまでも自分が嫌になる気持ちから抜け出せなくなってしまいます。
自己嫌悪という心理
自信がない気持ちが自分にある事を認めて、受け入れることができずにいると、自分が嫌になります。これを「自己嫌悪」といいます。
自己嫌悪という心理は、早く解消しないと日常生活に支障をきたすような事態を引き起こしかねません。
そこでここでは、自分が嫌になる気持ちを更に突き詰めて、自己嫌悪という心理がどんな状況をもたらすのかについてお伝えしていきます。
自己嫌悪が作り出す悪循環
心理学的に「自己嫌悪」という言葉は、自分の性格や本質などの一部分を極端に嫌う心の働きのことを指します。
そんな自己嫌悪を抱えている時には、同時に自分に対して攻撃をしてしまう傾向があります。
例えば、失敗が続いて「自分が嫌になる」と自己嫌悪に陥ってしまうと、そのことで自分に対して怒りがわいてくることがありませんか?
その怒りが強いと、自分で自分を責めたり、傷つけたりしてしまう「自己攻撃」が始まります。
その自己攻撃に拍車がかかると、更に自分が嫌いになってしまい、ますます自分をひどく攻撃するようになり、悪循環し始めます。
自己嫌悪の悪循環が進むと、当然ながら、ますます自分のことが嫌いになります。
自己嫌悪が作り出す劣等感
自己嫌悪が作り出す悪循環にはまってしまっている時は、自分の嫌なところを意識して感じている時とも言えます。
そうした時には、いつも以上に自分に対する評価が下がります。
周囲の人たちと自分を比べては「自分は他人より劣っている」という劣等感を感じてしまうのです。
この劣等感は、決して他人から与えられるものではなく、自己嫌悪という心理から自分で作り出したものです。
自己嫌悪におちいらなければ、劣等感など生まれません。
自己嫌悪が対人関係に及ぼす影響
自己嫌悪という心理を抱え、自己攻撃や劣等感のような悪循環を繰り返してしまっていると、対人関係にも悪影響を及ぼしてしまいます。
例えば、自己攻撃を繰り返していると、周囲の人たちにそれを映して、周囲の人が自分のことを嫌っているように感じたり、責められているように感じたりします。
こうした心の動きを「投影」といい、この心理があると周囲の人たちとコミュニケーションを取るのが難しくなります。
もちろん本当に嫌われているわけではないのですが、自分自身が「この人は自分のことを嫌っているのではないか? 」と感じてしまっていたら、その人のそばになかなか近付いて行かないですよね?
そうしたことから、自己嫌悪がひどいと、自分から他人との間に距離を作るようになってしまい、対人関係に悪影響を及ぼしてしまうのです。
自分が嫌になった時に考えてほしいこと
ここまでで、自己嫌悪という心理は、劣等感を作り出すとともに、人間関係にも悪影響を及ぼすことがわかったと思います。
実は、自己嫌悪がひどくなってしまうと、自分が嫌になるだけでなく、この世に自分が存在することまでも嫌になってくる場合があります。
そうなると、自傷行為を行ったり、最悪の場合には、自らの命を絶つことさえあります。
ですから、そうならないように「自分が嫌になる」と感じた時には、ぜひ次にお伝えする考え方を自分に取り入れて、気持ちを切り替えてみてください。
人と比べることをやめる
自己嫌悪は「自分と他人を比べる」ことから始まります。
まずは、自分と他人を比べることをやめてみましょう。
ただ、今まで自分と他人を比較することで、自分を評価し、生きてきた人にとっては「比べることをやめる」ということはとても難しいことだと思います。
しかし、変わらなければなりません。
そんな人は、ぜひ自分に向かって「私は人に負けてもいい」と言ってみましょう。
他人と比較する人は、心のどこかで他人に対して「負けたくない」という競争心を持っています。
その競争心を抑えるために、自分が他人に負けることを許してあげるのです。
これが「自分が嫌になる」気持ちを好転させる第一歩となります。
自分に対して愛情を注ぐ
自分が嫌になると感じている人の多くは、他人から何らかの形で「否定」されてきた経験を持っていることが多いです。つまり、他人から愛された経験が少ない人が多いのです。
ですから、何よりも自分自身が自分のことを愛してあげるようにしてみましょう。
ただ、今まで自分で自分を責めたり、否定したりしてきた人にとって、この「愛情を注ぐ」という行動も難しいと感じることでしょう。
そんな人は、自分にとって分かりやすい形で愛情を注いでみましょう。
例えば、何か辛いことがあった時には、自分に対してご褒美をあげるなど、自分で自分を労わる行動をしてみるのです。
自分に愛情を注ぐことを繰り返すことにより、自分の心が刺激され、愛情も蓄積し、やがて、自分が嫌になる気持ちが少しずつ和らいていきます。
生きているだけでいいと思う
先程も述べたように、他人から否定されて生きてきた経験のある人は愛情に飢えている傾向が見られます。
「できない自分は他人からは愛されない」と思っているからです。
しかし、実際はそうではありません。
人は「できない人ほど愛おしい」と思うものなのです。
人間には、自分に見返りがなくても他人を助けようとする「愛他性」という心理があります。
ですから、どんなにあなたが失敗ばかりしていても、あなたが助けを求めれば、必ず助けてくれるものなのです。
あなたを助けることで、人は自分の心にある愛他性の心理を満たすことができるためです。
つまり、あなたがどれだけ「自分が嫌になる」と思っていても、あなたという存在に需要はあるのです。
ですから、どんなに自分が嫌になっても、「生きているだけでいいんだ」と考えるようにして思考を変化させてみましょう。
そして、困ったことがあった時には、積極的に周囲に助けを求めてみてください。気持ちがずいぶん楽になりますよ。
自分が嫌になる時にしてほしい2つの選択
自分が嫌になって、落ち込み苦しい思いをしている時というのは、できるだけ早くその状態から抜け出したいと思うものです。
ですから、これまでご説明したような気持ちを切り替える方法というのは、自分が嫌になったときに非常に有効な方法です。
しかし、あくまでその場しのぎの解決法であって、根本的な解決には少し遠いとも言えます。
自分が嫌になって落ち込んでしまった時というのは、本当は自分を変えるチャンスでもあります。
自分が嫌になる気持ちを利用して、あなたの心にあるネガティブな考え方や過去に受けた傷を癒して、自分を変えるという選択をすることも可能です。
ここでは、知っておいてもらいたい選択肢を2つお伝えします。
人を責めないという選択
自分が嫌になってしまった時には「自己嫌悪」という心理状態に陥ってしまっていることは、ここまででおわかり頂けていたと思います。
自己嫌悪とは、気持ちが落ち込み、ネガティブな方向にしか物事を考えられない状態のことです。
そうした状態の時、あなたの目の前には、選択肢が2つ用意されています。
一つは「自分を責める」という選択。そして、もう一つは「相手を責める」という選択です。
「自分が嫌になる」と思っている人は、常に「自分を責める」選択をしています。
そのため、自分がダメな人間だからこんなに苦しい思いをしている…そう思って「自分を責める」選択をしてしまっています。
では、そうならないためには「相手を責める」選択をすれば良いのでしょうか?
実は、その選択も間違っています。
自分のことを責めないので、一見良い選択のように思えますが…実は、自分を責めることも相手を責めることも同じなのです。
これも、心理学の中で言われる「投影」という心の働きが起こしているもので、相手を責めているように見えても、実は自分を責めているのと変わりません。
本当に大切なのは「誰のことも責めない」という選択です。
人を責めないという選択をすれば、心の中から苦しさを取り除き、新しい自分へ生まれ変わることができるのです。
自分に意識を向けるという選択
では次に、人を責めない選択を乗り越えた後は、どんな選択をしていけば良いのでしょうか?
それは、自分に意識を向けて、自分の内面と向き合う選択をしていけば良いのです。
この選択は簡単に思えるかも知れませんが、勇気と根気が本当に必要となる選択です。
人は誰しも、自分の悪い部分や嫌いな部分を見ないようにして生活する傾向にあります。
ですが、そうした自分の心から目を背けていては、いつまでもネガティブな自分から変わることはできません。
勇気を出して、自分の内面に意識を向ける必要があるのです。
そうするには、必ず自分が日頃「見たくない」と思っている部分を見なくてはならなくなります。
当然、見れば見るほど嫌な気持ちになるでしょうが、その感情を注意深く観察してください。
そして、そうして見つけたネガティブな感情を自分自身が受け入れ、認めるようにします。
この作業を繰り返していくことで、少しずつではありますが、ネガティブな自分が解放されて「自分が嫌になる」気持ちともお別れすることができるのです。
自分を変える突破口に!
このように、敢えて自分のネガティブな部分に目を向けていくことは「自分を変える」大きな突破口になります。
もし誰かとトラブルになって、そんな自分が「嫌になる」と感じた時には、ぜひ相手を責めずに自分の心と静かに向き合ってみてください。
相手の嫌な部分に腹を立てていたとしても、あなたの力で相手を変えることはできません。
しかし、そうした腹立たしい出来事を受け止めるあなた自身の考え方や受け止め方を変えることはできます。
むしろ、そうしたことは「あなた」にしかできません。
「自分が嫌になる」といったネガティブな感情も、あなた次第で自分を変える突破口にすることができるのです。
自分が嫌になった時の対処法
それでは、ここからはあなたが「自分が嫌になる」と思った時に使える具体的な対処法をお伝えします。
先程までお伝えしてきた考え方を少しずつ実践しながら、こちらの具体的な方法もあわせて毎日の生活で活用してみてください。
ストレスはこまめに解消する
自分が嫌になる時は、いつもよりも大きなストレスを感じていることが多いです。
そんなストレスを溜めたままにしていると、必要以上に落ち込んだり、イライラしてしまい、自己嫌悪を感じてしまいやすくなります。
ですから、溜まったストレスはできるだけこまめに解消するように心がけてください。
手軽にできるオススメのストレス解消法は、ゆっくりお風呂に入ることです。
好きな入浴剤やアロマオイルなどを入れて、良い香りの中でゆっくりとお湯に浸かると心身がリラックスします。
リラックスしている時は、自律神経の中の副交感神経が優位になっている時であり、副交感神経が優位な状態で眠りにつくと、質の良い睡眠が取れると言われています。
ストレス解消法には、他にも様々あるかと思いますので、こちらで自分に合ったストレス解消法を見つけておくようにしましょう。 >> 理解すれば心が軽くなる!ストレス解消の方法21個
自分が「楽しい」と思えることを探す
「自分が嫌になる」と自己嫌悪に陥っている人は、いつも何かに不安を感じています。
こういうタイプの人は過去に否定を受けてきた経験があるため、自分が人より「できない」人間だと分かると不安になってしまうのです。
ですから、そうした不安を隠すために虚勢を張ってしまう傾向にあります。
このような状況に対処するには、不安から何か行動を起こすのではなく、「楽しい」というポジティブな感情から行動を起こす癖をつけるのが効果的です。
そうすることで、自分の行動が「嫌になる」といったネガティブな状態ではなく、何かをして「楽しい」というポジティブな状態から始まることを覚えていきます。
この繰り返しが、自己嫌悪を脱するために効果的な対処法となります。
演技をしない
また、自己嫌悪に陥りやすい人は根本的に「自信がない」人なので、その自信の無さを隠す傾向にあります。
その過程で身につけてしまうのが「演技」をすることです。
自分に自信がない人は、何とかして自分を周囲に認めてもらいたいと思うあまり、自分の役割を演じてしまう傾向があるのです。
そうなると、いつまでも本当の自分と向き合うことができず、自信を取り戻すことができません。
ですから、心当たりがある人は、演技をすることを止める努力をしてみましょう。
本当の自分を見つけて、その気持ちに従って行動することで、自分自身も周囲の人たちもあなたを認めてくれるようになります。
演じることで作っていた偽りの自分を捨てる努力をしましょう。
完璧を求めることを止める
「自分が嫌になる原因」として挙げられていたことの中に「理想が高過ぎるから」というものがありました。
いつも完璧な理想の自分を追求し過ぎてしまうと、現実の自分とのギャップに劣等感や嫌悪感を抱いてしまいます。
ですから、そうならないために、自分に対して完璧を求めることをやめるようにしましょう。
完璧な自分にこだわっている人は、今の自分の状態は「理想の自分」と比べて何が足りないのか…と、常に自分を下げて見ています。
そんな状態では、自己嫌悪感を更に高めてしまうだけです。
そうならないようにするためには、自分に対して完璧を求めることを止めて、今の自分はどんなところが素晴らしいのか…できるだけ自分の良い所にフォーカスして見るようにするのです。
そうすれば、理想と現実とのギャップに苦しむことなく、自己嫌悪から抜け出すことができます。
人と比べることを止める
「自分が嫌になる原因」の中には「いつも他人と自分を比較しているから」というものもありました。
常に他人と自分を比較する人は、常に背伸びした自分でいようと頑張ってしまう傾向にあります。
特に、小さな頃から他人と比べられて育った人は、ありのままの自分でいると、周囲が自分を評価してくれないと思ってしまっているため、ますます頑張ってしまいます。
そして、頑張っても頑張っても望むような結果を出せない自分を嫌いになってしまいます。
そうならないようにするためには、他人と自分を比較することを止めましょう。
あなたの価値は、周囲の評価や他人との優劣で決まるものではありません。
結果を出せなくても、劣っているところがあっても、ありのままのあなた自身に価値があるのです。
そのことに、どうか早く気付いてくださいね。
コンプレックスを表に出す
また、自分の容姿や性格などにコンプレックスを抱えている人は、そのコンプレックスに対して「自分が嫌になる」という感情を抱いてしまいがちです。
自己嫌悪に陥りたくないからコンプレックスを隠し、隠すことでますます自信を無くして自己嫌悪感を深めてしまいます。
ですから、これ以上「自分が嫌になる」と思いたくない人は、思い切ってコンプレックスを表に出すようにしましょう。
あなた自身は「もしかしたら周囲の人が嫌がるかも知れない」と思って隠していた最恐のコンプレックスだったのに、公開したところ、あまりにもリアクションの薄い反応しか返ってこず、拍子抜けすることもしばしばです。
そのくらい、あなたのコンプレックスは周囲から重要視されていないのです。
コンプレックスは、思い切って表に出してみると気持ちがすっきりしますから、ぜひ試してみてください。
周囲に対して良い行いをする
知らない人に席を譲ってもらったり、落とし物を届けてもらう…など、人に親切にしてもらうと気持ちが良いものです。
良い行いというのは気持ちをポジティブにしてくれますし、相手に対して感謝の気持ちを抱かせてくれます。
ですから、あなた自身も周囲に対して良い行いをしてみましょう。
そうすれば、あなたが親切にしてもらった時の感情を周りの人も感じるわけですから、必然的に周囲から褒められたり、感謝されることになります。
その経験の積み重ねが自信を取り戻すことにつながります。
自分に優しくする
周囲の人に良い行いをすることができた後は、ぜひ自分に対しても優しくしてあげてください。
自分が嫌になると感じている人は、過去に周囲から様々な形で「否定」をされた経験のある人です。
そのような経験をしている人というのは、いつも心のどこかが傷ついた状態にあります。
ですから、まずは自分の心の傷を癒してあげることが必要なのです。
例えば、小さい頃に「否定された経験」の中で自分がどんな言動や行動で傷ついたのか思い出します。
そして、その時に言いたかった言葉を実際に口に出して言ってみるのです。
最後に、自分自身を慰めるような言葉を自分にかけてあげます。
この経験を積み重ねていけば、自然と心の傷が癒されて「自分に優しく」できるようになっていきます。
自分に優しくすることができれば、自分を責めたり「自分が嫌になる」などと感じなくても良くなります。
自分のトラウマと更に向き合う
このように「自分が嫌になる」という感情の前提には、過去にあなたが受けた心の傷…すなわち「トラウマ」が大きく関係しています。
つまり、このトラウマを解消しなければ、本当の問題解決には至りません。
ですから、かなり勇気がいることではありますが、一度自分のトラウマと真剣に向き合ってみましょう。
先程の項目で思い出した「否定」された経験を、紙に書き出してみます。
紙に書き出して自分の目で見ることにより、トラウマを客観的な視点から見ることができます。
自分が「傷ついた」という主観を捨てて、客観的な視点で見てみてみると、実は自分が物事を拡大解釈してしまっている事実に気付く場合もあります。
それがわかれば、傷ついた経験に対する認識が変わり、トラウマ解消のきっかけとなります。
トラウマの解消には時間がかかるものですが、少しずつこの方法を試していくと心が癒されていくはずです。
ぜひ勇気を出してチャレンジしてみてくださいね。
自分を表現する
過去のトラウマが解消されていくにつれ、自己嫌悪感も薄れていきます。
そうしたら、更に勇気を出して次のステップへ進みましょう。
それが「自分を表現する」という対処法です。
「自分が嫌になる」自己嫌悪感を抱えている人は、周囲の人たちから嫌われることを恐れるあまり、自分の意見を言えずにいます。
ですから、ここぞという時に自分が感じたことや考えていることなど、自分の内面を周囲に向けて表現してみてください。
それが周囲の人たちに認められると、自己嫌悪感が和らぎ、心の中に安心感が生まれます。
この安心感が、あなたの心に新たな自信を作っていってくれます。
1度で諦めないで、自分を表現することを繰り返し恐れずにチャレンジしてみましょう。
自分が嫌になってしまったあなたへ贈る言葉
最後に、自分が嫌になってしまい落ち込んでいるあなたへ素敵な言葉を贈りたいと思います。
毎日の生活の中でこうした言葉たちを活用して、勇気や元気をもらいながら、少しでも前進していきましょう!
もし私が自分自身にやさしくしなければ、一体他の誰が私にやさしくするというのでしょう?(マヤ・アンジェロワ)
マヤ・アンジェロワは、アメリカの黒人歌手であり、女優です。
彼女はキング牧師とともに公民権運動に参加して、黒人差別の撤廃と自由を訴えました。
長い間、白人社会の中で虐げられてきたマヤ・アンジェロワは、この言葉に「自分を大切にするのは自分自身」というメッセージを込めています。
今日という日、君は君だった。これは真実よりも確かなこと。君よりも君らしい人なんて、この世には存在しないんだよ(ドクター・スース)
ドクター・スースはアメリカの絵本作家で、児童文学の発展に大きく貢献したことから数々の賞を受賞した人物です。
子どもに夢と希望を与える児童文学の世界で独自の世界を作り続けたドクター・スースは、多くの子どもたちに自分を大切にして生きることの素晴らしさを伝えています。
ある者にぴったりの靴は、他の者にとってはきつい。人生において、全ての人間に適したレシピなどない。(カール・グスタフ・ユング)
カール・グスタフ・ユングは、スイスの精神科医で心理学者です。
心理学の世界では、とても有名なユング心理学を創始しました。
心理学というのは、自分の心をしっかりと見つめるために必要な羅針盤のような学問です。
そんな心理学の世界に生きたユングは「自分は自分、人と比べるものではない」という思いをこの言葉に込めています。
いつだってうつむいてはいけない。いつも頭を高くあげていなさい。世の中を真っ正面から見つめなさい。(ヘレン・ケラー)
三重苦に苦しみながら人としての尊厳や平和の尊さを訴え続けたヘレン・ケラー。
彼女は、いつも「見えない」「聞こえない」世界であるこの世の中で、胸を張って世の中を真っ正面から見つめていたのでしょう。
こうした言葉には、どんな状況でも「自分は自分」でいることの大切さが込められています。
他の誰かになりたがることは、自分らしさの無駄遣いだ(カート・コバーン)
カート・コバーンは、1980年代に活躍したアメリカのミュージシャンです。
彼は幼少期に両親の離婚を経験したことで、精神的に大きなショックを受けて引きこもりになってしまった経験を持っています。
そんな彼はつらく苦しかった幼少期の経験を乗り越えて、自身の経験を音楽で表現しました。
その彼が残した言葉からは「人と自分を比べることの愚かさ」が伝わってきます。
ずっと忘れないと約束して。君は自分が思うよりも勇敢で、見た目よりもたくましく、自分が考えるよりも賢いんだ(くまのプーさん)
世界中の子どもたちが大好きな物語「くまのプーさん」の中の一節です。
自分に自信をなくしていた友達・クリストファーロビンに、プーさんは優しくこの言葉を語り掛けます。
何事もすぐには結果が出ませんが、小さな積み重ねが「なりたい自分」を作ってくれるのです。
君よ、春が来るのだ。冬の後には春が来るのだ(有島武郎)
有島武郎は「或る女」などで知られる日本の小説家で、敬虔なクリスチャンでもありました。
聖書の中には「困難や試練の後には必ず神様からの祝福がある」という言葉があります。
その精神を信じていた彼からは、「理想の自分になるには時間がかかる」ということを深く理解していたことが読み取れます。
俺は鏡だらけの部屋に住んでいた。目に映るのは自分の姿だけ。俺は勇気をだして、その鏡を叩き割ってみた。すると、そこには広い世界があった。(ジミ・ヘンドリックス)
通称「ジミヘン」と呼ばれ、多くの人々に愛されたアメリカのミュージシャンであるジミ・ヘンドリックス。
彼は母親が17歳という若さで生んだ子どもであり、それゆえに育児放棄をされて育った過去を持っています。
母からの愛情を受けることができなかった彼は、長い間深い自己嫌悪と否定感を背負って生きていかなくてはなりませんでした。
そんな彼は、音楽を通じて新しい自分へと生まれ変わるために戦い続けます。
この言葉には、そんな彼の強さと闘うことの大切さを教わることができます。
私が戦わなかった日など一日たりともありません。(マーガレット・サッチャー)
イギリス初の女性首相であるマーガレット・サッチャー。
彼女は保守的で強硬な政治姿勢を貫き、そのことから「鉄の女」とも呼ばれていました。
初の女性首相という新しいことへ挑戦した彼女は、毎日何かと戦わなけれな生きていけませんでした。
そうすることだけが、明日に理想の自分と出会う方法だったのです。
起きろ、立ち上がれ、己の権利のために立ち上がれ。起きろ、立ち上がれ、戦うことをあきらめるな(ボブ・マーリー)
ジャマイカ出身の伝説のレゲエミュージシャンであるボブ・マーリー。
彼の音楽と思想は多くの人々に多大な影響を与え続けています。
自分の信じるもののために戦い続けたボブ・マーリーは、どんなに困難な状況になっても決してあきらめることはなかったのです。
まとめ
「自分が嫌になる」という気持ちに対する理由や対処法をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
「自分が嫌になる」という気持ちは、決してポジティブな感情ではありません。
しかし、どんなにネガティブな感情だとしても、それは本当の自分が持っている感情なのだと認めることが大切になってきます。
そして、そんな自分の気持ちに気付くことができた時こそ、自分自身の心と向き合う最大のチャンスです。
自分自身が嫌っている部分を、まずは自分自身が認めて受け入れてください。
それができれば、きっと新しい自分へ変わることができるます。
そのためには自分の心の中にある辛い経験にも目を向けなくてはなりませんが、ぜひ勇気を出して立ち向かってください。
こうしたピンチをチャンスに変えて、新しい自分へと生まれ変わっていきましょう。
落ち込んでいましたが、勇気が出てきました。
本当にありがとうございます。
本当は分かって欲しかった。
頑張って伝えた。伝わらなかった。
伝えるのを諦めた。
自分の気持ちを伝えて、伝わらなくて、
傷つくならもうやめようと。
味方でいて欲しかった母には裏切られた。
とにかく傷つき続けた。
そんな10代を、今でも引きずっているのかもしれない。
抜け出したい。
誰かに愛して欲しいと願い続けてきたけど
他でもない私自身が
私を愛していないんだな。
まさに自分の事です。 でもまだ抜け出せません
周りへの気遣いが全く出来ない自分自身に対しての嫌悪感が薄れてきました。
自分を変えるチャンスだと考えて、少し休んでまた行動しよう!と思います。
いい記事をありがとうございました!