『マイペースな人』と聞いた時、または言われた時、あなたはどんな印象を抱くでしょうか?
「自分勝手」
「やる気がない」
「気分屋」
「わがまま」
「自己中心的」
「気遣いができない」
「空気が読めない」
……どうにも否定的な言葉しか出てこないという方の方が多いのではないでしょうか。
また「あなたはマイペースね」と言われて落ち込んだことがある、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、本当の『マイペース』とはこういった否定的な意味ばかりではありません。
今回は、本当のマイペースとはどういう意味か。そして、マイペースな人がもつ5つの武器ともいえる優れた点をご紹介します。
マイペースとは、『自分の道を貫き通す意志の強さがある』
自分でこうと決めたことでも、他人からダメ出しや反対意見を言われれば多少なりとも揺らいでしまうもの。しかも、言われる人数が増えれば増えるほど、萎縮してしまうのが人間です。
しかし、マイペースな人は基本的に、雑音に流されない強さを持っています。
もちろん、正しい忠告を受け入れる懐の深さや客観的視点は必要です。ですが、真にマイペースな人は正しい情報や多種多様の意見を分析し、己の言動に当てはめて振り返りつつも、『自分はこうしていきたい』という筋が一本しっかり通っています。
芯がぶれないからこそ、それを貫き通す心の強さとモチベーションを保つことができるのです。
中味のないやっかみや妬み・誹謗中傷に惑わされることなく、時に軌道修正を図りながらも、己の定めた最終目的に向かって一貫した姿勢を貫くことができる。
これが『マイペースな人』の持つ強さです。
マイペースとは、『自分にとってベストな状態をキープし続けられる』
マイペースの良いところは、『焦らない』ところ。
迫る期限や周囲からの圧力、雑音、私たちは日々様々なプレッシャーにさらされています。慌しさに忙殺され、やることに追われ、知らず生まれていた焦りがちょっとしたミスを連発して引き起こし、さらに焦りを呼んで自己嫌悪……という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
しかし、マイペースな人には、良い意味でこのような流れに『鈍い』傾向があります。
これは言い換えれば『周囲に振り回されることがない』ということ。雑然とした雰囲気に飲み込まれることがないのでどんな状況でも自分と向き合い、常にベストな状態をキープできるのです。
「空気が読めない」と揶揄されることもある『マイペース』ですが、あえて読まなくても良い、読む必要のない空気もあります。
取捨選択できる幅の広さはマイペースな人の武器でもあります。
マイペースとは、『自分の実力を大きな誤差なく把握できる』
焦らないし空気も読まないし、だから時間にもルーズな面がある……と言われることの多い『マイペースな人』。確かにそういう人もいますが、大半はそうではありません。
実は、自分自身の特性や実力を無意識のうちにしっかりと把握しているため、任せられた仕事や役目に対する時間配分や、やるべきことに対する計算を脳内できっちりこなしています。
しかも、その計算に大きな誤差はありません。故に、期限に遅れることなく業務を終了させることができるのです。「時間が迫っているのにあいつは焦る素振りを見せない」と言われるのも、マイペースな人から言わせれば「焦る必要性がない」というだけの話なのです。
マイペースが良い方向、正しい方向に発揮されるとこれほど頼もしいことはありません。
自分を過大評価するでも過小評価するでもなく、等身大で何事にも向き合えるというのは、とても大切で、どんな場面にも対応できる能力です。
マイペースとは、『自分をプロデュースできる』
マイペースな人は、自分自身の実力や特性、長所短所等々を性格に把握している人。
自分がどんな能力に長けていて、どのような手順を踏めば出された課題をこなせるか、そのための時間配分や設定から、いかにして自分のパフォーマンスを最大限に活かせるかなどをうまくプロデュースできる人です。
また、突発的なアクシデントにも動じることが少ないので、周りが無駄に騒いでいる中自分のペースを貫いて安定した結果を出すことができるという強みも持っています。
飄々としている故にやる気がないように見られることもあるかもしれませんが、いつでも熱く「頑張っています!!」とアピールするからやる気があるわけではありません。
傍目から見たら損かもしれませんが、中身のない情熱より、やるべきことをきっちりとこなす方が評価が高いことは言わずもがなです。
マイペースとは、『持久力に長けている』
自分のペースを頑なに守るので時として「協調性がない」と言われるかもしれませんが、周囲に煽られて後先考えず飛ばすことも、逆に足を引っ張られて失速することも少ないのがマイペースな人の長所。
意識的にしろ無意識的にしろ『自分は自分』と割り切っているので、作業能力や効率が一定しており、しかも安定しています。
走りで例えるなら、『短距離走より長距離に向いている、マラソンランナータイプ』というところでしょうか。
確かに短期決戦という視点で見ると少々じれる部分もあるかもしれませんが、長丁場などでは実力を発揮しやすいといえるでしょう。
また、その場の評価でモチベーションが極端に上下することもありません。多少落ち込んだり、逆に舞い上がったりすることはあってもブレ幅が少ないので、割と早く平常運転に戻ることができるのです。
まとめ
どちらかというと悪い意味に捉えられがちな『マイペース』という言葉ですが、その特性を深く見ていくとこれだけの長所があるのです。
良い意味・本来の意味でのマイペースを目指していけると良いですね。
逆に、他人から「マイペースでいきなさい」と声をかけられた場合は、少し肩の力を抜いて大丈夫。声をかけてくれた人は、あなたの良さをわかってくれています。
深呼吸して、焦らず落ち着いて、少し頭を冷やして。せっかく備わっているあなた自身の実力を存分に出し切れるように、リラックスしてくださいね。
ありがとうございました。
私の身近な人もよくマイペースと言われていたので
意味が分かってよかったです