頑張った自分へのご褒美にバッグを購入。バーゲンの文字につられてつい衝動買い。そして、翌月のカード請求額を見て、真っ青・・・そんな経験、ありませんか?
いくら欲しいものがあるからといって、欲望のまま欲しいものを欲しいだけ無計画に買っていたら、ローンや借金がどんどん増えてしまいます。
そのうち、自分でも欲望の歯止めが利かなくなって、いつの間にか収入よりも支払いが超えてしまうことでしょう。
もし心当たりがあるのであれば、あなたはもしかしたら「買い物依存症」の特徴を持っているのかもしれません。
今回は、女性が陥りやすい買い物依存症の原因や治し方についてお伝えします。
買い物依存症になってしまう人の特徴
買い物依存症は、精神及び行動の障害の分類に入る精神疾患の一つです。
ストレスを感じると買い物をしたい衝動にかられ、物を買って物質的に心を満たそうとします。
しかし、その衝動がおさまると、買ったものを見るたびに気分が悪くなったり、激しい後悔に襲われることもあります。
そんな買い物依存症になってしまう人には、共通する特徴が見られます。
ストレスをため込みやすい
人間関係や仕事の悩みなどでストレスをため込みやすい人は、買い物依存症になりやすいです。
ストレスでムシャクシャしているとき、買い物をして気分を変えよう行動することは誰しもあることですが、買い物依存症になりやすい人はそのうち歯止めが利かなくなります。
ストレスが溜まったら買い物をすることを繰り返し、気がついたら大変なことになってしまいます。
見栄っ張りで、いい格好をしたがる
流行りものが好きで、高級品をいつも身に着け、それをいつも自慢しているような人は、買い物依存症になりやすいです。
流行りのものや高級なものを誰かにうらやましがられたり、高級店で買い物をしていい気分になることが癖になってしまうと、当然ながらお金がかかります。
それだけの収入があればいいのですが、自分の収入が追いつかなくても、その時の快感が忘れられず、買い物を続けてしまいます。
自己評価が低く、自分のことを認められない
「所詮、自分なんてダメな人間」「私には価値がない」などと自分を必要以上に卑下し、自分を認められず、自己評価が低すぎる人は、買い物依存症になりやすいです。
自分に自信がない人は、薬物、ギャンブル、買い物などを、心のよりどころとして、それらに依存しやすい傾向があります。
一般的に、男性はギャンブル依存症に、女性は買い物依存症なりやすいと言われています。
買い物依存症になってしまう原因とは?
買い物依存症になってしまう原因については、その人の性格のほか、習慣や環境も影響します。
最近は、ネットショッピングや電子マネーが広く浸透し、現金を持たなくても、いますぐ簡単に買い物ができる環境になってきました。
買い物をした時点では現金が減らないため、お金を使った実感が湧きづらく、ついつい買いすぎてしまいがちです。
この繰り返しが、買い物依存症を引き起こす原因になっていきます。
ただ、現金で買い物をしたとしても、自分がどのくらいのお金を使ったのか、具体的な金額を把握しないでお金を使っている場合も、使いすぎの原因になります。
買い物依存症になると、「買い物をすること」には執着しますが、「買ったもの」にはあまり興味を持たない傾向が強く、包装を開けることなく、そのまま放置することもざらです。
買ったものを忘れると、お金を使った自覚もなくなります。
当然、自分がいくらお金を使ったのかも忘れてしまいます。
また、子どものころ、両親から十分な愛情をもらえない環境で育った場合も、買い物依存症の原因になりえます。
もらえなかった愛情の代わりに、買い物をして物質的に自分の心を満たそうとするからです。
しかし、物で心は満たされません。
その満たされない心をまた買い物で満たそうとして、買い物依存症に陥っていきます。
もしかしたら私も・・・? 買い物依存症チェック
以下は、買い物依存症に見られる主な症状です。
もし「自分は買い物依存症かも知れない・・・」と心配なのであれば、ぜひ参考にしてください。
3つ以上当てはまった場合、あなたは買い物依存症の可能性があります。
気になるようであれば、専門医のカウンセリングを受けることをお勧めします。
- 欲しいものを見つけると、どうしても我慢ができなくなる。
- そこまで欲しくなくても、なんとなく買ってしまうことがある。
- 買ったものを見るとひどく後悔をしたり、具合が悪くなったりする。
- 自分がどのくらいお金を使っているのか自覚をしていない。
- ストレスが溜まると買い物をしてしまう。
- 生活費を削ってでも欲しいものを買ってしまう。
- 高級店に行くと気分がよくなるので、買うものがなくても寄ってしまう。
- たくさん買い物をした後でも、また買い物をしたくなる。
- 人にお金を借りてまで欲しいものを買いたくなる。
- 買い物ができないとストレスを感じる。
買い物依存症の治し方
買い物に対して罪悪感を感じたり、買い物でストレスを解消したい衝動にかられるのであれば、買い物依存症の兆候が出ているかもしれません。
取り返しのつかないことになる前に、買い物依存症の治し方を把握して、早めに治すことをお勧めします。
クレジットカードを持ち歩かない
買い物をするときに、クレジットカードがあれば、たとえ現金がなくても「とりあえず、これで買っておこう」という気持ちになってしまいます。
現金がなくならないクレジットカードは、自分がどれだけ買い物をしているか把握しにくいです。
クレジットカードを持ち歩かない、または、思い切って解約してしまうのも手です。
必要なものはリスト化する
目的もなく買い物に出かけてしまい、あちこちに目が行って、本当に必要なものを見失ってしまうことはありませんか?
余計なものをたくさん買って、本当に欲しいものを買い忘れてしまうようなことがないように、買い物に行くときには買うべきものをリスト化しておきましょう。
欲しい、と思ってもその場で買わない
買い物に行って欲しいものを見つけてしまうと、その場で買って手に入れたくなりますよね。
しかし、その欲しいものは、本当に自分に必要な物でしょうか?同じようなものを持っていたり、よく見たらそんなにいいものでもなかった、ということもあります。
また、それを買っても生活に支障が出ることはなく、やりくりできるでしょうか?
すぐに買ってしまいたくなる気持ちはわかりますが、一旦、家に帰って冷静に考えてから買うようにしましょう。
ちなみに、お金が貯まる人の買い物の判断基準もこれと同じで、その対象が「欲しいもの」ではなく「必要なもの」かどうかです。
ただ単に欲しいだけではないのか、「自問」できる習慣がつくと、ずいぶん変わってきます。
自分でコントロールできない場合は、カウンセリングや治療を受ける
買い物を我慢するように頑張っても、どうしても買ってしまう場合、つまり、自分ではコントロールできない場合は、カウンセリングや依存症治療を受けることをお勧めします。
依存症になる原因を探り、心理療法や不安に対する治療を受けて、買い物依存症を根本的に改善する必要があるからです。
人間は弱い生き物です。自分ひとりの力では、なかなか克服することが難しい場合も多いです。
人に頼ることは決して恥ずかしいことではありませんので、買い物依存症を治すことを最優先に考えましょう。
まとめ
クレジットカードの普及率が高いアメリカでは、日本よりも買い物依存症に陥る確率が高いと言われています。
また、最近では、本人に収入がなくても審査が通るクレジットカードも発行されており、誰でも気軽にクレジットカードを持てる時代になりました。
だからこそ、今、しっかりした自己管理が必要です。
買い物依存症は、薬物依存症など直接的に命にかかわるものではありませんが、お金の問題で人生を大きく狂わせてしまうこともある重篤な依存症です。自分だけでなく、家族や友人にまで迷惑をかけることさえあります。
生きていく上で必要な人間関係や信用まで失ってしまう買い物依存症は、非常に恐ろしい病気です。