社会的な成功ということを考えると、本人の才能や努力よりも、愛嬌・人気がものを言うことの方が多いと感じるようなことはないでしょうか？
古代中国の史書『史記』において、「万軍の将たる器」よりも「将の将たる器」である方が大きな成功を収めることになるでしょう。
天下国家レベルの大きな話は置いておくとして、個人レベルにおいても、成功を収めるためには、好感度を上げるということは実に重大な要素です。
今回の記事においては、好感度を上げるための７つの秘訣を紹介します。
第一印象を大切にする
初対面の相手に与える第一印象は、自分が思う以上に相手に残ることがあります。
社会心理学では、複数の情報に基づいて、態度や印象を形成したり、判断を下したりするときに、最初に提示された情報が特に影響を与えることを『初頭効果』と言います。
初対面の相手に会うときに見た目の重要性はよく言われることです。
視覚情報は、聴覚情報や文字情報と違って一瞬に大量に伝わるものであり、インパクトが大きいのです。
新頭効果といって最新情報による印象の上書きの大きさも指摘されますが、好感度を上げていくためには、まず、交流関係を持たなければいけません。第一印象を大切にしましょう。
何か１つでも飛びぬける
ある対象を評価する時に、顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のことを心理学では『ハロー効果』と言います。
何か１つでも飛びぬけてよいところがあれば、人間性まで好ましく思ってもらえる可能性が高まります。
他人よりも何か１つでも飛びぬけてよいところをアピールするということは、好感度をあげるために大切です。
自分磨きに努力するというのは正しい方向ですが、自分の何が、他人よりも優れているのか自己分析も大切です。
近年では、ジョハリの窓と呼ばれる自己分析の方法が流行しています。
新しいものにアンテナを張る
おっちょこちょいで新しいものにすぐ飛びついてしまうという性格のひとは、何かしら一番最初に始めた人になってしまう確率がそうでない人に比べて非常に高いです。
いったんそうなってしまった場合、おっちょこちょいなところも、先程に触れたハロー効果によって、愛嬌があるというプラス方向で評価されることになります。
新しいものに対して常にアンテナを張り巡らせているというのも、好感度を上げるための有効な手段となります。
自分と相手との共通性を強調する
自分と相手との共通性を強調することによって好感度をあげる『ペーシング』の技法というものがあります。
話し方、身体の動作、口癖に少しずつ合わせたり、相手の言うことに共感のアクションを取ったりするといったペーシングの技法は、好感度をあげるために役立ちます。
ただし、演劇的な技術がともなわなければ、わざとらしい猿芝居となり、かえって好感度を落としてしまう可能性があることも注意するべきでしょう。
「友を選ばば書を読みて」ということも言います。
演劇的な技術も大切なのですが、相手と共通の話題を持つように地道に日頃から学習するとよいでしょう。
六分の侠気と四分の熱を持つ
「友を選ばば書を読みて」の後には「六分の侠気と四分の熱」と続きます。
好感度を本当にあげるためには「六分の侠気と四分の熱」も大切なことです。
友人が危ないときに勝手に身体が動いて助けに向かうというタイプのひとに対しては、社会的動物の本能として、好感度が高くなります。
守りたい相手がいるのならば、いざという時に前に出ることができるような侠気と熱を持ちましょう
物事を善意の方向で解釈する
好感度を持たれない人のタイプの筆頭として「ネガティブな発言が多い人」があげられます。
人の身体と同じく人の精神も傷つくのです。
逆に言えば、「物事を善意の方向で解釈する人」は好感度を持たれやすいです。
もちろん、そういうタイプのひとが惨めに失敗することも多いのですが、本当に大きな成功を収めるのは、周囲に様々な才能の人を集められるひとなのです。
相手の良いところを見つける
先の「物事を善意の方向で解釈する」という話とも結びつくのですが、相手の良いところを見つけてあげられるということも、好感度を高めるための有効な手段です。
幕末の吉田松陰は、本人が気づかないような相手の長所を発見して、多くの人々に慕われました。
まとめ
いかがだったでしょうか？
最初に成功を収めるためには、好感度が大切だという話から入りましたが、他人から好感を持たれるというそれ自体でも楽しいことであり、十分に成功だと言っても差支えないでしょう。
あなたの人間関係を円滑にするべく、今回の記事の内容を活用していただければ幸いです。
