最近、落ち込むと復活するのに時間がかかると感じている方、それは自信喪失の兆候かもしれません。
仕事のミスや何かの失敗を悔やんでも仕方がないことはわかっていますが、それでもやはり気持ちが落ち込んでしまう……。
時間が解決してくれると思っても、それまで落ち込み続けるのには耐えられない!
それならどん底に落ちた時だからこそ、これまでを振り返って考えてみませんか?
自信喪失は”負の感情のループ” しばらくは迷宮をさまようことに
自信喪失になることは誰にでもありますが、それが一時的でなく、長期間にわたって継続するような状態だと自信を回復するチャンスを逸してしまいます。それによって立ち直るきっかけや自分の取り戻し方を忘れてしまい、次も失敗するのではないか、同じことがあったら立ち直れないのではないかという永遠の疑心暗鬼につながります。
自信喪失という状態を考えてみましょう。
- これまで正しいと思ってやってきたことが間違っていたことに気づいた
- ミスや失敗が連続し、成功することができなかった
- 周囲からの信用を失った
自信喪失の原因を考えれば、大抵はどれかに該当するのではないでしょうか。
これらに共通するのは、原因はわかっているということです。原因がわかっているのに自信喪失になるのは、感情面でクリアになっていないからです。
なぜ、これまで間違いに気づかなかったのだろう、なぜミスが続くのだろう、周囲のみんなに迷惑をかけてしまった、申し訳なくて合わせる顔がない……。
折り合いのついていない感情は、ひたすらループします。時間とともに落ち着けば、後ろ向きの感情は次第に前を向きますが、そこにたどり着くまでには悶々とした日々を過ごさなければなりません。
“反省タイム”のススメ
自信は、一つ一つの小さな成功事例の積み重ねで作られています。これが一気に崩れてしまうと自信喪失になるのですが、理屈っぽい性格の人ほど過ぎ去ったことに執着し、今からでも事実を変えられないかと画策してしまいます。
しかし、これはやってはいけない落ち込み方です。まったく建設的ではありません。不毛な感情のループだけでなく、感情の渦を自分で作ってしまっています。
やってしまったことに対しては、たとえば謝罪や善処することでリカバリーをすればよいのです。やってしまった事実は消せないのですから、それ自体を悔やんで頭の中で繰り返しても仕方ありません。
そこで、”反省タイム”を作ることをオススメします。自分を責めたり後悔したりするのは仕方ありませんが、その時間に限度を設けるのです。やってしまったことが頭から離れないのはせいぜい2日程度でしょう。それなら、反省タイムを2日と設定し、それ以降は次回への戒めだけを残すように心がけます。
反省タイムが長引くような気がしたら、引きずらないように新しい情報を頭に入れておきましょう。趣味でも政治経済でも構いません。少しだけ頭を切り替えられる情報を取り入れてリフレッシュできれば、反省タイムを無駄に引き延ばすこともしなくなります。
不本意なことや理不尽なことで落ち込む必要はない
仕事でもプライベートでも、自分のせいではないのに押しつけられることがあります。不本意であってもその場で言い返せる状況でなかったり、また相手が悪かったりすればこちらが大人の対応をせざるを得ない時があります。
どんなに不本意なことを我慢しても誰にも認められず、また「その程度のことは呑み込んでよ」などと言われれば、悔しいやら納得がいかないやら、自信喪失です。明日もこんなことがあるのだろうか、と考えてしまうと仕事を辞めてストレスから解き放たれた自分を想像してしまいます。
前述した通り、納得していない、折り合いのついていない感情は無限にループしますから、これを切り離さなければなりません。不本意なことほど感情のしこりが残りますし、理不尽なことなら尚更です。
ましてや、何かのせいにすればわかりやすく、誰かを責めれば納得しやすい状況になるため、つい犯人探しをしがちです。ですが、そんなことをする必要はありません。感情に残りやすいものほど、気にする必要はないのです。
忘れてしまって結構です。それこそ、自信喪失した時にインターネットでいろいろと検索して気を紛らわせているかもしれませんが、それでよいのです。
「生きてるだけで、丸儲け」 師匠・明石家さんまさんから学ぶこと
お笑いタレントの明石家さんまさんによれば、「落ち込みやすい人は、自分を過大評価しすぎ」なのだそうです。「人間は、今日できたことや、やったことがすべて」ともおっしゃっています。
失敗をしたり、ミスをしたりしたことで恥ずかしい思いをするだけでなく、それによって自信喪失までしてしまう根本は、自分への過大評価があるのかもしれません。
失敗したことの恥ずかしさという感情部分と、後悔や信用を失ったことの思考部分の2つが同時に存在して落ち込みますが、この2つを切り離さないと次のステップに進むことができません。心の状態も、いつも同じというわけではありませんから、どうしても気持ちが弱っている時に自信喪失しやすいのです。
過大評価から突き落とされて心がポキッと折れてしまわないように、ちょっとした気持ちの保ち方を心得ておくことも必要です。落ち込むことがあっても、自分の励みになる言葉を覚えておくのもよいでしょう。
『仕事の借りは仕事で返す』
『やってしまった1つの失敗に気を取られて、積み重ねてきた9つの功績が見えなくなる』
自信喪失から這い上がった時に得られた強さは、いずれ、落ち込みにくい柔軟な考え方に変わっていくはずです。