「働かざる者食うべからず」などということわざがあるように、一生懸命仕事をしていることは本当に素晴らしいことです。
しかし、そういった考え方があるだけに仕事ができない「効率が悪い」となると評価が下がってしまいがち。
おそらく、自分なりに一生懸命頑張っていてもなかなか上手くいかない・・・そんな仕事ができない人があなたの周りにもいることでしょう。
ほかにも、仕事ができない人がいるせいで仕事が進まず、頭を抱えている人がいたり、自分自身のことを「仕事ができない人間」だと思い悩んでいる人がいるかもしれません。
そこで今回は、そんな仕事ができない人の特徴や心理を詳しくみていきます。
そうすることで、仕事ができない人に対してどう接していけばいいのか、仕事ができない理由は何なのか、どうすればできるようになるのかといった改善策までわかります。
色々な立場から活用することができる内容になっていますので、あなた自身のために、ぜひ活用してくださいね。
仕事ができない人の特徴19個
あなたの考える仕事ができない人とは、どんな人でしょうか?
一口に仕事ができないと言っても、具体的にどんな状態のことを指すのかが分かっていなければ、指摘もできませんし、改善もできません。
そこで、まず一般的に仕事ができないと言われている人の特徴をおさえておきましょう。
自分自身に、もしくは、あなたの周にいる人の中に当てはまる人がいないかチェックしてみてください。
1.時間やスケジュールの管理が苦手である
一般的に仕事ができない人と言われている人の最大の特徴は、スケジューリングが苦手であるというところではないでしょうか。
どんなに仕事を頑張っていても、時間やスケジュールの管理がきちんとできなければ期限や約束を守ることはできません。
「メモを取らない」「忘れっぽい」「自分のキャパシティ以上の仕事を引き受けてしまう」・・・などなど。
このような行動に身に覚えがある人は要注意です。
仕事の上で掲げられた期限やアポイントメントなどの約束を守ることができないと、すぐに周りからの信頼を失ってしまいます。
また、時間やスケジュール管理が苦手な人ほど「少しくらいなら大丈夫だろう」という甘い考えを持つ傾向があります。
「周りに迷惑をかけるかもしれない」という想像力にも欠けるので、先を見通したスケジュール管理ができないのかもしれませんね。
2.焦りすぎてしまう
仕事ができない人と呼ばれている人は、常に周りからそういった目で見られています。
そうした周囲からの評価に気づかない人も多いでしょうが、気づいている人も少なくはありません。
周りから自分が仕事ができないと思われている人は、新しく別の仕事を頼まれると焦ってしまう傾向があります。
作業中の仕事を一度中断して、新しい仕事を始めてしまい、前の仕事の依頼主から「仕事ができたか?」と催促されて焦ってしまい・・・と、何もかもが中途半端になってしまうのです。
仕事の優先順位が分からなくなってしまう原因としては様々あるでしょう。
自分一人で仕事を抱えすぎていたり、先ほどお伝えしたようにスケジュール管理が苦手だったり・・・など、いくつかの原因が考えられます。
しかし、いずれの原因を見ても、気持ちに余裕があれば改善策を思いつくことができるかもしれません。
心に余裕がなく焦りすぎてしまうと、そうした改善策にたどり着くことはできないのです。
3.報連相ができない
「報連相(ほうれんそう)」というのは、「報告・連絡・相談」の頭文字を取った言葉です。
仕事を円滑に進めるためには、この「報連相」が不可欠です。
仕事を一緒に行う同僚や上司と、仕事の進捗状況や内容についてしっかりと報告や連絡をし、困ったことがあれば相談をすることができないと仕事がうまく進みません。
ですから、この「報連相」ができず、何をするべきか理解せずに仕事を進めていると仕事ができない人であると言われてしまう恐れがあります。
上司からの指示や同僚との段取りの共有がないまま、それをないがしろにしていると、見通しも違ってしまうし余計な時間がかかることになってしまうのです。
少々面倒だと感じても「報連相」をしっかり行うことで結果的には仕事が円滑に進みます。
そのくらい「報連相」ということは大切なのです。
4.コミュニケーションが下手である
先ほどお伝えした「報連相」ができない人は、近年増えてきているように感じます。
仕事の上ではもちろんのこと、プライベートにおいても、周りの人たちとの「報連相」がうまくできず、更には普段から他愛のない会話すらしないのです。
そして、仕事でもそうでなくても、話しにくい相手との会話は避けています。
このように、他人とコミュニケーションを取ることが苦手な人が最近増えてきており、やはりこうしたタイプの人は仕事ができない人だと言われてしまっています。
本来、公私にかかわらず、他者とコミュニケーションを取ることは社会生活を送る上でとても大切なことです。
特に仕事をする上で、上司や同僚とコミュニケーションを取ることは他のスキルよりも重要であり、仕事のクオリティーにも関わってきます。
周りとしっかりコミュニケーションが取れるかどうかで、仕事の完成度が変わると言っても過言ではありません。
ですから、コミュニケーションを取ることを避けていたり、うまく取れない人は、どうしても仕事ができないという評価になってしまうのです。
5.プライドが高い
仕事ができない人と呼ばれる人の中でよくみられる特徴に「プライドが高い」というものがあります。
プライドが無駄に高いことで、そもそも自分が一番正しいと思っています。
ですから、仕事の中で失敗をしても謝る必要がないと思っているのです。
また、たとえ失敗をして責められても「失敗は誰にでもあるよ」と開き直ってしまうことさえあります。
その結果、失敗しても謝らないし、その失敗を客観的に検証して改善するようなこともありません。
ひどい時には、その失敗を周りの人に押し付けてしまうことだって起こり得ます。
プライドが全くないのも良くありませんが、プライドが高いのも考えものですね。
6.気を遣いすぎる(いい人を演じてしまう)
先ほどのように、プライドが高いことで周りに対して迷惑をかけてしまうこともありますが、反対に、自分に自信がなく、周りに対して気を遣いすぎる様子も仕事ができない人にはよく見られる特徴です。
周りの状況を気にしすぎるあまり身動きが取れなくなってしまうのです。
このような特徴を持っている人は、本来なら「仕事ができる」と評価されるべき人なのですが、自分に自信や余裕がないばかりに仕事ができない評価になってしまう・・・とても残念なケースですね。
気を遣うことは決して悪いことではないのですが、そのことによって仕事の進みが遅くなり仕事ができないと言われる事態になってしまっているようです。
また、極度に人の目が気になるため、周りの人たちに対して「いい人」を演じてしまうような人も、結果的には仕事ができないと思われがちだと言われています。
「いい人」を演じてしまう人は、やはり周りに対して気を遣いすぎる傾向にあり、仕事も過度に依頼されてしまうことがあります。
そのため、自分のキャパシティを超える仕事を抱えることが多くなり、それが期限内に終わらず仕事ができない人だと思われてしまうのです。
周りに対して上手に気を遣うことができるようになるといいですね。
7.仕事に対して受動的である
また、先ほどのように周りに対して気を遣いすぎるようなタイプの人には、積極的に人と関わることが苦手な人が多い傾向が見られます。
少し前にお伝えした「コミュニケーションが下手な人」と同じように、周りの人たちとの関わり方に問題があると仕事ができないと思われてしまうことが多いようです。
仕事を一緒にしていても、自分から積極的に仕事に取り組んでいけなければ「また一緒に仕事をしたい」と相手に思わせることはできないでしょう。
更にこのような人は、自分のやるべきことを積極的に見つけることができないことも多く、全てにおいて「指示待ち」になってしまいがちなのです。
そのため、一緒に仕事をしている同僚や上司の手を煩わせてしまい、結果的に仕事ができない人であると思われてしまいます。
このように、仕事に対して受動的になる人というのは、ただ消極的な性格だというわけではない場合もあります。
経験が浅い新社会人などは、まだまだ自分で積極的に仕事を見つけること難しいため、どうしても仕事に対して受動的な印象を与えてしまうようです。
もしあなたが、これから社会に出る新社会人であれば、会社では周りと積極的にコミュニケーションを取り、自分が何をするべきかを学んでいく姿勢を周りに見せることを心がけていきましょう。
8.完璧主義すぎる
仕事に対して受動的で、誰かから与えられる指示をまつばかりでは仕事ができないと言われても仕方がありませんが、反対に、積極的に仕事に取組み、仕事の質を求めすぎてしまうのもよくありません。
仕事ができないために仕事のスピードが遅いのではなく、仕事はできるが高い質を求めすぎるあまりに仕事のスピードが遅く、期限に間に合わないことなどがあります。
つまり、仕事に対して完璧主義すぎることも仕事ができない人だという評価になってしまうことがあるのです。
完璧を追求し過ぎるあまり、仕事の期限や約束を守れないとなると、かえって周りに迷惑をかけることになってしまいます。
期限や約束を守って仕事をすることは、社会人として最も大切な要素のひとつですから、それができていないと、いくら仕事のクオリティが高くても仕事ができないと言われてしまうでしょう。
また、仕事が終わらないからといって毎日残業すればいいや、と考えているなら、それも大きな間違いです。
仕事はあくまで業務時間内に終わらせることが基本であり、いくら質が高い仕事をしているからといって毎日残業しているなら、それはやはり仕事ができないという評価になってしまいます。
このように、完璧主義すぎる人というのも仕事ができない人だと言われてしまう恐れがあるので、注意が必要です。
9.責任感が弱い
公私にかかわらず、社会生活を送る上では「責任感」がある程度必要です。
自分の言動や行動はもちろん、仕事をする上でも、責任感をもっていなければ、社会生活を円滑に送ることはできないでしょう。
ですから、責任感が弱い人には仕事ができない人だという印象を抱かざるを得ません。
責任感が弱いと、万一仕事の上で何らかのミスや失敗を起こしてしまっても、そのことを自らのミスだと認めることができません。
そうすると、仕事そのものが間違った方向性のままになってしまうことがあります。
プライドが高い人も自分の失敗をなかなか認めることができませんが、責任感が弱い人も「自分では解決できない」と逃げてしまい、失敗を認めることが怖くなってしまうようです。
更には、ミスや失敗を他の人のせいにすることもあるでしょう。
また、責任感が弱い人というのは何が起きても自分で責任を取ることをしないので、できない仕事でも安請け合いする傾向にあります。
こうしたことから見ても、責任感が弱い人というのは周りの人たちから仕事ができないと思われているのです。
10.同じミスを繰り返してしまう
仕事をするときに、自分が必要な情報や覚えておかないといけないことなどはメモをを取りますよね。
仕事ができない人と呼ばれる人の多くは、この「メモを取る」という作業が苦手なようです。
ですから、同じミスを何度も繰り返してしまうので仕事ができない人だと評価されてしまいます。
同じミスを繰り返してしまう原因は、メモを取らないということだけではなく、注意力散漫であったり、やる気が失われている・・・など、様々な要因が考えられます。
いずれにしても、同じミスを繰り返していると上司や同僚から何度も同じことを指摘され、相手はイライラするし、指摘されている側も委縮してしまいます。
同じミスを何度も繰り返している状態をそのままにしているのは、誰の得にもなりません。
もしあなたに、そうした特徴に心当たりがあるのであれば、日頃の言動や行動を一度見直してみる必要がありそうですね。
11.ミスへの対処が下手である
人間なのですから、仕事の上でミスや失敗を犯してしまうことは誰にでもあります。
ですから、ミスを犯すことは仕方のないことです。
しかし、そのミスや失敗に対してどのように対処をするかによって、仕事に対して周りがどのように評価するのかが変わります。
ミスを犯しても、即座に対処法や改善策を考えたり、謝罪が必要な場合には迅速に謝罪をする・・・など、きちんとした対応をしていれば「仕事ができる」のだと思ってもらえるでしょう。
それとは反対に、ミスが分かった時に対処のために動かなかったり、謝罪が必要な場合に謝らない、ミスや失敗を人や環境のせいにする・・・など、対処が下手な人に対しては仕事ができないと思ってしまうでしょう。
ミスや失敗があっても、それに対してどのように振る舞うのかによって、仕事ができるかどうかの評価が変わるのです。
12.言い訳が多い(でも・だってとネガティブ言動、口だけ達者、上にばかりいい顔をする)
また、ミスや失敗があると誰もがそのことついて「言い訳」をしたいという思いを抱きます。
「でも」「だって」とネガティブな言動を繰り返したり、様々な理由を挙げて言い訳をするなど「口だけは達者」であると言わざるを得ない発言を多くします。
また、同僚や部下にはぞんざいな言動や行動を取っているのに、ミスをしたときばかり上司などの上の立場に対していい顔をしたりもします。
このように、言い訳を繰り返したりネガティブな言動や行動をすると、周りの人たちのモチベーションを下げることになってしまうでしょう。
仕事ができない人ほど、こうした言い訳を多く繰り返し、反省することや改善策を考えることをしません。
自分自身は努力せず、上にばかりいい顔をしてご機嫌を取ったりする人も、言い訳と同じです。
こうした特徴を持つ人は仕事ができない人だと思われてしまい、周りとうまく仕事をしていくことは難しいでしょう。
13.思い込みが激しい
仕事ができない人は、思い込みが激しい傾向もあります。
先ほどまでお伝えした特徴にもあるように、プライドが高い人は失敗しても「自分は悪くない」と思っていますし、人から失敗しても受け入れません。
そんな人ほど、言い訳が多く思い込みが激しいので、周りの意見を受け入れないのです。
また、そうしたことばかりを繰り返していると、周りの人たちからは圧倒的に嫌われてしまいます。
ですから、思い込みが激しければ激しいほど、周りから嫌われ無視されてしまうのです。
そうなってしまうと、仕事をする・しないの話をしている場合ではありません。
もし、最近あなたの周りでそのような特徴を持っている仕事ができない人を見かけるようなことがあれば、ぜひ改善策を考えることをお勧めします。
思い込みが激しくなる原因を探ってみるようにしましょう。
もしかすると、ただの「特徴」ではなく、何らかの原因が隠されている可能性があります。
14.無駄話が多い
仕事ができない人というのは、言い訳が多いという特徴があることをお伝えしましたが、要するに無駄な話が多いと言い換えることもできます。
なぜなら、言い訳や無駄話ばかりしている人は、話している間、確実に仕事に取り組んではいないからです。
また、無駄話が多いというのは、話が長いということにも言い換えることができます。
話が長い人というのは、話の要点をまとめることができないため、ひとつのことを伝えるにしても長く話さなくてはならなくなってしまいます。
つまり、話の要点をまとめることができないということは、仕事においても要点をまとめることが苦手であり、すなわち仕事ができない人なのです。
仕事の場面では、会話で周りとコミュニケーションを取るにしても、時間を無駄にしないために要点を簡潔に伝えるスキルが求められます。
日頃から話が長い人には、このスキルが無いと言わざるを得ません。
更に、仕事ができない人ほど周りに対して「仕事ができる」アピールを必要以上にする傾向が見受けられます。
そのようなアピールも、いわば無駄話。
仕事ができない人ほど、周りからの評価を求めて無駄話が多くなってしまうのです。
15.メールや電話、受け答えのレスが遅い
仕事というのは、一人で行うことはできません。
周りの人たちとの連携や、取引先との密な連絡が必要不可欠です。
ですから、仕事の上では特に、メールや電話などの受け答えのレスが遅いと、仕事を進める際に大きく支障をきたしてしまいます。
先ほどお伝えしている「報連相」にも関わってくる特徴ですが、相手から連絡を受けているのにレスが遅いと仕事がスムーズに進まなくなります。
様々な段取りや取引先との信頼関係にも問題が生じてしまう恐れがあります。
メールや電話などのレスが遅いというだけで仕事ができないと言われることはないかも知れませんが、こうした傾向にある人が仕事ができない人の特徴のひとつであることは事実です。
すぐにレスができるメールや電話には迅速に対応するように努めるだけで、周りからの評価が変わるかもしれませんね。
16.スキルが足りていない
仕事ができない人というのは、文字通り「仕事をする上でのスキルが足りない人」と言い換えることもできます。
例えば、今の社会生活の中でパソコンスキルは不可欠ですが、そのスキルが不十分だと仕事の完遂までに多くの時間を費やしてしまいます。
仕事をするために必要なスキルがなければ、ほかの特徴を持ち合わせていなくても仕事ができないと言われてしまうでしょう。
足りないスキルを補うのは、本人の努力と向学心です。
仕事に必要なスキルは、自ら進んで学ぶ意欲が無ければ身に付けられるものではありません。
スキルを補うための向学心を持ち合わせておらず、スキルが足りないまま仕事に向き合っても仕事ができない人と言われてしまうのです。
17.清潔感がない
一概に、外見の清潔感が無いからといって、本当に仕事ができないとは限りません。
ですが、清潔感がない人は仕事ができないように見えてしまう傾向があります。
少し極端ですが・・・身だしなみが整っておらず、汚れた格好をしている人と一緒に仕事をしたいと思うでしょうか?
最低限の身だしなみで良いので、清潔感を保つようにしていないと「自己管理ができない人」だと思われるため、どうしても仕事ができないと思われてしまうのです。
更に、清潔感というのは本人の服装や身だしなみに限ったことではありません。
自分のデスク周りの整理整頓ができておらず、ごちゃごちゃした場所で仕事をしている人も、やはり自己管理ができないと思われるため仕事ができないと思われてしまいます。
自分の周りの人たちにも迷惑をかけてしまうので、清潔感はぜひ意識しておきたいものですね。
18.基本的にやる気がない
仕事ができない人と呼ばれる人が持つ様々な特徴についてお伝えしてきましたが、そもそも仕事に対してやる気がないので仕事ができないのです。
基本的にやる気がない人というのは、周りの人たちの足を引っ張り、そのやる気まで奪ってしまうこともあります。
自分自身の仕事の進め方が遅い上に、やる気のない言動や行動で周りの足を引っ張ってしまうのは、相当な悪影響と言わざるを得ません。
人によっては、仕事よりも他に大切なものがあるから・・・という人もいるかもしれません。
また、せっかく就いた仕事だからと頑張っているだけで、実は仕事内容が合っていないと感じているのかもしれません。
もし、仕事を辞めたり転職することで状況が改善するなら、それも視野に入れていくのも良いでしょう。
ですが、何の仕事についてもやる気が見いだせないのであれば、また別の原因が隠されているのかもしれません。
周りの人たちに迷惑をかけないようにするためにも、ぜひ自分の心理を見つめ直してみましょう。
19.そもそも仕事に対して無関心である
仕事ができない人というのは、そもそも仕事や働くことに対して無関心だったりするようです。
仕事の内容などには全く興味がなく、生きていくために仕事をしてお金が得られればそれでいいと思っているため、仕事に対して無関心になっているのです。
そのような人は、仕事に対してやりがいを見出すこともなく、仕事の上で出世することにも興味がありません。
ですから、周りの人たちのことも気にしていないし、どのような評価をされるのかも気にならないのです。
そうした特徴を持っている人であれば、周りから仕事ができない人と呼ばれていても、気にならないのかもしれませんね。
仕事ができない人への接し方
一般的に仕事ができない人がどのような特徴を持っているかを見てきましたが、その中には様々な側面からの理由や原因が隠されています。
ですから、この人は仕事ができないと感じているなら、適切な接し方や対応をを取るようにしていかないと、全体の仕事の流れを妨げてしまう恐れがあるのです。
そこでここからは仕事ができない人に対して取るべき対処法や接し方についてお伝えしていきます。
ぜひ、実際の仕事の場面で役立ててみてくださいね。
1.「報連相」をこまめに行う
まず一番最初に取り組むべきことは「報連相」の徹底です。
同じ会社の上司や部下、同僚、取引先の人とスムーズに仕事を進めるためには「報告・連絡・相談」が不可欠です。
仕事ができない人ほど、この「報連相」を疎かにしがちなので、こまめに行うように伝えてサポートしていきましょう。
仕事ができない人というのは、確かに報連相が苦手ですが、周りからこまめに報連相を受けることによって、その仕事の内容整理や要点のまとめなどができるようになります。
また、仕事ができない人ほどスケジュール管理や時間管理が苦手な傾向がありますが、こまめな報連相でスケジューリングの重要性に自然と気づくことができるでしょう。
ですから、仕事ができない人に対してのアプローチは、まず最初に「報連相の徹底」から取り組むと、あとがスムーズになるでしょう。
2.優しくアドバイスする
仕事ができない人と周りから思われているからといって、そういった人のすべてがその状況に甘んじているわけではありません。
周りから仕事ができないと言われている人の多くが、本当は仕事ができるようになりたいと思っているものの、どうすればいいのか分からないのです。
ですから、そのように困っている人に対しては、仕事の段取りや進め方、更にはスケジューリングやメモの取り方など、懇切丁寧に制つめいしてあげるようにしましょう。
丁寧に説明して指導していくことは、本来とても時間と労力を費やす作業です。
ですが、一度丁寧に指導してあげることで、その人がその後少しでも仕事を覚えていけば、結果的には全体の利益になります。
特に、新入社員には丁寧に指導して、社会人としてのスタートを自信をもって切れるようにしてあげましょう。
たとえ失敗やミスを犯してしまっても、一緒に改善策を考えてあげるようにすれば、その人は仕事を覚えていくでしょう。
何よりも、説明したり教えてあげたりすることで、あなた自身のスキルアップにもつながります。
最初はイライラするでしょうが、気長に付き合っていく心の余裕を持つように心がけていきましょう。
3.とにかく褒めて伸ばす
仕事ができないと呼ばれる人に共通しているところがあります。
それは「自信の無さ」です。
自分の言動や行動に自信が無いから、常に気持ちが萎縮して余裕がなく、仕事に対して自信をもって取り組むことができません。
また、自分に自信の無い人はそれを周りに隠したいという心理も働くため、わざと仕事できるアピールをしていたり、プライド高く振る舞う傾向もあります。
そんな、自分に自信が無いために仕事ができない人に対しては、徹底的に褒めて伸ばす指導法を取り入れてみましょう。
少しでも仕事がうまくいったら、大げさに褒めてあげるのが上手な接し方です。
相手をその気にさせることで自分に自信を持つことができ、人としても仕事の上でも成長していくことができるのです。
仕事ができないと思う人が周りにいるときには、まず「褒めてみる」と良いということを覚えておきましょう。
4.質問しやすい空気を作る
自分に自信がなくて仕事ができない人というのは、周りに対してうまくコミュニケーションを取ることが苦手な人も多いようです。
そのため、仕事の場面で分からないことがあっても質問できず、結局仕事が進まない・・・なんてこともよくあります。
ですから、仕事ができない人が周りにいるときには、できるだけ質問しやすい雰囲気を作ってあげると良いでしょう。
ミスや失敗をしたときに「なんでそんなミスをしたの?」と威圧的に叱ってしまったりすると、その後も萎縮して質問できなくなってしまう恐れがあります。
仕事ができない人に限らず、誰でも「この人、ちょっと怖いな・・・」と感じる人とはコミュニケーションがとりにくいものです。
できるだけ明るい雰囲気つくりを心がけ、いつでも質問がしやすい空気を作るようにしていきましょう。
5.スキルアップを勧める
仕事に対してやる気はあるのに、様々な理由から仕事ができない人という評価になってしまっている人も少なくありません。
そうした人の多くは、スキル不足によって仕事ができない状態になってしまっているのです。
このような場合には、本人にやる気があるので努力次第で何とかなる場合が多いもの。
会社の勉強会や研修、ビジネススクールなどに誘ってスキルアップが図れるようにアドバイスしてあげましょう。
特に、最近のビジネススクールには、資格取得のための講座だけでなく、仕事の効率アップを図れるものやコミュニケーションスキル向上のための講座など・・・すぐに実践で活用できる講座が多々あります。
会社によっては、福利厚生の一環としてビジネススクールと提携して、講座受講を推奨している場合もあるようですから、ぜひ勧めてあげると良いでしょう。
6.能力に見合った仕事を与える
やる気はあるものの、仕事の段取りが分からなかったりスキル不足などが原因で仕事ができない人という評価をもらっている人に対しておすすめの接し方は「仕事の振り分け方を考える」というものです。
会社ごとで仕事の進め方は違うでしょうが、仕事ができない可能性のある人へ仕事を振り分けるときには、その人の能力に見合った仕事内容や仕事量を与えるようにしてみましょう。
仕事ができない人というのは、様々な理由から安請け合いをして仕事をスキル以上に引き受けてしまう傾向があります。
ですから、その人の許容量以上の仕事が与えられないように、周りの人たちで気にかけてあげることが大切です。
適切な仕事内容や仕事量を見極めるには、やはり日頃からきちんと「報連相」を行い、コミュニケーションを欠かさないことです。
仕事ができない人一人に時間と手間がかかっているように感じるかもしれませんが、結果的には周りの人たちすべての仕事環境を円滑にすることに繋がります。
普段からのコミュニケーションを大切にしながら、正しく見極めていきましょう。
7.あえて関わらない
仕事ができない人が同じ会社にいると、多くの場合が周りの人たちで「何とかしてあげよう」と考え、あれこれ世話をします。
しかし、あまりに多くの人が関わることも仕事ができない人にとって必ずしも良いことであるとは限りません。
その人と深くかかわることによって、自分の仕事は一時的にですが中断しますし、その人も多くのアドバイスをもらいすぎて混乱するかもしれません。
ですから、あえて「関わらない」という選択も、仕事ができない人に対しての接し方としては時に有効となります。
もちろん、あなたがその人を育てなければならない立場にいるのであれば話は別ですが、そうでない場合には無理をしてまで関わらなくてよい場合もあるのです。
あなた自身がどのような立場で仕事ができない人と関わるべきか、きちんと判断しておきましょう。
なぜ仕事ができない?
ここまでは、仕事ができない人の特徴と、実際に仕事ができない人に対しての接し方や対処法についてお伝えしてきました。
その特徴などを見ていただければ分かるように仕事ができないと一口に言っても、様々な理由や原因が考えられるのです。
では、実際に仕事ができない人というのは「なぜ」仕事ができないのでしょうか?
その理由や原因を探っていきましょう。
仕事ができない人の心理と理由
仕事ができない人という言葉を聞くと、その人の性格やその人自身の選択によって「仕事を怠けている」という印象を抱く人もいるのではないでしょうか。
しかし、やる気があっても、またその人がどんなに努力をしても、なかなか仕事ができるようにならない場合もあります。
そこでここでは、仕事ができない人がどんな心理でいるのか、またその理由などを詳しく解説していきます。
1.自分では仕事ができると思っている
仕事ができない人の中に一定数存在しているのが「自分は仕事ができる」と思っている心理を持った人です。
実際に周りの人たちが見ても「仕事ができていない」状態なのですが、本人だけは「仕事ができる」と思って、仕事に取り組んでいるのです。
ですから、周りの人たちから改善点などを指摘されても、自分自身は「仕事ができている」と思っていますから改善されません。
こうした心理を持っている人は、周りが全く見えていないので、あまり悲観的にはならないところが唯一の救いかもしれません。
特に自分に自信が無いわけでもないので、仕事ができないということを指摘されても「自分はまだ本気を出していないだけだから」と、比較的楽観的に構えています。
終始このような考え方なので、悪いところが改善しないし、周りに対して何も思っていないのです。
2.自己中心的な性格である
仕事ができない人の中でも、先ほどお伝えしたように周りが見えていないタイプの人の多くは、とにかく自己中心的な性格をしています。
周りをきちんと見て仕事をしている人は、自分の仕事によって周りに迷惑をかけないように真摯な姿勢で仕事をします。
ですが、自己中心的な性格の人は「自分の仕事」しか見ていません。
そのため、全てのことを自分のペースで進めなければ気が済まないのです。
周りの人たちと関わりながら生きていくことを求められる社会においては、自己中心的な性格であることは自身に不利益をもたらすことになります。
こういった考え方を改めないと、仕事をする上ではどうしても仕事ができないと言われてしまうでしょう。
3.すぐに諦める性格である
自己中心的な性格であることが仕事をする上であだとなることは理解できたでしょうが、同様に仕事の面であなたの足を引っ張ってしまいかねない性格として「すぐに諦める性格」というものも見過ごせません。
すぐに諦める性格である人の中には、自己中心的な考え方ゆえにすぐ諦めてしまう場合もあるので、どちらの心理にも注目していきたいところです。
では、なぜこうした性格の持ち主は仕事ができないと言われてしまうのでしょうか?
すぐに諦める性格の人は、自分に不都合が生じると「でも」「だって」「どうせ」というネガティブな言い訳を繰り返し、最後には「できるわけがない」とあきらめてしまいます。
このような考え方で仕事に取り組んでいる以上、仕事における成功体験も少ないので、更に努力することはしません。
そうした振る舞いを周りの人たちが見ているのですから、やはり仕事ができない人だと言われても仕方がないのかもしれませんね。
4.仕事に対して向上心が無い
仕事ができない人ほど、自己中心的で何事もすぐに諦めてしまう性格ですから、もちろん仕事に対して向上心など持ち合わせていません。
向上心が無いので、自分自身が周りの人たちより仕事ができないということにも気づいていない場合もあるようです。
そもそも、仕事について何かを成し遂げよう、またそこまでの達成感はなくても・・・きちんと誠実に仕事をしよう、ということは、普通の人であれば大なり小なり考えています。
それが向上心であり、一人一人の成長を助けたり仕事を成功に導く大きなカギとなるのです。
ですが、向上心が無い人は「仕事を成功させたい」などといった意欲的な気持ちは抱いていません。
そのため、いつまでも仕事ができるようにならないのです。
また、ミスや失敗を犯しても、向上心が無いので反省や改善策を考えることもしませんから、いつまでも同じミスを繰り返してしまいます。
こうしたことから、仕事ができない人だという評価になってしまうのです。
5.立ち直りが遅い
仕事ができない人と呼ばれる人の中には、精神的に打たれ弱いため立ち直りが遅い人が多い傾向があります。
なにかミスや失敗をしてしまうと、周りの人たちに大きな迷惑をかけてしまいますから、そのことそのものがトラウマになってしまい、仕事に対するやる気を失ってしまいます。
更に、その失敗の中で上司や同僚に叱られたりすると、そのことでますます気持ちが萎縮してしまい、また「叱られる」「怒られる」と思って、仕事に向き合えなくなるのです。
立ち直りが遅いということは、気持ちを切り替えることができないということです。
そのような心理を抱いている人は、ミスや失敗を恐れるあまりに萎縮して仕事のペースが遅くなってしまうこともあります。
そのため、どうしても周りの人たちから仕事ができない人だと思われてしまうのです。
6.体調管理・スケジュール管理が下手である
仕事ができない人というのは、自分自身のスケジュール管理や時間管理が下手なので、技量に見合わない仕事を引き受けてしまったりすることも多くなり、期限が守れず仕事ができないと思われています。
実は、スケジュール管理ができない人というのは、体調などの管理も下手なのです。
当然と言えば当然のことですが・・・自己管理ができない人というのは、スケジュールだけでなく自分の健康や体調の管理も上手くできません。
ですから、いつもなんだか「体がだるい」と思いながら仕事をします。
そういう状態で仕事をしても、集中できませんからミスや失敗をしてしまったり、そもそも仕事のペースが他の人よりも遅くなります。
これが、周りの人たちから仕事ができない人だと言われる原因になっているのです。
少しでも仕事ができる人になりたいと思うのであれば、まずは自分自身の体調管理をきちんと行うところから始めてみてはいかがでしょうか。
7.何をどうすればいいのか分からない
周りの人たちから仕事ができないと言われている人のすべてが、自己中心的であったり向上心がなかったりするわけではありません。
仕事に対してポジティブでやる気や向上心もあるのに、何をどうすればいいかわからないために仕事ができないと思われてしまう場合もあるのです。
このような心理の人は、向上心もしっかりあるので仕事ができるようになりたいのですが、何をどう改善すればいいのかが分からないだけなのです。
こういった人は、新入社員や転職したばかりの人に多い傾向があります。
自分が考える方法で仕事に取り組み、悪いところも自分なりに検討して改善を試みるものの、うまくいかないので徐々に追い詰められていってしまうこともあります。
このような心理でいるばかりに仕事ができないと言われているのであれば、周りのサポート次第で仕事ができるようになるのかもしれませんね。
8.結婚すればいいと思っている
この心理は、女性限定であるといっても過言ではないくらい、主に働く女性に見られる心理です。
「結婚すれば、仕事を辞めて家庭に入るから、仕事なんて覚えなくてもいいや」と、仕事に対して熱意を持てないのです。
もちろん、すべての働く女性がこうした心理を持っているわけでは決してありません。
しっかり仕事に取り組み結果を出して、会社の中でも出世している女性は世の中にたくさんいますし、自身で起業するなど向上心の高い女性も数多く存在します。
ですが、残念ながらこのような心理で仕事に取り組む女性も若干いることも事実なのです。
こうした心理の女性は、仕事に対する熱意がとにかく低いため、周りの誰が見ても仕事ができない人だと言われてしまいます。
9.病気の場合には周囲の理解が必要
ここまでは、仕事ができない人が考えている心理や思考を主に解説してきましたが、それだけでは解決できない理由もあります。
それは、何らかの病気を抱えていて、仕事がしたくても仕事ができない状態にある場合です。
ここからは、特に仕事をする上で支障をきたす可能性がある病気について詳しく解説していきます。
10.ADHD
ADHDは「注意欠陥(AD)多動性(HD)障害」のことで、特に最近は「大人のADHD」という言葉を耳にすることが非常に多くなってきています。
ADHDは大きく3つの型に分類されており、不注意優勢型・多動衝動優勢型・混合型の3種類があると言われています。
不注意優勢型だと、注意力に問題があるため忘れ物やうっかりミスが多くなります。
また多動衝動型の場合には、ひとつの場所にじっと留まることが苦手で、じっくり物事に取り組むことができないので、落ち着きがない行動を取ったり、ついカッとなって反論してしまうなどするのです。
混合型の場合には、この2つの特徴のどちらもを併せ持っています。
ADHDの人は、他の精神的な病気と同じように外見的に見てわかるものではないので、幼少期に見過ごされている場合が多く、大人になって社会に出て初めて気づく人が増えてきています。
そのため、もともと子どもの頃から自分に自信が持てなかったり自尊感情が低いことが多いため、社会に適応できなかったことで更に二次的な病気を抱えてしまう恐れもあるのです。
11.ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガーなど)
ASDは、これまで自閉症や広汎性発達障害・アスペルガー症候群などの色々な名称で呼ばれていたものの統一した表現で、様々な要因から起こる先天性の脳機能障害です。
このASDもまた、外見的に見てわかるものではないため、障害の程度が軽ければ幼少期に診断を受けることなく社会に出てしまう場合が多々あります。
ASDの人は、複数の状況における対人コミュニケーションや行動などに強いこだわりがあるため、社会に出て仕事をする上で支障をきたす場面が多く見受けられます。
そして、ADHDの人と同じように、子どもの頃からコミュニケーションで失敗を数多く経験していたりすることで、いざ会社で仕事をしようという時に周りの人たちとうまく付き合っていくことができません。
仕事を進める中でも、強いこだわりが邪魔をして周りと同じペースで仕事を進めることができなかったりもします。
そうしたことから、どうしても仕事ができない人だと言われてしまうのです。
12.うつ病
一般的に「うつ病」というのは、ストレスなど様々な要因により気分が強く落ち込み、やる気が出ないなどの精神的な症状の他、不眠や倦怠感などの身体的な症状が強く表れる気分障害の一つです。
日常生活の中で「気分が落ち込む」といっても、それが気分なのか病気なのかは、なかなか判別が難しいものです。
ですから、気分の落ち込みが気になるときには、その原因を解消したり気分転換を図るなどして、ある程度の時間が経過し回復したら、それはまだ病気ではないのかもしれません。
ですが、いくら気分転換を図っても状態が改善せず、日常生活に支障をきたすようであれば、それは仕事ができないのではなく「仕事をしてはいけない」状態なのです。
速やかに専門医を受診し、しばらく仕事を休むようにしましょう。
また、うつ病はADHDやASDの二次障害としても危惧されている精神的な病気です。
日頃から「仕事ができないなぁ」と感じる人が周りにいるときには、そうした病気が隠れている場合があり、対応を誤るとますます精神的に追い詰めてしまい二次障害を引き起こしてしまう恐れがあります。
相手を追い詰めることなく、思いやりを持って関わっていきたいものですね。
13.適応障害
適応障害とは、何らかのストレスが原因で引き起こされる感情や行動の症状のことです。
意欲が低下したり、イライラや焦りに苛まれたり、緊張感が強く外出ができなくなる・・・など、様々な症状が現れます。
特に仕事の場面では、会社そのものや上司や同僚に対してストレスを抱えていると、段々会社に行けなくなってしまったり、会社に行っても動悸や過呼吸が起きて仕事どころではなくなることもあります。
適応障害のために仕事が進められず仕事ができないと思うような人がいたら、まず会社を休んで環境を変えてあげることを勧めましょう。
適応障害は、ストレスを取り除くことで症状が改善し、ストレスを感じる環境にさえいなければ普通に生活できます。
まずは、仕事を休んでもらい職場環境を改善することで、仕事ができない人から「仕事ができる人」へ変わることができるのです。
仕事ができない人ができるようになるには?
ただ仕事ができない人と言っても、もちろんすべてが一概に同じ原因や心理ではなく、心理的に見つめ直さなければいけない原因や、周りのフォローが不可欠な原因もあるのです。
ですから、簡単に仕事ができない人だと切り捨てるのではなく、どうすれば「仕事ができる人」になるのかを考えていくことがとても大切なのです。
今の自分がきちんと仕事をしていても、いつどこで何らかの原因により仕事ができない状態に陥ってしまうとも限りません。
そうした時に備える意味でも、また自分自身にやる気はあるのに仕事ができないと評価されてしまっている場合にも、具体的にどうすればよいのか考えてみましょう。
仕事ができるようになる改善策
ここからは、具体的にどうすれば仕事ができるようになるかの改善策についてお伝えしていきます。
日頃から仕事ができないと言われている人はもちろん、仕事がきちんとできる人にとっても役立つ内容です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.自分の1日のスケジュールを書き出して可視化する
仕事ができない人というのは、まず何よりもスケジュール管理や時間管理ができていません。
ですから、スケジュール管理がきちんとできるようになるための改善策を考えていきましょう。
出勤したら、自分の1日のスケジュールを書き出して可視化するように心がけてみてください。
手帳やリマインダーなどを活用するのも良いですが、ぜひおすすめしたいのが「付箋」を活用する方法です。
自分がその日のうちにやらなければならないことを、付箋に1枚ずつ書き出していきましょう。
なぜ付箋を活用するのが良いのか・・・それは、次の項目を見るとわかりますよ。
2.可視化したスケジュールを重要度の高い順番に並べ替える
次に、先ほど可視化したスケジュールを重要度の高い順番に並べ替えていきましょう。
ここで、付箋にスケジュールを書き出していると、目で見てすぐ分かるように順番を入れ替えてみることができます。
その日のうちに終わらせなければならないもの、締め切りに数日の猶予があるもの・・・など、期限が決められているものはその日の重要度が高い仕事内容です。
そうして取り組む順番が決まったら、デスクの目立つところに順番に貼り、その仕事が終わったらはがしていきます。
そうすることで、スケジュールの進捗状況も可視化することができるのです。
この方法はとてもおすすめですが、スマートフォンのリマインダー機能なども良いでしょう。
予定ごとにアラーム設定などをすると、付箋を活用する方法と同じような効果がありますよ。
3.優先順位を決めたら、それぞれが何分かかるかを考えて1日の時間割をつくる
ここまでお伝えした方法で、1日のスケジュールを可視化して優先順位をつけました。
そこまで準備して付箋を貼ったら、それぞれの仕事内容にかかる時間を考えてみましょう。
資料作成に1時間、打ち合わせに30分・・・など、それぞれの所要時間も割り出して付箋に書いておくと良いですね。
そうしたら、改めてスケジュールを確認してみてください。
まるで1日の時間割のようになっているのではないでしょうか。
所要時間と優先順位の兼ね合いで、並べ替えが必要な場合はこのタイミングで行います。
あとは、この通りに仕事を進めていけば大丈夫!
あなたも、きちんと「仕事ができる人」に変身です。
4.困ったときに相談しやすい相手を見つけておく
スケジュールや時間の管理に対しての問題が改善したら、次に取り組むべき問題は「コミュニケーション」についてです。
日頃から、会社の上司や同僚ときちんと綿密なコミュニケーションを心がけ、良好な関係を築くよう努めることは「仕事ができる人」になるための必須条件です。
仕事の上で必要な「報連相」を徹底することはもちろんのこと、何か困ったことがあった時に相談しやすい相手を見つけておくことも大切です。
仕事で何かトラブルが起こった時、必ずしも自分一人で解決できる問題ばかりではありません。
ですが、日頃のコミュニケーションが良好であれば、いざ困ったことが起こった時にも助けてもらえるでしょう。
様々な理由から対人コミュニケーションが苦手な人にとっては少々大変なことかもしれませんが、この機会にぜひ挑戦してみてくださいね。
5.少しでも分からないことがあればすぐ質問する
そのようにして、毎日の仕事の中で周りの人たちとコミュニケーションを取ることを心がけておけば、いざ困ったときに相談する相手にも相談しやすいものです。
ですから、仕事を進めていく過程で、少しでも分からないことがあればすぐ質問して、仕事内容をしっかり理解してから取り組むようにしていきましょう。
何事も「分かったつもり」になって見切り発進してしまうのは良くありません。
相談しようとしている相手がたとえ忙しそうに見えても、あなたが仕事をする上で分からないことを抱えたまま取り組むのは、のちのミスや失敗を誘発してしまいかねません。
分からないことはできるだけすぐ質問して、疑問点は少しでも減らした状態で仕事に取り掛かるようにしましょう。
6.仕事ができる人を徹底的にまねてみる
あなたの周りには、仕事のできる上司や同僚がいますか?
もしそのような人物がいたら、仕事の進め方などを徹底的にまねしてみましょう。
実際に仕事を進めていくと、最初に教えてもらったマニュアル通りにはいかないことが多々あります。
ですから、上手な仕事の進め方や効率的な方法は、人のやり方を見聞きして学ぶことが大切になってきます。
あなたから見て「この人は仕事ができる人だ」と思う人がいたら、その人のやり方を徹底的にまねしてみてください。
そうすることで、仕事ができる人というのがいかに効率的に仕事を進めているのかがわかるでしょう。
実際に、何事も最初は「模倣から」と言います。
徹底的にまねしてみたら、ぜひそのやり方を自分のものにするようにしていきましょう。
7.自分で考える癖をつける(能動的に動くために、メモを取る)
本当の意味で「仕事ができる人」になるためには、周りの人たちからの指示を待つのではなく、常に自分から能動的に動く意識を持たなければなりません。
そのためには、少しずつ自分で考える癖をつけて行動に移す努力をすることです。
最初のうちはどのように行動したらいいのか分からないかもしれませんが、その時は周りの人たちに尋ねてから動くと良いでしょう。
はじめのうちはできなくても当たり前。
少しずつ自分の意識を変えて行動に移していくことで、能動的に動くことができるようになります。
仕事のときに必要な情報は、こまめにメモを取るように心がけていくことも、能動的に動けるようになります。
何事も焦らず「少しずつ」、自分を変えていきましょう。
8.スキルアップに努める
更に、そこまでしても自分自身に仕事ができないと自覚がある場合には、会社の研修や勉強会、ビジネススクールなどで開催されている講座などに参加して、自身のスキルアップに努めていきましょう。
そうした学びの機会が設けられていない場合でも、仕事に役立つビジネス書などは書店や図書館にたくさんありますから、積極的に学ぶ姿勢をもってスキルアップに取り組むと良いですね。
最近は特に、仕事術や生産性向上といった内容の書籍が実践に役立つと言われています。
実際の仕事の進め方などは、会社の上司などが教えてくれるでしょうが、ロジカルシンキングやプレゼンテーションなどのビジネス技術に関しては、書籍を読む方が効率的に学べます。
こうした書籍を読んで実践し、また実働にも活用しながら、日々スキルアップに努めていきましょう。
9.転職するのも・・・
ここまで、いくつかの改善策をお伝えしましたが、すべて試してみても成果が思うように出ないという人も中に入るのです。
その時には、決して無理をせず「転職」や「退職」をすることも選択肢のひとつです。
環境を変えてみると、意外と自分が仕事をするのに合う環境や仕事内容に巡り合えることもあります。
無理をして頑張りすぎた結果、心身に不調を感じてしまうこともありますから、無理をせずに「転職」を考えるのも、本当に「仕事ができる人」になるための一つの選択肢となることを覚えておいてくださいね。
仕事ができると思われるようになるためのポイント5つ
ではここで、分かりやすく「仕事ができる人」だと思われるようになるためのポイントを5つにまとめてみました。
この5つのポイントを、まず今日から実践してみましょう。
1.身の回りの整理整頓をする
まず最初に取り組むのは「身の回りの整理整頓」です。
自分の机の上や引き出しの中、机の周りもきちんと整理整頓しましょう。
机の上が片付いていないと、仕事をする上で作業スペースが狭くなるため効率が下がります。
引き出しの中も、きちんと整理整頓しているとすぐに物が見つけられるため、必要なものを探すときに無駄な時間を使わずに済みます。
2.仕事の状況を常に報連相を行い、日報を書く
仕事を進めるうえで大切なことであると何度も繰り返しお伝えしてきた「報連相」。
上司や同僚など、一緒に仕事を進める人たちに自分の仕事の状況を報告することは、円滑に仕事を進めていくうえで重要です。
ですから、自分の仕事の進捗状況はきちんと報告していくようにしましょう。
自己判断で報告の必要性を決めつけず、どんなに細かいこともきちんと報告できるように日報を書いておくと、報告がよりスムーズになります。
日報は、自分の行動や成果を見返したり、仕事の計画を立てるのにも役立つでしょう。
そのためにも、報連相と日報を忘れずに行うように心がけておきましょう。
3.時間管理を徹底し、面倒なことを後回しにしない
仕事ができない人ほど時間管理が下手で、面倒なことをすぐ後回しにする傾向があります。
そういうことを繰り返していると、仕事をするうえでの効率やモチベーションが低下しますから、面倒なことほど先に取り組むように心がけておきましょう。
仕事をスムーズに進めるためには、毎日の時間管理が重要です。
自分の中で締め切り日をきちんと決めて、期日までに仕事を済ませることができるように、改めてスケジュールや時間管理を徹底していきましょう。
4/周りの状況をしっかり観察する
周りの人たちがどのように仕事をしているのか、しっかりと観察をしてみましょう。
「机上の空論」などという言葉にも例えられるように、マニュアルで学んだことだけでは仕事ができるようになったということはできません。
研修や勉強会でしっかり学んでいても、その内容を実践に活用できなければ意味がないのです。
ですから、周りの人たちの仕事ぶりを観察して「学んだことをどのように実践に活かしているか」を考えるようにしましょう。
先ほどもお伝えしたように、仕事ができる人をよく観察し、それをまねるくらいの気持ちで取り組んでみてくださいね。
5.仕事に関する目標を立てる
仕事ができるようになるために最も大切なことは「目標を立てる」ことです。
大きな目標を立てることも当然必要ですが、仕事ができない人はまず「毎日の小さな目標」を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。
どんなに小さなことでもいいので、毎日目標を立て、達成感を味わっていくようにするのです。
そうすることで、自分自身の中に成功体験が積み重ねられていくため、仕事をする上での大きな自信となります。
いつからでも始められますから、ぜひ今日からでもチャレンジしてみてくださいね。
本当に仕事ができない人なの?
ここまで様々な方法をいくつも試してみたけれど、やっぱり仕事ができないままだと感じている人がいるとしたら・・・将来のためにも、一度きちんと自分と向き合う必要があります。
そのためには、自分のスキルや内面をしっかり分析したり、本当に自分に合った生き方を見つけるために必要な情報を探してみることも大切です。
そこで最後に、あなた自身が、またあなたの周りにいる仕事ができない人は、本当に仕事ができないのかを判断するための情報をお伝えしていきます。
自己分析診断ツール
今まで何を試してみても仕事ができないと悩んでいる人に、ぜひ一度試していただきたいのが「自己分析ツール」です。
自分の性格や傾向をきちんと分析してみると、今の仕事があなたに合っているのか、また他に向いている仕事があるのか・・・などということも分かります。
「自分のことは自分が一番わかっている」という人も少なくありませんが、案外自分のことはわかっていないものです。
ですから、客観的な視点で自分のことを理解することができる「自己分析ツール」を活用して、自分の長所や得意分野を見つけてみましょう。
下記が、おすすめの自己分析ツールになります。
どちらも無料で自己分析の診断結果が得られます。(リクナビは無料会員登録が必要)
ぜひ試してみてくださいね。
仕事ができない人へおすすめの生き方
自分の性格をきちんと自己分析して診断結果を見ると、どうしても「仕事をすることに向いていない性格」の人もいるでしょう。
その場合は、もし仕事ができない人だと言われてしまった場合におすすめの生き方や考え方をお伝えしておきます。
ニートやホームレスになってしまい、自由はあるものの生活が不自由なことにならないように心の片隅に留めておいてくださいね。
3年間だけ辛抱してみる
「石の上にも3年」という言葉があります。
これは、冷たい石の上でも長い時間座り続ければ徐々に温まってくる・・・という、辛抱すると事態が好転することを表現したことわざです。
このことわざにあるように、仕事においても、最初はなかなか仕事を覚えられなくても、誠実に仕事と向き合って周りの人たちと信頼関係を築きながら働いていけば、3年後にはその努力が報われているかもしれません。
成長のスピードは人それぞれ。
仕事ができないと感じても、また周りの人たちから仕事ができない人だと言われてしまっても、3年間だけは辛抱して頑張ってみようと思って努力してみるのも良いかも知れませんね。
ですが、どうしても無理な時には3年経っていなくても無理せず転職などを検討してみてくださいね。
転職をする
どんなに今の会社で頑張っても仕事ができないと感じているのなら、転職をして環境を変えるのも良い方法です。
この世の中には、まだまだあなたが知らない職業がたくさんあります。
自己分析を済ませて、自分のことをきちんと理解したうえで自分に合った仕事を探してみたら、必ずあなたに合った仕事に出会えるはずです。
人生はまだまだ先が長いですし、あなたが働くべき会社は今いる会社だけはないのかもしれません。
自分に合った職業に出会えるまで、色々とチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
プライベートを充実させる
この際、仕事は「お金を稼ぐ手段」だと割り切って、プライベートに重点を置いた生活に変えてみるのも一つの方法です。
今いる会社で仕事ができない人という評価を受けながら我慢して働くよりも、気楽なアルバイトで生計を立てながら自分の好きなことにたっぷり時間を割いてみましょう。
会社に勤めていると、どうしても拘束時間が長くなってしまい、その時間はずっとストレスにさらされた生活を送らなくてはなりません。
ですから、一度仕事よりも自分の好きなことを極める生活に切り替えてみて、自分には何が向いているのかを探ってみましょう。
自分の好きなことを極めることで、なにか新しい可能性に出会うことがあるかもしれませんよ。
ベーシックインカムのある国へ移住する
あなたは「ベーシックインカム」という制度を知っていますか?
「ベーシックインカム」とは、最低所得保障の一種で、政府が国民に必要最低限の生活費を定期的に支給するシステムのことです。
例えば・・・その国の最低所得が8万円なら、その8万円が仕事をしてなくても国から支給されるシステムなのです。
その保障を受けるのに、年齢、性別、所得の有無などの取得要件はなく、すべての人に平等に支払われます。
残念ながら日本では導入されていませんが、アメリカやカナダ、オランダ、イタリア、インド、ウガンダなどの世界各地で実験的に導入されているそうです。
このような「ベーシックインカム」が導入されている国へ移住すれば、仕事ができないと言われながら我慢して働いている時間を減らすことができるのではないでしょうか。
この機会に、思い切って日本を離れてみるという選択もありなのかもしれませんね。
まとめ
このように、あなた自身やあなたの周りにいる仕事ができない人は、結構分かりやすい特徴をもっています。
ですから、一緒に仕事をしていると「あ、この人は仕事ができないのかも・・・」と気が付くことがあるかもしれませんし、自分自身が仕事ができないことで思い悩むこともあるかもしれません。
もしあなたの周りに、そんな仕事ができない人がいたら、相手の気持ちに寄り添いながら接してあげるように心がけていきましょう。
本人の努力だけでは改善できない問題を抱えている場合もありますから、決して責めたりせず様子を見ながら関わっていってください。
また、あなた自身が仕事ができない人だと悩んでいたら、自分を理解し、周りに理解してもらいながら日々成長していけるように努めていきましょう。
あまり無理をせず、自分で自分を追い詰めないようにしていくことを忘れずに仕事と、何より自分自身と向き合ってみてくださいね。