同僚や友人に合わせてばかりで、ひとりになったときに、ドッと疲れを感じることがありませんか?
あなただけでなく、最近、そんな人が増えています。
そんな人は、一度は必ず次のように決心します。
「明日からは、マイペースに生きよう! 」
しかし、うまくいきません。
子供の頃から人に合わせることに重きをおいて生きてきた人にとっては、今さら「マイペース」といわれても、自分にとってのマイペースとは何なのか、それがわからなくなっているからです。
この機会に、他人に頑張って合わせてきた自分が、本当に心地いいと感じるペースとはどんなものなのか、探してみてください。
同じゴールに向かって歩くとしても、人によって、足の長さも違えば、持久力も違います。歩く速度も、立ち止りたくなる時間も人それぞれです。
他人と比較して自分を評価するのではなく、自分の軸から周囲を見る視点がマイペースに生きるには大切になってきます。
いづれあなたも、「何だか心地いい」と自由な風に吹かれている自分に出会えるはずです。
マイペースに生きるとは
マイペースに生きるというと、「急がないでゆっくり」というイメージが先行してしまっているように思います。
確かに、競争と成果主義の現在においては、急ぎすぎて自分を見失いがちになるので、「マイペース=ゆっくりのペース」という印象になるのも致し方ないかもしれません。
しかし、本当に「ゆっくり」だけがマイペースで生きる生き方なのでしょうか。
マイペースとは、字があらわすように「自分の速度やテンポ」のことです。
つまり、「マイペースに生きる」ということは、「自分が心地いいと感じる速度やテンポで生きる」ということ。
時には早く、時には立ち止まり、そして、寄り道しながら進むことだって、アリなのです。
また、マイペースに生きていく上で、一番忘れてはいけないことがあります。
それは「自分が決める」ことです。
自分という名の船を操縦するのが他人であれば、思い通りに進めません。舵を取るのは自分でなければいけないのです。
ただ、そうするには責任が伴います。ひとりでそのペースを決める勇気と覚悟も必要です。
しかし、その先には心地良さと幸せが待っています。
私も30代は剛速球のように仕事に夢中になっていましたが、40代の今はスローダウンして寄り道しながら、これからの生き方を模索中です。
ただ、「ゆっくり、まったり」ペースで生きているわけではありません。
時には駆け足で、時には立ち止り、自分が進みたいペースで生活を楽しんでいます。
まったりしている時も、忙しく働く時も、両方が自分らしい時間です。
そして何より、それを選択しているのは「自分」であるという意識が、マイペースに生きることにつながっていると思っています。
マイペースに生きるための5つの方法
マイペースに生きるためには、どんなことを心がけるとよいのでしょうか。
ひとりの時間を大切にする
マイペースの主役は「自分」です。
ただでさえ、仕事は自分のペース通りに進まないものなのに、自由な時間までも人に合わせていると、「ゆっくりしたい」と思うことが増えてきます。
マイペースに生きるためには、誰からの制約を受けない「ひとりの時間」を大切にしなければいけません。
最初は、「ぼっち」である自分を不安に思うかもしれません。
しかし、ひとりでいるからこそ、見えなかった人や自然の流れに気づくことができますし、自分だけの贅沢な時間や空間に身を置くことができます。
人と比較しない自分になる
流行を追い求めることや、周囲の人と同じになろうとすることは、相手のペースで生きることそのものです。
「周りの芝生は青く見える」とはよく言ったものですが、そういった考えを捨てることが、マイペースで生きるための最低条件です。
それでOKと言おう
どんな生き方や考え方も、他人に迷惑をかけていなければ基本OK、とすることも、マイペースに生きるためには必要な考え方です。
私のまわりには、60歳を過ぎても次々と新しいことを考え、見切り発車で突き進み続けている方がいます。
それこそ、「もっとゆっくり生きた方が・・・」とアドバイスをしたくなるのですが、彼にとっては「進み続ける」ことがマイペースなのです。
この生き方を否定することは、否定する側の価値観の押しつけでしかありません。また、自分のペースに彼も合わせて生きて欲しいと願うことと同じです。
どんなペースであっても、本人が「これが自分は生きやすい」と感じているのであれば、それはそれでOKなのです。
人生を楽しむ視点をもつ
マイペースで生きることは、自分が幸せだと感じるペースで進むことでもあります。
そうするには、自分が人生を楽しんでいると感じている必要があります。
いつも元気で飛び回り、ハイペースと思える生き方をしていても、笑顔でとても楽しそうに活動されている方は多いです。その理由は、自分で決めて、自分で進んでいるからでしょう。
今のペースで進み続けることに「何か、違う」「損している気がする」など疑問に感じているのであれば、今すぐ自分の生きるペースを見なおした方がよいです。
マイペースに生きるということは、実はとてもシンプルで、「自分が心地いい」「人生が楽しい」と感じてられているかいないかなのです。
マイペース神話に惑わされない
なにかと、「マイペース」=「スローライフ」と解釈されがちです。
これはマイペース神話であるからに他なりませんが、だからこそ「どう生きればよいのか」わからなくなる原因でもあります。
大切なことは、他人のペースに合わすことを止め、ムリしすぎることのない速度で生きることです。
忙しく動き続けていた方が落ち着くのであれば、それもマイペースです。周囲の方と比較してせかせかしていても、それが「自分」なのです。
「急ぎすぎて疲れたな」と思えばペースダウンができ、「元気になったから急ごう」と思えばペースアップができる、その調節を自分ですることができるかが大切です。
マイペースとは、自分で決めることです。これこそが、マイペースに生きる秘訣です。
自分の人生を自分でペース配分しながら生きていきましょう。
まとめ
マイペースに生きるということは、自分が楽にいられる、自分の心に嘘がない生き方をすることです。
大切なのは、誰かと比較しない、相手に依存しないこと。
マイペースは、ひとりで過ごす寂しさも、気楽さも、自分で受け止めて初めてできる生き方なのです。