一目で恋に落ち、アタックの末おつきあいにまで発展したものの、何故かその先が続かない・・・こんな経験、ありませんか?
一度や二度ならよくある話ですが、このパターンを何度も繰り返してしまっているならば、『一目惚れ→すぐ破局』という形が完全に定着してしまう前に、あなた自身の恋愛のスタイルを見直す必要があるでしょう。
あなたが一目惚れした際、あなたの中ではどのような心理が働いているのでしょうか。
今回は『脱・一目惚れ→短命な恋』を目指して、知っておくべき一目惚れの心理をお伝えします。
あなたの心に巣くう『孤独感』
一目惚れの心理、特徴その1は『寂しがりや』です。
友人と賑やかに楽しい一時を過ごしていても、家族と仲良くだんらんしていても、どことなく心の隙間が埋まらない。こんな深層心理を抱えている人は、恋愛に依存しがちな傾向があります。
恋愛は友情とは違い、基本的に1対1で密な関係を築きます。孤独感を恋人に埋めてもらいたいという強い願望が、濃密かつ閉鎖的な関係を求めて、あなたを惚れっぽくさせるのです。
ところが、惚れっぽい分だけ、相手をジャッジする基準が著しく低いものとなっています。
そのため、いざつきあいだし、相手の人となりを知るにつれて、理想と現実のギャップに愕然とする事になるのです。
人間は期待していた分だけ失望も大きくなります。
「こんなはずじゃなかった」という言葉に集約される一目惚れの心理は、まさに『寂しさゆえの盲目』と言いかえられるでしょう。
あなたの心が求める『ときめき感』
一目惚れの心理、特徴その2は『ときめき』です。
「特に人間関係に寂しさを感じているわけではない」
「公私共に順調で満足している」
けれど、恋愛に関しては長続きしない。
こんなパターンに陥っている人は、惚れた相手が好きというよりも、『恋愛そのものが好き』なのかもしれません。
恋をすると、気になる相手との些細なやり取りでもドキドキしますよね?
自分以外の女性と仲良くしていれば気になりますし、会えない日にはなんとなく物足りない気分になります。念願叶ってつきあう事になった日には、ウキウキワクワクが止まりません。
ところが『恋愛がもたらす非日常感』は長くは続きません。
めまぐるしく変化していたはずの状況に慣れるにつれ、相手の事がいろいろと見えてくると、恋心は一気に冷めてしまいます。
脳内に残っているのは
『恋愛をしている時からつきあい始めまでの高揚感と刺激』
です。
これらがもたらす快感を求めて、あなたの潜在意識は次の『恋愛』を探し始めてしまうのです。
一目惚れの心理が真に求めているのは、一緒に幸せになる相手ではなく、脳内麻薬を分泌してくれる『刺激』です。
あなたの心にある判断基準は『外見重視思考』
一目惚れの心理、特徴その3は『外見重視』です。
「人は外見で判断してはいけない」なんてよく言われますが、実際のところ、人間は9割がた見た目で判断しています。
アメリカの心理学者マーラビアンの『対人態度の決定因の研究』によると、人が好印象と決める要因の法則は
- 表情 6割
- 話し方 3割
- 話す内容 1割
なのだそうです。
確かに、表情と話し方、つまり見た目や外因要素が9割を占める計算となりますね。
一目惚れの心理もまさに外見に左右されている部分が大きいと言えます。ルックスや仕草に揺さぶられて、恋心を抱いた記憶はありませんか?
もちろん外見重視が悪いわけではありません。
しかし、外見に自分の勝手なイメージを重ねて固定化し、いざつきあってみてイメージと違ったから幻滅、というのはあまりにも相手に失礼だと理解しておく必要はあるでしょう。
あなたの心が追う『過去の記憶と情報』
一目惚れの心理、特徴その4は『アンカリング』です。
人間は、なにかを判断する際に、特定の特徴や情報に対して重視しすぎる傾向があります。
これを『アンカリング』と言いますが、このアンカリングが曲者(くせもの)で、一目惚れの心理に潜む『落とし穴』になっています。
アンカリングが恋愛方面に働く場合、意識的にしろ無意識にしろ、あなたは相手を見る時に
- 『昔つきあっていた人に似ている』
- 『好きな俳優に似ている』
- 『理想に近い』
- 『父親に似ている』
といった主観をメインに判断しています。
そしてあなたの思考に先に刷り込まれている好ましい情報と一致すればするほど「運命の人だ! 」と錯覚してしまうのです。
ところが、いざ付き合いだしてみて本当の相手の姿を知るようになると、あなた自身の脳や心は、思い描いていた相手と現実の相手の違いが目に付いて仕方なくなってきます。
この現実が幻滅を呼び、破局へと繋がる元凶となるのです。
あなたの心に潜む『運命の人を待つ、お姫様願望』
一目惚れの心理、特徴その5は『シンデレラ・コンプレックス』です。
『シンデレラ・コンプレックス』とは、女性が男性に対して高い理想を追い求め続ける、潜在意識に存在する依存型の願望です。
アメリカの女流作家コレット・ダウリングが提唱したこの概念は、女性の心理の中に「外から来るなにかが自分の人生を変えてくれる」という受身の意識が潜んでいる事を指摘しています。
『私を幸せにしてくれる運命の人』を求めるが故に、理想が高くなり、恋愛に対して幻想を抱きます。そこに自分で運命を切り開こうという自立性や自主性はありません。
一目惚れの心理に潜む『夢見る少女』は、現実を直視せず、完全に相手に依存しようとするため、苦難や忍耐を経て関係を築いていく意識は、皆無です。
結果、理想と違うと感じた時点で、早々に「この人は運命の人じゃなかった」と見切りをつけ、次なる『自分を甘やかしてくれる運命の人』を探し始めてしまうのです。
あなたの心を突き動かす『本能』
一目惚れの心理、特徴その6は『本能』です。
ホルモンの関係など理由はさまざまですが、人間には『恋愛欲求が強い時期』が存在します。
もっとも人間も動物ですから恋愛欲求、性的欲求が高まるのは不思議な事ではありません。ただ、他の動物のように、本能のままに動かない理性を備えているというだけの話です。
しかし
- 『他人よりも優位に立ちたい』
- 『他人よりも価値ある自分でいたい』
という本能が恋愛に向くと
- 「周りには恋人がいるのに自分にはいない」
- 「周りは結婚ラッシュなのに自分には相手すらいない(もしくはいてもうまくいっていない)」
など、他人と比較して自分がたまらなく惨めになる時があります。
自分の価値が下がれば生き残り子孫を残せる確率も低くなるという、原始からインプットされている本能が焦りや不安を生み出しているのですが、この心理が強く働くと、自分も恋愛をして幸せになりたい→早く好きな人を見つけたいという欲求が強くなり、あなたを惚れっぽくさせてしまいます。この心の動きもまた、一目惚れの心理の1つです。
あなたの心が望む『恋愛ゲーム』
一目惚れの心理、特徴その7は『自分の力の誇示、及び、再確認』です。
好きで好きで仕方なかったのに、相手が振り向いた途端に冷めてしまうケースは多々あります。
これは『ときめき感』の項目でお話した「恋心を抱いた時からつきあい始めまでに味わう事ができる刺激に慣れてしまい、冷めてしまった」という場合もありますが、さらに深層心理を探っていくと
- 『相手の気持ちを揺さぶり、上位に立ちたい』
- 『相手を振り向かせる事で達成感を味わいたい』
- 『自分の魅力を確認したい』
といった欲求が潜んでいる場合があります。
こういった欲求や願望があると、あなたにとっての真のゴールは結婚や幸せな家庭ではなく「相手が自分に屈服する事」。
つまり、相手が自分のアタックによって振り向いた時点であなたの目的は達成された事になるのです。
この一目惚れの心理を知らないと、無自覚のまま、相手を落としては次の恋愛に目移りするというパターンを作り出し、定着させてしまう危険性を高めてしまいます。
まとめ
いかがでしたか?
思い当たる節はあったでしょうか?
一目惚れの心理を知らずに振り回されていては、同じ失敗を繰り返すだけですが、逆手にとってうまくコントロールする事で、永遠の恋をゲットできる確率が、グンッと高くなります。
そもそも一目惚れからのアタックという時点で、あなた自身には運命の恋人を逃さないだけの行動力と、チャンスをモノにする力が十分に備わっています。あとは、自分の中に潜む心理と向き合い、冷静な判断力と観察眼を身につけられたら無敵です。
今回は、あなたの恋が短命に定着してしまう前に振り返る、良い機会です。あなたが唯一無二の幸せを手にする日は、そう遠くはないはずですよ。