目線で嘘がわかるという話はかなり有名です。普通、右利きの人は、嘘をつくときには目線が右上に動くと言われます。
人が嘘をつくとき、見ても聞いてもいない話を、言語を組み立てて意識的につくりあげようとします。言語をつかさどるのは左脳であり、左脳は右半身を支配しているので、このときは目線が右上に動きます。
それ以外のたくさんの目線の意味を知りたいと思っているあなたのために、相手の目線から読み取れる6つのメッセージをお伝えします。
目線が右上にあがるときは新しい視覚イメージを組み立てている。
目線が右上にあがるのは、嘘をついている場合に限りません。
先に述べたように、見ても聞いてもいない話を、言語を組み立てて意識的につくりあげるという場合に、人は言語をつかさどる左脳を使い、それが左脳の支配する右半身に現れるのです。
初めての経験で明確なイメージを持っていない場合、例えば、言語を手掛かりにしてイメージを組み立てようとしているときに、目線が右上にあがるのです。
目線が左上にあがるときは過去の視覚イメージを思い出している
逆に、明確なイメージが最初から頭の中に存在する場合には、イメージ脳と呼ばれる右脳が働くことになります。右脳は身体の左半身を支配しているから、このとき目線は左上に動くことになるのです。
目線が左上に動くということは、自分の過去の経験したイメージを思い出しているということで、正直に答えているのだと理解されます。
目線が横に動くときには聴覚について考えている
目線が左ならば過去の経験したイメージ(印象)を思い出している、右ならば言語をつかって何か新たしいものを組み立てようとしている。
そういった左右の区別だけではなく、上・横・下の区別もあります。目線が上向きならば視覚的に考えていますし、横向きならば聴覚的に考えていますし、下向きならば感覚的に考えています。
目線が右横に動くときには、新しい音をイメージしている時であり、目線が左横に動くときは、過去の音を思い出している時となります。
目線が下に動くときは身体感覚について考えている
目線が下向きならば感覚的に考えています。
視覚も聴覚も感覚なので少し混乱を招きやすいかもしれませんが、それ以外の触覚などを使っていると考えてください。
運動経験が少ない人には通じにくい話かもしれませんが、新しく身体感覚をイメージしたり、過去の身体感覚を思い出す時がそれにあたります。この場合に、目線が右下に動いたり、目線が左下に動いたりします。
嘘をつくとき女性は相手を見つめる
心理学者エクスラインの実験により女性が嘘をつくとき、相手を長く見つめる傾向があることがわかっています。その実験では、「嘘をつきなさい」と指示して、男女それぞれの被験者たちに面接を受けさせました。
男性の被験者は、嘘をついているときには、嘘をついていないときよりも相手を見つめる時間が減少しましたが、女性の被験者は逆に、相手のことを見つめる時間が長くなりました。
つまり、嘘をつくときには、男性は嘘を隠そうとして目線を外そうとしますが、女性は逆に嘘をつくときには長く開いてを見つめて取り繕うテクニックを使うことが多いのです。
ただし、女性が見つめてくるときも、興味の有無についての嘘は、意識的な操作ができない器官である瞳孔を観察すると良いでしょう。興味がないときには、瞳孔はどうしても縮小してしまうのです。
目線を自分から先に外すことができない人は内向的である
人と会って話をはじめると、まず、目線をあわせてから話をはじめ、話しているうちにどちらかが先に目線を外すことになるでしょう。
イギリスの心理学者ブライアン・チャンプネスの実験によると、能動的で外向的な人の方が、受動的で内向的な人よりも、先に目線を外すことが多いという統計的な結果が出ています。
目線を先に外すことは、ややすれば、「貴方の話をよく聞いていない」というメッセージを送りつけることになりかねませんので、本当に内向的な人は目線を自分から先に外すことが難しいのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
大脳生理学の発達や各種の実験などによって、現代においては、「目は口ほどに物を言う」という話の科学的な根拠がだんだん明らかになってきています。
お伝えした6つの目線は、日常生活でも、十分役立てることができるでしょう。また、雑談のタネとしても面白いものですので、お友達との話題に取り込んでみてはいかがでしたでしょうか?