あなたの周りにも、いつも愚痴ばかり言っている人がいませんか?
愚痴を言う人は、愚痴を誰かに聞いてもらうことでストレス発散できますが、愚痴を聞かされるほうは、反対にストレスが溜まり、気が滅入ってしまいます。
できれば、人の愚痴なんかに付き合いたくはないのが本音ですが、そうは言っていられないのが社会人というもの。
今回は、愚痴を聞き流す会話術を7つピックアップしました。
もし、あなたが、愚痴の聞き役でストレスを溜め込んでいるのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
タイミングよく相槌をうち、良い気分にさせる
愚痴を言いたい人には『誰かに自分の話を聞いてもらいたい! 共感してもらいたい! 』という心理があります。
ですから、愚痴を言う人の話の途中で、タイミングよく
『なるほど』
『おっしゃるとおり!』
『たしかに』
などと、相手が気分を良くするような相槌をうち続けてあげれば、相手はご満悦です。
あなたに共感してもらえたことに満足し、気持ちがクールダウンするため、早めに愚痴を切り上げて、機嫌良くその場を去っていってくれるでしょう。
あなたの貴重な時間を無駄にしないための聞き流し術として覚えておいてください。
言われた言葉をオウム返しする
愚痴を言ってくる人に真剣にむき合ってあげようとすると、ストレスが溜まります。
そうかと言って、あからさまに『あなたの話には全く興味がないですよ』という態度で聞き流すと、相手の怒りを買うことになりかねません。
そういうときは、相手が愚痴るために発した言葉を、そのまま単純にオウム返ししてみましょう。
例えば
『上司のAさんは、○○さんだけえこひいきして、ずるいわよ。』
と愚痴を言われたら
『あなたは上司のAさんが、○○さんだけひいきしていて、ずるいと感じているのね。』
という具合に。
こうしておけば、相手からは話を聞いてくれていると思われますし、あなたも『何か良いアドバイスや励ましを言ってあげなくては』と思考をめぐらす必要もないので、ストレスも溜まりにくいので、おすすめです。
しかし、オウム返しをする際は、『あなたはそう思っているのね』というふうに、あくまで、主語は相手ということを強調しておかなくてはなりません。
そうでないと、あなたも一緒に愚痴を言っていたと捉えられ、思わぬトラブルに巻き込まれる危険もあるからです。
人の悪口をいわれたときは否定も肯定もせずに聞く
あなたが耳にする愚痴のなかで、もっとも多いのは、誰かの悪口ではないでしょうか?
この手のタイプの愚痴は、対応に困りますよね?
下手に同調してしまうと、あなたまで一緒に悪口を言っていたと思われてしまい、人間関係がこじれる可能性も出てきます。
こういったリスクを避けるためにも、人の悪口を言われたときは、肯定も否定もせずに、ひたすら黙って聞き流すように心がけましょう。
『あなたはどう思う? 』
と意見を求められても
『うーん。私にはよくわからない』
と回答しましょう。
愚痴を言いたい人、特に人の悪口を言いたい人は、相手に『わかるわ! あの人はそういうところがあるわよね』と共感してもらいたいという心理状態にありますから、肯定も否定もしてくれないあなたに愚痴を言っても『つまらない』と認識し、次回から愚痴を言うターゲットからあなたをはずしてくれるでしょう。
自分の意見や、冷静なアドバイスはせずに、ひたすらうなずいておく
あなたが優しく真面目な人柄であればあるほど、相手の愚痴を聞き流すことができず、真正面から向き合ってしまいがちです。
真剣に愚痴を聞いているうちに、ついつい『それは違うのではないかしら』、『私ならこうするけれど』などと、アドバイスや意見をしてしまうのです。
しかし、愚痴を言う人の目的は『話を聞いてもらうこと』であり、アドバイスや意見を求めているのでありません。
愚痴を言う人を早めに退散させたければ、とにかく、早めに相手の気の済むように愚痴を言わせてあげるのが一番です。
無言でうなずいておき、最後に『大変だったね』、『がんばってね』と、月並みな励ましの言葉を添えるだけで充分なのです。
この方法で愚痴を聞き流せば、相手は早めにあなたを解放してくれるはずです。
話の内容に引き込まれずに、客観的に聞く
女性同士だと、恋愛絡みの愚痴も多くなってきます。
そんなとき、ついついやってしまいがちなのが、相手のシチュエーションに自分自身を置き換えてしまうことです。
このように相手の愚痴を自分のことに置き換えながら聞いてしまうと、あなた自身も疲弊してしまいますし、相手へも『私の場合はこうだった』などと自分語りをしたくなってしまうかもしれません。
愚痴を言う人は、あなたの経験談を聞きたいわけではなく、ただ同情してもらったり、共感してもらったりしながら、励ましてほしいだけなので、あなたの自分語りなど、ありがた迷惑でもあります。
相手の話に『ふんふん』と適当な相槌でも打ちながら、『そんな考え方もあるのね』と客観的に聞いてあげるのが得策です。
こうすれば、女友達も自分の話を聞いてもらえて満足ですし、あなた自身も気楽に愚痴を聞き流すことができるようになるでしょう。
ひたすら認めてあげる
相手の愚痴の内容が、人の悪口などではなく、家庭や体調についてなど、あなたには直接関係がないことだった場合
『それは大変だったね』
『よく我慢できたね』
『辛かったね』
と、ひたすら相手の言い分を認めてあげても良いでしょう。
相手の『誰かに認めてもらいたい』という欲求を、あなたが満たしてあげるのです。
相手に誠意ある対応をしてあげようとすると、どうしても自分の意見を言ってしまったり、実例をあげて説明したりしてあげたくなりますが、そんなことをしていては、相手は満足せず、愚痴はいつまでも終わりません。
深く考えずに『そうだったの』『かわいそうに』など、ありきたりな同情やねぎらいの言葉を、何種類か駆使して相槌を打ってあげながら聞き流すほうが、相手のためにも自分のためにもなります。
ただ、あまりに上手に相槌を打っていると、『○○さんは聞き上手』と認識されて、毎日のように愚痴を聞かされるかもしれませんから、注意が必要です。
言葉の意味を考えず、音楽だと思って聞いてみる
あなたの耳に誰かの愚痴が届いたとき、それに対して、あなた自身のフィルターを通して、意味づけしたり、感情づけしたりしてしまうために、ストレスを感じたり、不快感を覚えてしまうのです。
ですから、あまりにもしつこく、空気を読まずに愚痴を言い続ける人に対しては、『この人の口から出ているものは言葉ではなく、雑音だ』と思い込むようにしましょう。
意味を理解しよう、把握しようなどと思ってはいけません。
PCのキーボードを打つ音や、プリンターが稼動する音と同じ、雑音と思って聞き流してみましょう。
心や感情のシャッターを下ろして、無の精神で愚痴を聞き流すことによって、『愚痴を聞く』ことへのストレスは減るのはもちろんのこと、ネガティブな人の感情から悪影響を受けることもなくなり、あなた自身の精神面や人間力の成長にもつながることでしょう。
まとめ
今回は、愚痴を聞き流す会話術を7つお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。参考になりましたか?
『愚痴を言う』行為は、褒められたものではありませんが、ストレス社会の現代、ある程度は仕方のないことだと思います。
できれば、愚痴ばかり言う人は避けて通りたいのが本音でしょうが、愚痴を聞いてあげることで、円滑になる人間関係もあるのもまた事実です。
不満やストレスでいっぱいの友人や先輩後輩の愚痴を、上手に聞き流す術を身につけて、相手もあなた自身もハッピーに過ごせるようになると良いですね。