ストレスが腰痛の原因となりえます。
ストレスが自律神経を狂わせて、腰回りの筋肉の収縮や血液の循環に異常を産みだし、椎間板や椎骨の変形を招くことがあります。そして、変形した椎間板や椎骨が周囲の神経を刺激します。
また、中高年の方で腰が曲がっていて、椎間板や椎骨が、かなり変形しているにもかかわらず、一切、痛みを訴えない方もおられることから、精神状態が腰の痛みを感じる度合いに、かなり強く影響を与えているのではないかと推測できます。
ストレスが原因で引き起こる心因性腰痛を解消する方法をご紹介いたします。
心因性腰痛について家族や周囲の人の理解を得ること
ストレスによる心因性腰痛の場合も、ストレスによる過食や拒食の場合も同じく、ストレスの原因を突き止めて排除したり、それができなければストレスを別の方法で発散することを考えたりするべきです。
また、精神的、心理的な要因を改善するためには、抗うつ薬が有効なケースが多数あります。
明らかに違うのは、ストレスによる過食や拒食の場合は、第三者から見ても明らかに異常を認識することができるのですが、ストレスによる心因性腰痛の場合にはなかなかそうはいきません。
経験のないひとたちにはなかなかその痛みが想像しにくいですし、さらには、下手をすると、椎間板や椎骨の変形がレントゲン画像で明らかにわかるほど極端なものでない限り、、「仮病」を疑われてしまうことさえあります。
本人は、こんなに痛むのに理解してもらえないなどと、孤独感や怒りや不安、不満を抱え、これが痛みをさらに悪化させることもあります。
まず、自分の腰の痛みについて家族や周囲のひとたちにきちんと丁寧に伝えて、理解してもらえるように心がけましょう。
良い整体師やマッサージ師を選ぶこと
ストレスによる過食や拒食の場合と違って、ストレスによって引き起こされる腰痛によって頸椎や頸椎版に器質性の異常がもたらされていることがあります（そのプロセスは冒頭に書いたとおりです）。
これらの器質性の異常によって生じる痛みは、たとえストレスの原因が速やかに排除されたとしても、それとは別に残ることになりますので、放置しておくとその痛みがまた新しいストレスの原因となってしまいます。
同時平行で、その器質性の異常を取り除くことも考えなければならず、そこで、整体師やマッサージ師の方々にお願いすることになります。
学生時代にまじめに運動をしていたひとは、色々と良い整体師やマッサージ師の方々を知っていることも多いので情報を集めてみましょう。
また、精神的なストレスが問題になっているのですから、できれば痛みが忘れるぐらい話の面白い先生であれば、なお良しです。
気分転換のための散歩をすること
散歩における足の裏からの感覚刺激は脳の働きにも影響し、見るもの聞くものに通常より強い印象を与えてくれます。
五感から刺激を受けつつ気ままに歩き回りながら、自分がどこにいるのかという周囲との関係性の確認や、散歩中に目に触れたものから自分の過去を回想することは、環境への適応や自己確認となり、安心感の獲得、さらにはストレスの解消につながります。
また、散歩のような適度な運動は、自律神経である交感神経と副交感神経とのバランスを整え、緊張を解き、血液循環をよくしてくれます。
さらに、散歩によって腰痛予防のための腹筋や背筋の筋力を保つこともできます。
脳内麻薬であるドーパミンを出すこと
この記事の冒頭で、頸椎や頸椎版が明らかに変形をしているのに痛みを感じない中高年のひとたちの話に触れました。
近年解明されてきたのが、痛みをコントロールするドーパミンシステムという脳のメカニズムです。これは、痛いはずの状況にあっても、その痛みを抑制するドーパミンという脳内物質が大量に分泌されて、感じる痛みを軽減させながら身を守る、もともと脳に備わっている機能です。
自分の好きな食べ物、絵、音楽、においなどを積極的に生活にとりいれれば、快楽に強く関連する脳の側坐核が活性化し、ドーパミンが分泌されて鎮痛効果が高まります。
腰が痛いから、家に閉じこもって痛みに耐えるのではなく、できるかぎり自分の好きなことをしたり、考えたりしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
ストレスによる腰痛に対しては、塩化物泉や硫酸塩泉といった温浴効果が高い温泉にゆったりした気分で浸かった湯治も効果的です。単にリラックスできるというだけでなく、体の芯から温まれば、血液循環もよくなり、自律神経のバランスの回復にもつながります。
今回の記事がストレスによる腰痛に悩むあなたにとって少しでも参考になれば幸いです。
