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アサーティブコミュニケーションで人間関係はもっとよくなる

アサーティブコミュニケーション

意見が対立してしまったときに、自分の意見を押し通したいあまり、相手を威圧してしまったことはありませんか?

もしくは、相手との衝突を避けたいがために、自分の意見を押し殺し、相手の意見に同調して、ストレスを感じたことはありませんか?

「一方の意見だけを通し、一方の意見は抑える」

そんなコミュニケーションの取り方をしているようでは、周りの人たちと本当にいい関係が築けているとは言えません。

今回ご紹介するアサーティブコミュニケーション法は、これらの問題を解決するものです。

自分のため、周りのため、今よりももっといい関係を築く方法を見につけてみてはいかがでしょうか?

アサーティブコミュニケーションとは?

お互いの意見が対立してしまったとき、自分だけの意見を押し通そうとしたり、抑えたりしなくても、「アサーティブコミュニケーション」を使えば、お互いが納得のいく解決方法が見つかります。

「アサーティブ」とは「自己主張」という意味で、アサーティブコミュニケーションとは、お互いに自分の意見を主張しつつ、相手の意見も尊重するコミュニケーション方法のことです。アメリカにおける人権擁護の思想から生まれました。

大人になると、とくに職場において、他人と意見が対立します。

その度に、周りとぶつかっていたら誰とも仲良くなることはできません。

このアサーティブコミュニケーションは、そんなときに相手とどう話し合って、お互いの意見を尊重していくかを教えてくれる、すばらしいコミュニケーション方法です。

お互いの意見が対立したときにどうしますか?

相手と意見が対立したとき、あなたならどうしますか?

自分の意見を譲らずに押し通しますか? それとも、相手の意見を優先して自分の意見を押し殺しますか?

実は、意見が対立したときに人がとるコミュニケーションのパターンは、3つに大別することができます。また、そのときとったリアクションから、その人の心理も読み取れます。

自分がどれに当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。

1.自分の意見だけを押し通す、攻撃的なコミュニケーションを取る人

相手と意見が対立したとき、相手の意見を無視して自分の意見だけを強引に押し通そうとするタイプの人です。

このコミュニケーションを取るタイプの人は、人間関係において優劣をつけずにはいられない、自分が常に相手の優位に立っていないと気が済みません。

人を見下していて、「自分の方が優れている。他人はバカだ。」と決めつけて人と接します。

そのため、人から嫌われて、誰からも慕われないタイプです。

2.自分の意見だけを押し殺して飲み込む、受け身なコミュニケーションを取る人

人と争うことが苦手で、相手と意見が対立すると、自分の意見を押し殺して相手の意見を優先させるタイプの人です。

自分の考えに自信がなく、自分の意見で起こったことの責任を取ることが嫌なので、判断を相手に任せがちになります。

しかし、自分の意見を主張できない不満からストレスが溜まってしまい、体調を崩したり、気分が落ち込みやすくなります。

3.お互いの意見を尊重しあい、折り合のつくコミュニケーション方法を見つける人

自分の言いたいことと相手の言いたいことの本質をとらえ、お互いの意見を尊重するアサーティブコミュニケーションを取るタイプの人です。

意見が対立したとき、人はつい感情的になってしまうもの。

本当に言いたいことがうまく伝わらないことで、さらに意見の対立を強めてしまうことが往々にしてあります。

そんなときは、お互いの言いたいことの本質をまず理解し、折り合のつく意見を模索することが重要です。

アサーティブコミュニケーションの実例

アサーティブコミュニケーションとは、どのようなコミュニケーションのことなのか、具体的に見ていきましょう。

パターン別に、とるべきアサーティブコミュニケーションの実例をご紹介します。

例1. 仕事終わりに予定があるのに、残業を頼まれた場合

「ちょっと今日は予定があるので、残業できません。ひとりで対応してもらえますか?」

この言い方では、相手を嫌な気持ちにさせてしまいますよね?

仕事が終わらず、困って残業を頼んでいるのに、これではいくら予定があるからと言っても、職場の人とのコミュニケーションを悪くしてしまいかねません。

しかし、だからと言って、自分が楽しみにしている予定を諦めるのも嫌です。

「申し訳ありませんが、今日は予定があるのでお手伝いできないです。明日であればできるのですが、いかがでしょうか?」

この言い方だと、「今日は予定があり仕事を手伝えない」という自分の意見を主張しながら、「明日なら仕事を手伝うことができる」と自分ができることの提案もできています。

相手の仕事を手伝う意思を伝えることができるので、相手に嫌な気持ちを持たれることもありません。

例2. 子供がゲームをやめずに、散らかった部屋をなかなか片づけない場合

「何度言えばわかるの! 今すぐゲームをやめて部屋を片づけなさい!」

子供の頃、母親にこのような言い方をされた人は多いと思います。

頭ではわかっていても、頭ごなしに叱られると

「なんだよ! 今やろうと思っていたのに! 」

と腹立たしい思いをしたことが、誰でも1度はありますよね?

「部屋を片づけてほしいんだけど、何時までゲームをして、何時から部屋を片つけるか時間を決めましょう」

母親が「部屋を片づけてもらいたい」と思うのは当然です。

しかし、納得するまでゲームをしたいという子供の気持ちもわかります。

そこで、子供自身にゲームをやめるタイミングを決めさせ、片づけを自主的にはじめさせる方向に話を持っていくことがポイントです

例3. 話が長くていつまでも立ち話を続ける友人との話をうまく終わらせたい場合

話に夢中になりすぎて、相手の状況を理解できていない人っていますよね?

悪気はないのですが、急いでいるときや早く帰りたいときには、少々迷惑です。

(いつ話が終わるんだろう・・・早く帰りたいのになぁ~・・・この人、話が長すぎるんだよね・・・)

顔では愛想笑いを浮かべても、話半分、心の中ではそんなことを思ったりします。

「ごめんなさい、もっとお話ししていたいんだけど、今日はもう時間がなくて行かなくちゃ。今度、ゆっくり会わない? 」

ただ「早く帰りたい」という気持ちを伝えるだけでは、相手に「私の話がつまらないっていうの? 」と思わせ、不快にさせてしまいます。

「今日は早く帰りたい」という自分の意見と「ゆっくり話をしたい」という相手の意見の両方を尊重できる言い方をするのがポイントです。

アサーティブコミュニケーションを使ってみよう!

どうすれば、このアサーティブコミュニケーションをうまく使えるようになれるのでしょうか?

自分の意見と相手の意見の両方を尊重するのは難しい、そう感じてしまいがちですが、実は、コツさえつかめば、誰でも今すぐアサーティブコミュニケーションを始めることができます。

ポイントは、以下の3つです。

1.感情的にならない

アサーティブコミュニケーションを取るために一番重要なのは、感情的にならないことです。

自分の意見を通したい気持ちが強いあまりに感情的になると、相手の意見が見えなくなります。

自分の意見の本質を伝え、相手の意見の本質を理解するためには、冷静になることがなにより必要です。

2.相手の話をよく聞く

自分の意見と相手の意見の折り合いをつけるためには、相手が何を望んでいるのか、相手の意見の本質を理解しなくてはいけません。

自分の主観で「相手が言いたいことはこういうことだろう」と決めつけず、話をよく聞いて相手を理解することが必要です。

3.自分の話も聞いてもらう

自分の意見を通したいあまりに、話に熱がこもってしまうのは、相手も同じこと。

自分が相手の意見だけ聞いてもダメです。相手に自分の意見を聞いてもらわないことには、お互いの理解になりません。

相手が感情的になってしまったときは、少し時間をおいてからもう一度話し合うなどして、自分の話も聞いてもらいましょう。

まとめ

アサーティブコミュニケーションは、ビジネス、プライベートにかかわらず活用できる便利なコミュニケーション方法です。

相手の話を聞いて本質を理解する力が身につくと、さまざまなシーンでその効力を発揮することができるようになります。ぜひ試してみてください。

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