これをお読みのあなたは、自分が「短気だ」と言う事を知っています。そして、それが原因で後悔もされている。
短気な人がすぐに怒鳴るのは、それが習慣化され、条件反射になっているのかもしれません。習慣を改善していくには時間がかかります。それでも、自分の短気を何とかしたい。怒らなくても良い方法を知りたい。
そんなあなたに今回は、怒鳴らない・怒らない3つの方法を提案します。
何に怒ったかを考える
大声を上げるということは、それ自体がストレスの発散になります。しかし、怒らない方法を知りたいとお考えのあなたは、それに満足してはいけません。考えなくてはいけないのは「自分は何に対して怒鳴ったのか? 」ということです。
「痛いところを突かれたから」
「面倒に感じたから」
怒りが自分の弱さから来るものであったならば、これは間違った怒りです。言ってしまえば、あなたは自分の弱さを誤魔化すために「怒鳴る」という手段を選択したのです。
まずは、自分の弱さを認めなければいけません。そして、同じ状況になった時の選択肢を準備しておきましょう。
「痛いところを突かれたらどう言おうか。」
「面倒を感じたら一旦休憩を挟んだらどうだろうか。」
始めは、今までの習慣から怒鳴ることを選択してしまうでしょう。しかし、それ以外の選択肢を考えることで、何回かに1回はその選択肢を思い出すことができます。思い出し、行動を変えていくことが、怒鳴るという習慣を改善することに繋がります。
怒りを分析する時に重要な事は「誰に対して」ということを、ひとまず横に置いて考えることです。
人に対する怒りは再燃しやすい。それは怒りの対象を思い出すことでその時の「敵」に対して身体も臨戦態勢になってしまうからでしょう。しかし、その怒りはすでに過ぎた過去のものです。
怒りは思考を鈍らせます。「今はどうでもいい」と置いておきましょう。
どうしても怒りが治まらない場合は、適当な紙にでも書きなぐっておきましょう。「怒鳴る」以外の選択肢を考え、増やしていくことが怒らない方法の第一歩です。
相手との距離感を確認する
何に対して怒ったのかを考えた後は、怒った相手との距離感を確認することが大切です。相手に対して怒りを覚えるのは、相手が自分にとって近い存在と感じている可能性があります。
「この相手なら自分の言いたいことをわかってくれるだろう。」
相手との距離感が近いと感じている場合は、こうした甘えや依存の心があります。その為、相手の反応が自分の予想に反すると「なんでわかってくれないんだ! 」と怒りを覚えるのです。
自分は相手を近い存在と感じていても、実際の距離はわかりません。これに対応するには「自分と相手は違う存在」であるということを前提にする必要があります。
専門用語を使用した解説は、例え日本語であっても理解できないことがあります。これはその専門用語の意味を、わたし達が知らないからです。
そしてこれは、わたし達が普段使っている言葉にも当てはまります。何気なく口にしているその単語の意味を、相手と共有できているでしょうか? そこに常識だからと言う思い込みはないでしょうか?
自分と相手は違う存在である事を前提にすると、会話も一歩引いて眺めることが出来ます。その状態で話をしていると、こちらが何気なく口にした単語に相手が眉を潜める時がわかります。
そんな時は「今の単語をご存知ですか? 」と確認すれば良いのです。一度意味の共有ができれば、その後の会話もスムーズに進みます。
相手との距離を近いと感じていると、この確認を怠ります。そして、会話の最後で「全然わかりません」と言われ、カチンと来るのです。
『自分と相手は違う存在であることを前提にする』
『怒りを感じたら、自分と相手の距離を再確認する』
この2つは、怒らない方法を習慣にするための重要な要素です。
逃げる場所を探しておく
考えを変えていくこと、行動を変えていくこと。これは怒らない方法として有効です。しかし、思考とは違い感情の動きは突発的です。どうしても押さえられない事もあります。
そんな時のために、逃げる場所を探しておきましょう。できれば一人になれる場所がおすすめです。
あなたは今爆発寸前。人が少しでも気になる事をすると、八つ当たりしてしまいかねません。一人になって、ほんの少しだけ。ここまでに提案した2つの怒らない方法を検討できる位までに自分を冷ます必要があります。
わたしの逃げる場所は高台です。そこから見る街の風景は遠く、少し寂しさを覚えます。さっきまで自分はあの風景の中にいたのかと思うと、自分の持っている怒りの小ささを再確認できます。風に吹かれていれば体の熱も冷めていきます。
大切な事は怒りに区切りを付けていくことです。怒りを別の場所でぶち撒けないように、次の場所に移る前に今ある怒りは片付けて行きましょう。
怒鳴り声を上げてしまった時に後悔するのは、八つ当たりの要素が強いからではないでしょうか。怒りに任せて声を荒らげている間でも、きっとあなたは目の前の人が悪くはないことをわかっています。
怒りに区切りを付けるために一旦逃げる事は、怒らない方法としてオススメです。