あなたは、人の言葉や自分の間違いを素直に受け止めることができますか?
小さなプライドが邪魔をして意固地になってしまったり、相手を非難してしまったりしてはいませんか?
お気づきのように、もっと素直になれたなら、さまざまな場面で、さまざまな事がスムーズに進みます。
素直な人になることで、仲間が増え、自分自身も肩ひじ張らずに生きていくことができるのです。
ですが、素直であることは良い面ばかりではありません。素直になったばかりに損をすることもあります。
今回は、素直な人の特徴を理解することを皮切りに、損をしないで、素直にありのままの自分を表現できる方法をご説明します。
素直な人の特徴は?
素直とは「あるがまま、飾り気のないこと」であり、性格や態度がひねくれておらず、従順であることとされます。
一般的に素直な人のイメージは、下記のようなものでしょう。
良いイメージと悪いイメージが混在した人物像であることが見て取れるはずです。
- 人を疑わない
- 言われたことを、そのまま実行する
- ストレートに感情を表あらわする
- 言葉に嫌味がない
- 嘘をつけない
- 本音を漏らしてしまう
- 人の意見に反論できない
- 子供っぽい
- 何かに夢中になれる
- 努力ができる
- きちんと謝ることができる
- 人から信用されやすい
- 誰からも好かれる
では、素直な人を長所、短所でわけて考えてみましょう。
素直な人の特徴 ~長所~
素直な人の長所には、どのようなものがあるのでしょうか。
1.嘘をつかない
素直な人は、自分の気持にも嘘をつくことができないため、何かを隠し続けることや嘘をつくことが苦手です。
そのため、周囲からは「嘘をつかないから信頼できる」と評価されるうえ、深い信頼関係を構築することができます。
2.誰とでも仲良くなれる
素直な人は、「仲良くなりたい」という自分の感情にも素直です。
そのため、自分から相手に話しかける行動を自然にとることが多く、その気持ちも表情や態度から伝わるため、誰とでも仲良くなれます。
また、人を疑うことや自分を飾ることもあまりないため、周囲の人も安心して話をします。結果、素直な人の周囲には、自然と仲間が増えることになります。
3.自己成長できる
素直な人は、周囲の人から受けたアドバイスを素直に行動に移すことができます。
また、自分に限界を設けることも少ないため、夢中になって取り込むうちに、難易度の高そうな技術や知識を習得できます。同時に内省も深めていくので、人として自己成長ことができます。
4.自分も相手も大切にできる
素直な人は、自分のことも素直に大切にすることができます。
また、自分と同じように相手も大切な存在だと素直に考えることができるため、相手を自分のことのように大切にすることができるのです。
相手を大切にする気持ちに作為的な意図や裏がないため、結果として、大切にした相手からも大切にされることになります。
素直な人の特徴 ~短所~
では、素直な人の短所には何があるでしょうか。
1.疑わないために騙される
素直な人は、基本的に人を疑うことがありません。
そのため、人の裏側を見抜く力がない場合には、相手の表面的な言葉に騙されて、損をしてしまいます。
2.表面的な理論に騙されがち
素直な人は、あまり言葉の裏を読むことが得意ではありません。
そのため、一見、理屈が通っている言葉や理論にころりと騙されてしまう傾向があります。その上、「素晴らしい」とまで感じてしまい、相手を尊敬してしまうことさえあります。
素直な人ほど詐欺に引っかかりやすかったり、新興宗教などにのめりこんでしまったりするのも、この傾向があるからです。
3.感情的になる
素直な人の短所は、自分の感情に素直になりすぎる部分です。
ポジティブな感情であれば周囲を明るくしますが、怒りや悲しみ、憎しみなどのネガティブな感情は周囲を暗くします。
ネガティブな感情をコントロールしないまま素直に表現することは、周囲に負のパワーをまき散らすことと同じ。
包み隠さずまっすぐであることは、時には感情的に見えてしまうこともあります。これは素直さが損をする部分です。
4.隠し事ができない
素直な人は、自分が知っている事実を隠すことが苦手です。
そのため、「秘密にしておいて・・・」とお願いされたことも、秘密を隠すことの罪悪感に耐えきれず、他人に話してしまうことがあります。
そうした場合、当然ながら秘密をばらされた相手からは信用を失います。
自分の感情や行動に素直であるだけでは、自分だけでなく他人も傷つけてしまうのです。
損をしない素直な人になる方法
素直であることは良いことです。ですが、素直であるがゆえに損をすることもあります。
できれば、素直さを持ちつつ、損もしない生き方をしたいものですよね?
そこで、損をしない素直な人になる方法をご紹介します。
1.そのままを受け取らない
素直な人は、相手の言葉をそのまま受け取ってしまいがちです。
相手の言葉を額面通り受け取ってしまうと、相手の本心や嘘に気づけず騙されたり、裏切られたりします。
また、間違った情報を「正しい」と信じ込んでしまった場合、結果的に周囲に嘘の情報を吹聴してまわる人物と化してしまいます。
人の話を信じることは素晴らしことです。
ですが、相手の言葉をうのみにしてはいけません。その話しの真偽を確認する姿勢をもつことは、損をしないために大切なことです。
2.視野を広げる
素直な人は、最初に入った情報を信じる傾向があります。最初の情報が正しいとは限らないのにです。
情報には必ず、反対意見や根拠となるデータがあります。ただそのデータも、本当に正しいかどうか確認が必要です。意図的に間違った情報を流す人も世の中には存在しているからです。
損をしないためには、与えてもらった情報をうのみせず、新聞や本、他人の意見など自分から取りに行く姿勢が重要になってきます。
視野を広げることができれば、素直な人がとらわれがちな「思い込み」からも解消されるでしょう。
3.自分自身を知る
素直になるためには、自分のことを好きになる必要があります。
自分のことを好きになるには、自分の思考の癖や好き・嫌い、行動パターンなどを知ることが大切です。
損をした時のことを思い出して分析する、周囲の人に自分の癖を教えてもらうなどすると、自分のことを深く知ることにつながります。
4.思いついたことを実行、継続する力をつける
素直な人は、見たことや聞いたこと、思ったことに素直に感動するので、感化されやすい面がありますが、一方で、行動化するまでに至らないこともあり、「口先だけ」「飽き性」などと思われて損をすることがあります。
損をしないためには、感じたことを素直に言葉にするだけでなく、それを実行し継続する、意志力や集中力もつけましょう。
尚、思いついた言葉を素直に口から出すのもいいですが、「不言実行」という言葉もあります。不言実行を取り入れることで、自分に素直でありつつ、損をしない生き方につながる場合もあるでしょう。
5.負の感情をコントロールする
自分の感情にまっすぐなことは素敵なことです。ですが、感情の中には、負の感情というものも存在します。
自分の気持に素直になることをはき違えてしまうと、感情の種類に関係なく、ただ吐き出せばよいと考えてしまいがちです。これは、素直なのではなく、セルフコントロール力が低いだけ。
人間関係を良好に保つためには、負の感情をコントロールし、誠実な態度で自分の気持を素直に伝えることが大切です。
まとめ
素直な人の特徴は、誰に対しても裏表なく接することができることです。そして素直な人は、自分の誤りや失敗を受け止め、謝ることができます。だからこそ、素直な人の周りには、人が集まり、明るい風が吹いています。
ですが素直さが、単純さ、浅はかさと結合してしまった場合には、簡単に人に騙されたり、人の意見に振り回されてしまいます。結果、周囲の人には「言っていることがコロコロ変わる」と思われたり、自分自身の中に矛盾を抱えて生きることになるのです。
素直であることは、自分の感覚を信じる強さをもっていることに他なりません。
ですからぜひ、さらに視野を広げ、多面的に物事を捉える力をプラスして、損をしない素直な人になってください。