現代社会では、誰もが大なり小なりストレスを感じながら生活をしています。
しかし、ストレスの感じ方には個人差があり、同じ程度のストレスでも、大して感じない人と強く感じてしまう人がいます。
些細なことでもストレスを感じてしまう人は、仕事だけでなくプライベートや日常生活でも支障をきたしてしまう人が多いです。
このような状態に陥らないようにするためには、ストレスの原因やメカニズムを理解して、ストレスを解消する方法や軽減する方法を知っておく必要があります。
今回は、人が「なぜストレスを感じるのか? 」という原因を探り、どうすればストレスを解消したり軽減したりすることができるのかについて考えていきます。
「ストレスを感じやすい性格」というものも存在するので、その性格を変えると、ストレスをあまり感じない自分へと変えていくも可能です。
人はなぜストレスを感じるのか?
私たちはストレスという言葉を当たり前のように使い、ストレスを感じていることを自覚しています。
そもそも、ストレスとは何なのでしょうか?
ストレスの正体を踏まえて、ストレスを感じる理由について掘り下げてみます。
ストレスとは何か?
頻繁に耳にするストレスというものが何なのかについて、あなたは考えてみたことがありますか?
最初にストレスという言葉を使ったのは、カナダの学者だと言われています。
その学者によると
「ストレスとは、外部から生体が寒冷・疾病・外傷や不安・怒りなどのメンタル的な刺激があった際に、その刺激に適応するため生体に一定の反応が起こること」
と定義していました。
つまり、私たちの心身にかかる外的または内的な刺激がストレスです。
また、ストレスには急性的なものと慢性的なものの2種類あり、急性的なストレスは生命の危険を感じるような大きな刺激がある時で、犯罪や事故などで生じる外傷やメンタル的な不安などを指しています。
ですから、私たちが一般的に使うストレスは、慢性的なものを指すことが多いと言えるでしょう。
慢性的なストレスには、暑さや寒さ、疲労や身体の痛み、人間関係などから生じる不安や不満などが含まれます。
なぜストレスを感じるのか?
同じだけストレスがかかっていても、その刺激をストレスに感じない人もいれば、反対に過度にストレスに感じてしまう人もいます。
ストレスを感じる理由は、人によって様々です。
自分の希望通りに事が進まないことをストレスに感じたり、誰かから悪口を言われたりして気持ちが追い詰められるなど、本当に様々な理由があります。
なかでも、とくに人が内的・精神的なストレスを感じる理由として考えられているのが「意識の相違」です。
人間の心理や思考には「意識的な部分」と「無意識的な部分」があり、この2つの思考が一致しない場合にストレスになります。
たとえば、あなたが仕事で上司から叱られたとします。
その時、無意識的な部分では「上司は私のミスで叱っている」と思っているのに、意識的な部分では「上司に叱られて嫌だな」と思うといった状態です。
このように、無意識的な部分では目の前にある事実を素直に受け取っているだけなのに、意識的な部分には感情やプライドがあるため自分を守ろうと様々なことを考えてしまいます。
そのため、無意識的な部分で思っていることと意識的な部分で思っていることに相違が生まれ、なんとなく「変な感じ」になったり「イライラ」したりするのです。
ストレスの原因
私たち人間は、外的または内的な刺激からストレスを感じます。
そして、そうしたストレスを感じてしまう理由には「意識の相違」が大きく関係しています。
より深くストレスに対して理解していけるように、以下に具体的な原因を挙げていきます。
ストレスを感じてしまう原因を知っておけば、ストレスを感じる「意識の相違」の幅を狭めることにつながります。
あなたの抱えるストレスに当てはまるものはないか、この機会にチェックしてみてください。
1.身体的ストレス
ストレスというのは、私たち人間の心身に外的または内的に加えられる様々な刺激に対して生じる心身の反応のことです。
こうしたストレスを引き起こす原因となる刺激のことを「ストレッサー」と言います。
ストレッサ―の種類としては、物理・化学的なものや生物学的なもの、また精神的なものなどがあります。
実際には、私たちの心身に刺激となるありとあらゆるものがストレッサーであり、ストレス反応の原因となります。
そこで、もう少し細かく分類してストレスの原因を理解していきましょう。
身体に負担を与えるものを「身体的ストレス」と呼びますが、身体的ストレスには「外的ストレス」と「内的ストレス」があります。
1-1.外的ストレス
外的ストレスは、主に肉体的または物理的にかかる刺激や負担を原因として起こります。
- 肉体的・・・病気(急性のものや持病も含む)、けが、通勤時の人ごみ、夜勤や早朝勤務などの生活リズムの乱れなど
- 物理的・・・暑さや寒さなど気温の変化、紫外線刺激、強風、豪雨、雷、雪などの気象の変化など
- 環境的・・・騒音、明暗、空気の汚れ(ほこりなど)、悪臭、蛍光灯、パソコンやゲームなどのブルーライトの刺激など
- 化学的・・・食品添加物、お酒、たばこ、大気汚染や水質汚染、洗剤などに含まれる化学物質など
- 生物学的・・・ウイルス、細菌、花粉、大気中の化学物質など
1-2.内的ストレス
内的ストレスは、身体の内側に働きかけられる負担や刺激を原因とするストレスで、外的ストレスが引き金となって起こるものも含まれています。
- 運動・・・運動不足または運動過多(激しい運動や負荷の大きい運動)、悪い姿勢
- 食事・・・食べ過ぎ、小食、偏食、栄養不足
- 睡眠・・・睡眠不足、睡眠過多、不規則な睡眠時間(昼夜逆転など)
- 生活・・・夜更かし、不規則な生活
- その他・・・第二次性徴、月経、妊娠などによる身体的変化(ホルモンバランスなど)
2.精神的ストレス
身体的ストレスに対して「精神的ストレス」の原因は、その刺激や負担により、心や精神に負担を与えるものを指します。
私たち人間は、たとえどのような状況に置かれていても、自分以外の他人と関わらずして生きていくことはできません。
ですから、人間的な社会生活を送っている人であれば、誰もが多かれ少なかれこの「精神的ストレス」にさらされているといえるでしょう。
精神的ストレスには、「社会的ストレス」と「心理的ストレス」があります。
2-1.社会的ストレス
社会的ストレスは、仕事や学校・家庭など「人間関係」や「社会生活」を送る上で生じる変化が刺激となって起こるストレスです。
社会生活を送っているだけで生じる刺激になるため、社会的ストレスが原因でストレスを感じている人は多いです。
- 仕事関係・・・就職、昇進、左遷、転職、失業、残業やノルマ、単身赴任、セクハラやパワハラなど
- 学校関係・・・入学、転校、進学、退学、クラス替え、成績不振、いじめ
- 家庭関係・・・結婚、離婚、別居、引っ越し、家計(経済的負担)、育児、子供の反抗期や独立など
- 人間関係・・・家族、恋人、隣人、上司、同僚、部下、嫁姑、ママ友、会社の取引先など
2-2.心理的ストレス
心理的ストレスは、身体的ストレスや精神的ストレスが複合的に絡み合って起こる心の変化によるもので、様々な状況で生じるストレッサーに対して感情や衝動が受ける刺激が原因となります。
- 身体関係・・・妊娠や出産、病気やけが、疲労などによる健康喪失など
- 喪失体験・・・家族や友人・ペットなど愛する存在との離別や死別など
- その他・・・家族や社会に対する怒り、失恋、将来の不安、恐怖、失敗、挫折など
ストレスがたまる6つの心の原因
ストレスの感じ方には個人差があり、ストレッサーに対して過剰に反応する人もいれば、ストレス反応が出ない人もいます。
ストレスを感じる人の中には、ストレスをためやすい思考であるがゆえに、そのストレス反応に拍車をかけてしまっている人までいます。
ストレスをためやすい思考とは、一体どのような思考なのでしょうか?
ストレスがたまる心の状態が理解できれば、ストレスを回避することもできるはずです。
どのような心の原因により、ストレスがたまってしまうのでしょうか?
1.責任感が強い
仕事関係のストレスを感じやすい人に多い心の原因、それが「責任感が強い」性格です。
たとえば、自分自身にプレッシャーをかけて仕事をするのはよいのですが、本来自分が背負う必要のない責任まで背負ってしまい、不要なストレスがたまっている場合がこれにあたります。
そのストレスは、責任感が強ければ強いほど、より多くたまります。
たとえ失敗したとしても、気持ちを切り替えることができれば、そこまでストレスを感じなくとも済むのですが、責任感が強い人は自分に厳しい一面も持っているため、気持ちの切り替えが難しいようです。
2.人に気を遣いすぎる
社会人として「周囲にきちんと配慮する」ことができる人ほど、ストレスを感じやすく、そのストレスを自分の中にため込みやすいと言われています。
周囲とのコミュニケーションを円滑に行い、人との関わりを乱さないというところはとても素晴らしいのですが、その分、自分への配慮を忘れてしまいがちです。
相手の気持ちや態度を察して対応することはとてもよいことなので、それと同じだけ自分自身への気遣いも行えるようになると、ストレスをためずに済みます。
人に気を遣い過ぎて、勝手に気苦労を抱えるようでは、ストレスから解放されることは難しいでしょう。
3.先々の不安を考えすぎる
世の中には、性格的にネガティブな人とポジティブな人がいます。
どんなに不安なことや困難なことがあっても、ポジティブな性格の人は楽観的に物事を捉えることができますが、ネガティブな人はそう簡単にはいきません。
些細なことでも「本当にこれで大丈夫なのか? 」と疑ったり、失敗をしないように防ぐ慎重な行動で、自分自身が疲れてしまうこともあるようです。
もちろん、生きていく上で適度なネガティブ思考は大切ですが、ネガティブ思考も度がすぎると、不安の要素が強くなり、常に先々の不安を考えすぎてストレスになってしまいます。
4.完璧主義
先々の不安を考えすぎるタイプの中にも多くいるのが、いわゆる「完璧主義」タイプの人です。
どんなことでも、完璧にきっちりしていないと嫌だという考え方を持っている人は、自分自身を追い込んでしまいます。
自分を必要以上に追い込んでしまい、それがストレスとなってしまうのです。
こうした完璧主義タイプの人は、自分自身が完璧にできないこともストレスに感じますが、周囲にも完璧を求める傾向があります。
ですから、周囲に対しても完璧を強制しようとしてしまうところがあり、それが原因でストレスになる場合もありますので、注意が必要です。
5.我慢強い
完璧主義だったり、ネガティブ思考だったりするためにストレスをためてしまう人の多くは、とても我慢強い性格をしていると言われています。
「我慢強い」という言葉は、見方によっては、困難を自分の力で乗り越える強さにつながりますが、自分の感情を表に出さず抑え込む側面も持っています。
こうしたタイプの人は、何かの拍子にたまっていたストレスが一気に爆発して、心身に深刻な影響を及ぼすことがあります。
我慢強い性格の人は、爆発する前に、他人に頼ることを学ぶ必要がありますね。
6.周囲に遠慮ばかりする
人として、誰に対しても偉ぶることなく謙虚な姿勢で接することは本当に素晴らしいことです。
しかし、これもまた謙虚の度を越えてしまうと、ただの「遠慮がすぎる人」になってしまい、ストレスをためる原因になります。
周囲に対して遠慮ばかりする人は、言い換えると「自分が傷ついたり失敗したりするリスクを避けている人」でもあります。
周囲に遠慮ばかりして、自分の存在を隠し抑え込んでしまうのは、ストレスケアの観点から見るとあまりよいことではありません。
ストレスを感じやすい性格とは?
ストレスを感じやすい性格とは、どのような性格なのでしょうか?
一般的に、ストレスを感じやすい性格というのは、大きく分けて以下の2つのタイプに分けられると言われています。
- タイプ1・・・競争心が強くて気持ちの余裕がない、思い通りにならないとイライラする、我がまま、他人をコントロールしようとする
- タイプ2・・・自己主張せず従順な性格、他人への気遣いが過剰、真面目で几帳面、不安や怒りを抑え込んで表に出さない、他人にコントロールされやすい
この2つのタイプを、先ほどお伝えした6つの心の原因に当てはめてみましょう。
- タイプ1・・・責任感が強過ぎて、完璧主義である
- タイプ2・・・人に気を遣い過ぎて、先々の不安も強い、我慢強く、周囲に対して遠慮ばかりする
とくに、タイプ2の人は人間関係のストレスで心身の不調をきたしやすいと考えられています。
もしあなた自身がこうしたストレスを感じやすい性格の傾向を持っているのであれば、一度自分の思考パターンや感情を観察してみるとよいでしょう。
そこに、ストレス回避やストレス解消につながるヒントが隠れているはずです。
ストレスの解消方法
では最後に、ここまでお伝えしてきたストレスの原因やストレスにつながる心の原因を踏まえた「ストレスの解消方法」についてお伝えしていきます。
あなた自身が抱えているストレスがどのタイプのものかを見極めて、より効果的にストレスを解消していってみてくださいね。
身体的ストレスの解消方法
身体的ストレスは、身体の外側や内側に対してかかる様々な刺激によって起こります。
ですから、身体に負担を与えるストレスの原因を回避したり、ストレスの原因を受けても耐えられるような身体作りを心がけていけば、身体的ストレスを解消していくことができます。
そこでここでは、ストレスに負けない身体を作るための方法や、実際にストレスを受けても解消できる方法についてお教えします。
1.生活習慣を見なおす
毎日の生活リズムがきちんと整っていることは、ストレスに対してもとてもよいことです。
身体的ストレスには、外的ストレスと内的ストレスがありますが、生活習慣を見なおすことでこれらのどちらにも対応することができます。
また実際に、病気やけがなどの肉体的なストレスや環境などによるストレスを感じた時にも、生活習慣を見なおすことでストレス解消につながる場合があります。
生活リズムが乱れていたと感じる人は、この機会に規則正しい生活リズム、規則正しい食生活に換えていってみてください。
そうすることで、きちんと睡眠が取れるようになったり、ホルモンバランスや自律神経の乱れが改善します。
こうした身体の状態の改善が、日常のストレス解消方法となっていきます。
2.自律神経を高める
毎日の生活習慣を見なおすと同時に、ぜひ心がけていきたいのが「自律神経」のバランスを整えて、その働きを高めていくということです。
自律神経とは、消化器や血液循環、ホルモンバランスや生殖器の働きなど、人間が健康に生活していくための重要な機能を調節する神経です。
この神経は、交感神経と副交感神経と呼ばれるふたつの神経から構成されています。
ストレスを解消するには、自律神経の中でも「副交感神経の作用を高める」ことがとても重要です。
副交感神経の作用を高めることで、ストレスによる心身の緊張を解きほぐします。
精神的ストレスを解消する方法としても自律神経の働きを高めることは有効ですが、身体的ストレスを解消する方法としても効果的です。
副交感神経が優位に働くことで、身体の緊張が緩み、リラックス効果を体感することができるのです。
具体的に、どのような方法でストレスを解消していくのがよいのでしょうか?
筋弛緩法
身体にたまった身体的ストレスを解消するためにオススメの方法のひとつとして「筋弛緩法」があります。
身体的ストレスを解消するには、まずストレスで緊張状態にある身体の力を抜く必要があります。
ただ単に「身体の力を抜く」という行為は、簡単なようで実はとても難しいです。
ストレスがたまっていると、意識をして「身体の力を抜こう」と思っても、無意識の内に身体に力が入ってしまうことがあるからです。
そこで効果的な方法が「筋弛緩法」になります。
筋弛緩法は、一度急激に身体を緊張させ、その後一気に身体の力を抜きます。
そうすることで、身体の緊張が解きほぐれやすくなり、副交感神経の働きも高まります。
筋弛緩法は、以下のような方法で行います。
- 仰向けに横になり、両手はこぶしを作り、身体全体に力を入れる。足の両太腿もくっつけて全身に力が入るよう心がける。この姿勢で5秒ほどキープ。
- その後一気に力を抜く。10秒以上身体の力を緩めた状態でリラックスする。目を閉じるとより深くリラックスできる。
- 1~2を2回ほど繰り返す。徐々に指先や足先が温まってきたら効果が得られた証拠!
- 終わったら一気に立ち上がらず、少しずつ動き出すようにする。
とても簡単にできるので、ぜひやってみてください。
深呼吸
先ほどの筋弛緩法よりもより簡単に行えるストレス解消方法が「深呼吸」です。
深呼吸の時に行う「腹式呼吸」には、副交感神経の働きを高めてリラックス作用が得られると言われています。
「深呼吸なんて簡単! 誰でもできる」と思われるでしょうが、ただ闇雲に呼吸をすればいいというものではありません。
ストレス解消方法としての深呼吸は、正しい方法で行わないと効果が得られないのです。
とくに、身体的ストレスを感じている状態が長く続く場合、身体に力が入っているため無意識のうちに呼吸が浅くなっていることがあります。
ここでは、副交感神経の働きを高めるのにもっとも効果的な「腹式呼吸」の深呼吸をお教えします。
- 背すじを伸ばして立ち、おへその下辺りに両手を添える。そうして、お腹が動くことを確認しておく。
- まずはゆっくり息を吐いてしまう。
- 息を吐き切ったら、お腹を膨らましながら息を吸う。3秒かけ鼻から息を吸い、一度息を止めて、さらに3秒かけて息を吸う。苦しくなければもう一度同じ事を繰り返して3段階で息を吸う。
- 口から細く長い息をゆっくり吐く。
- 1~5を数回繰り返す。
深呼吸や筋弛緩法を基本として、散歩やジョギングのような軽い運動、夜のバスタイムなどを有効に活用すると、身体的ストレスを効果的に解消することができます。
ぜひ毎日の生活に取り入れていきましょう。
精神的ストレスの解消方法
「身体的ストレスの解消方法」でもお伝えした方法は、この「精神的ストレスの解消方法」でもぜひ取り入れていただきたい方法です。
それに加えて、とくに精神的ストレスに対して効果のある解消方法を4つお伝えしていきます。
精神的ストレスというのは、心に負担を与えるストレスです。
心に感じるストレスは、身体に対して影響が出てくる前に解消しておきたいものですね。
1.アロマテラピー
アロマテラピーとは、天然の植物から抽出された芳香物質である「精油(エッセンシャルオイル)」を用いて、心や身体の健康維持や美容促進に役立てる自然療法です。
アロマテラピーは、脳に直接刺激が伝わる嗅覚が関係する精神的ストレスの緩和や解消に作用する効果的な方法でもあり、お風呂に入れたり、部屋の芳香剤として使用することで、とても手軽に試すことができます。
下記は、数あるアロマテラピーのエッセンシャルオイルの中でも、とくに精神的ストレスの解消に効果があるものになります。
- ストレスやイライラ解消・・・ラベンダー、ローマンカモミール、スイートマージョラムなど
- 精神的疲労の緩和・・・ローズマリー、ペパーミント、レモンなど
- 何だかやる気が起きない時・・・グレープフルーツ、クラリセージなど
- 情緒不安定・・・ベルガモット、ゼラニウム、ローズなど
- 不眠症の時・・・ラベンダー、ローマンカモミール、スイートオレンジ など
2.認知
ストレス社会と呼ばれる現代社会において、ストレスを感じるのは仕方のないことです。
しかし、感じたストレスをどのように受け取るのかによって、ストレスによるダメージが変わってきます。
感じたストレスを自分の価値観で歪めず、できるだけ自己否定をせずに受け止める方法が「認知」です。
同じストレスを受けたとしても、ストレスを受けた人の認知が歪んて否定的になっていなければ、受けたストレスを解消することができます。
たとえば、上司から叱られた時に「自分の間違いを認めて正すことができる」のか、「自分が否定されたと感じてしまう」のかによって、ストレスの感じ方に違いが出てきます。
このような認知の歪みや自己否定が悪化すると、うつや不安障害のような深刻な状態になってしまうので、正しい認知でストレスを受け止めることが大切です。
3.ストレスコーピング
精神的ストレスにおいて、ストレスへの対応の仕方や対処方法のことを「ストレスコーピング」と呼びます。
先ほどの認知や、それまでにお伝えしているストレス解消方法も「ストレスコーピング」に含まれますが、自分自身のストレスの種類に合致したよりよいストレスコーピングができているかどうかが大事になってきます。
自分が感じたストレスを解消するためのよいストレスコーピングをたくさん用意して、状況に応じて適切な方法を選択できるとベストです。
また、ストレスコーピングの種類もしっかり吟味しておくことが大切です。
たとえば、精神的ストレスを感じた時に「信頼できる友人に相談する」方法はよいコーピング方法ですが、「やけ酒を飲む」という方法は身体にとってはよりストレスになることもあるため、よいコーピング方法とは言えません。
4.ストレスマネジメント
ここまでお伝えしてきた全てのストレス解消方法を用いつつ、自分にとって適度なストレスにコントロールすることを「ストレスマネジメント」と呼びます。
過度なストレスは心身に悪影響を及ぼしますが、適度なストレスは自分自身の活動を向上させるのに効果があるとも言われています。
ですから、全てのストレスを「敵」ととらえて解消しようとするのではなく、適切にコントロールしようとするほうが正しいストレスとの付き合い方と言えるでしょう。
まとめ
「ストレスを感じる」ということをあらためて考えてみると、適度なストレスであれば、それは悪いものではないことがわかったと思います。
自分にとって過度なストレスが悪影響なのであって、ストレスがもつ根本的な原因をしっかりと理解すればいいだけです。
「なぜストレスを感じるのか?」という原因を見極め、その原因に合った解消方法を試みることで、心のイライラなどを軽くしたリ、ストレスそのものを解消することができます。
あなたも、毎日の生活で感じているストレスに対して「なぜストレスを感じるのか?」と、その原因を探求の目で見つめ直してみてください。
そうすれば、あなたにもっとも適したストレス解消方法に出会うことができます。